いつも違う事を考える
その日の匂い、風、瞳孔にちらつく光、

そういった全てのものが
僕を毎日違う人間にする

もっと素敵でありたいと願うあまり
何度も生まれ直したいと思った


まともな人間になりたいとは思わない
まともであるという事はつまらないと同義だ

人類は刺激を求めている
まともでありすぎるために刺激に飢えている


僕は矢を放てる人間だろうか
プラスチックの矢、鏃には剃刀


世の中を切り裂く人間になれる自信はない
柔らかいシルクを破ることはできない
でもそれは決して誰のせいでもなく
この世に生を受けた者の轡だから

仕方ない
仕方ないと言ってしまえば全てどうでもよくて

仕方ないものの先にあるものが慈悲だと言うなら
僕は後に引き返して考える人になりたい


全て突き詰めて考えれば哲学だと誰かが言った
この少ない脳味噌で哲学はできるだろうか


自分の限界が後ろから迫って来ていた
僕は何度もそれに飲み込まれた
でも飲み込まれずに作ったものはつまらないものばかりだった


世間の声と自責の念が同じような事を言っている
僕が俗に塗れた証拠だ




僕は自分を突き破れるだろうか