アニメーション監督の今敏さんが、膵がんで亡くなられたそうです。
享年46歳。昨年末なくなった父と同じ病気だったこともあり、また、
あまりにも若すぎる死に、何ともいえない気持ちになりました。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
そんな今さんの最後のことばが、Webサイトで公開
されています。
膵がんを告知されてからの思いが綴られたこの文章は、
父の言葉のようにも思えてしまい、読み進めていくうちに、
思わず涙ぐんでしまったのだけれど。
自宅での終末ケアを担当した医師と看護師のご夫妻への
感謝の言葉に、自分が今、看護師を目指したくなった理由を
改めて気づかされたように思いました。
がんの疼痛は想像を絶する辛さで、意識が朦朧としている中でも
突発的な痛みに声を上げていた父の姿を目の当たりにした時、
準備を進めていた「自宅での看取り」を諦めたほうがいいのではと
ココロが折れそうになったことがあります。
そんな時も、主治医の先生や担当の看護師さんが、
粘り強く痛みのコントロールに向けて動いてくれていました。
担当してくださる予定だった訪問看護師の方までもが、
「日に数回なら、駆けつけるから」と言ってくれていました。
結果的に自宅に連れて帰ることはできなかったけれど、
父にだけではなく、家族にも人としての支援の手を差し伸べ、
最後に向けて、諦めることなく少しでも快適に過ごせるよう
尽力してくださる姿に、ただただ、感謝していました。
そして、自分もそうありたい、そうなりたいと思うようになりました。
これからの生活のこと、年齢のこと、不安なことは数え上げたら
キリはありませんが。
先日も、看護学校の見学に行った先で、ある先生に言われました。
「年齢ではなく、あなたがどうありたいかよ。
もし看護を選ぶなら、私たちはそれをバックアップするわ」
やりたいことがあって、それが目指せる環境にいられるのなら、
こんなに幸せなことはない、今はそう思っています。