白痴

白蜘蛛

群をなす


殻に籠って舌を舐め擦る



どうもどうやら個の陰鬱を

吐瀉せりべくは砂地の此岸



地獄の底に咲いた花

手折り手繰って溺れてあえぎ

浮き沈みいで 倦厭の中

桃の、蝸牛になるわ。

赤い、桃の、禍しい牛×二


ジトジトの雨、風待月、

自分で壊す 手前で崩す

浄土へなぞえとゆくものか

てらりと這いで

衣を剥がれ

濡れた罪石

鮮血

ぐにゃり

曲がるキウツに潰されよう