お母さんは、お父さんが亡くなって

ひとりになって寂しく暮らしているのでしょ。

どうせ暇でしょうからと、

さすがに息子はそこまて言わなかったけど。。

遠路またアメリカへやって来て

ひと月が経った。

嫁さんは単身帰国中。

息子は育児と食事作りをやりながら

日本の会社の新年度はとりわけ忙しい様子

毎日イライラして、母親の私に言葉がキツイ。



息子は孫が食事を床にこぼしたと叱る。

床にビニールシートを敷けば良いのにと思う。

小さな子は、やってみたいのだ。

少し目を離した隙に、テーブルにヨーグルトを

塗って、キャッキャと喜んでいた。

チビはママがいた時は叱られるのが

常になっていたから

ママが怖くてやらない。


ママの留守中にやってみたかったのだ。

パパとおばあちゃんの今は、

さらに言うこと聞かない。

大人の反応をみているのだ。

今、チビを叱るパパは私の息子だ。


貴方だって3歳の頃、ニベアの青いクリーム缶を

こたつの上板にベッタリ塗ってくれたでは

ありませんか?

それは言わないで黙っている。

息子はずっと育児と家事と会社の仕事で

カリカリイライラしているから、

可哀想で言えない。我慢我慢。


うちは双子だったから、

家事でほんの数分目を離す時、

2人がやけに静かだと慌てて部屋へ戻ると

2人で悪さをしていたものだ。

昔、録音はカセットテープだったころ、

2人はテープを全部吐き出して床に引っ張って

いたり、ティッシュペーパーは箱から

全部出していたり、あげたら枚挙にいとまがない。


食べ物をテーブルや床にこぼすと、

バイ菌が着くから食べられないよ、

手は汚れたらハギーズ(アメリカの

ウエットティッシュ)で拭きなさいと、

理屈を教えるのも良いかもしれないけど、

もっとおおらかに育てられられないのかしら

と、思う。

まるで、この私、チビのおばあちゃんが

怒られているような嫌な気分になる。

食事のテーブルは、

いつもお通夜のように食べても

美味しくない。