「ところでメイ、昨日のバーベキューは楽しかった?」
「うん。実は私の猫の誕生日パーティーだったんだ。」
「え?そうだったの?僕の猫は誕生日パーティーなんかしてもらったことないよ。」
(ここでherと言った為、イギリス君の猫はメスと判明。)
「私の猫は、近所の人気者だからね。
昨日も私の猫が大好きな近所の子供達が通りがかりで来たから、親御さんに話して、子供達もバーベキューに参加したんだ。
だけどバーベキューの途中で、その子供達が、
『ちょっと行ってくるね、すぐ戻るから。』と席を外したんだ。
ちょうどその後、私は、その子供達のデザート用に、アメリカ名物の焼きマシュマロをしてあげたかったから、近くのマーケットへ行ったの。
そしたら、そのマーケットの店内に、さっきまで一緒にバーベキューをしていた同じ子供達がいてね。
彼らは、手の平にお小遣いの小銭を並べて計算しながら、ペットコーナーで私の猫の誕生日プレゼントを買おうとしていたんだよ…。
私は必死で、
『わざわざ買わなくていいんだよ。私の猫は、君達が来てくれたことが嬉しいんだからね。気持ちだけでいいんだよ。』と必死で止めたけど、
どうしても買いたいんだ、誕生日なんだからと、猫用のオモチャを買ってくれたんだ…。
お小遣いなんて、そんなに沢山もらってないだろうにね…。
彼らはプレゼントを背中に隠しながら、うちの猫に近づいて、
『ポチ(仮名)、お誕生日おめでとう!プレゼントだよ!』と言って渡して、そのオモチャで猫と遊んでくれた。
本当かわいいよね。
その後、焼きマシュマロしたんだけど、彼らはヤキトリみたいに、1本の割り箸に10個くらいマシュマロを刺して焼いてさ。
今まで生きてきた中で、初めて見るシロモノだったわ、本当に笑ったよ。
あの子たちと過ごせてとて楽しかったよ。」
「その子供たちは、愛を持ってプレゼントを買ってくれたんだよ。
物事は、優しさと愛で溢れている。
(↑この言葉に違和感あり。)
メイがあらかじめ僕に、メイの猫の誕生日パーティーだと教えてくれてたら、僕もやってあげられたのに。」
「気持ちだけでいいよ。
私の猫は、すでにオモチャを沢山持っていて、私に甘やかされているから。」
「いや、そうじゃなくて僕が君にお金を送ってあげたい。
そしたら、もっと盛大な誕生日パーティーができたでしょ?」
「いらない」
「あはは、日本人ってそうだよね。
こういうの断固拒否するよね。
他のひとはただ親切にしてあげたいだけなのに。」
(↑更に違和感あり。)
「本当に気持ちだけでいいよ。
起きてて大丈夫なの?(←寝ろよ)」
「大丈夫だよ。起きててメールならできるよ。」
「僕がいない間、
アラブ人と話してたの?」
あ、しまった。
ヨルダン君からメッセージが来ているかもしれない。
そしてこのイギリス君の質問が思わぬ方向に。