♪流れ流れて 東京を~
そぞろ歩きは 軟派でも
こころにゃ硬派の 血が通う~
ウエディングドレスの第一忍者人者、桂由美が死にました。
マスコミ、わが国のウエディングドレス「創始者」・桂由美の死を惜しんで彼女を賛美の弔辞、オンパレードです。
わたしも1960年代終盤、乃木坂にあの5階建てだか6階建ての、円柱部分に大きく開けられたショウウインドウの一つ一つにウエディングドレスの飾られたビルができたのを見た時は、
おしゃれなビルができたものだ、さすが東京だんべ
と、田舎者のわたしは感心したものでした。
各テレビ局、桂由美の輝かしい「功績」を挙げ、彼女がいかにわが国のウエディング業界に貢献したか、絶賛の嵐、雨アラレ、祀り上げていました。
そんななかに、?
オヤ?と思う記述がありました。
各社が同じように書いているということは恐らく、桂由美サイドから流れたリリースに基づいてニュースの原稿がつくられているのでしょう。
「パリ春夏オートクチュールコレクションに参加
以後毎年、作品を発表」
わたしの記憶に間違いがなければ、
「オートクチュール」というのは「オートクチュール組合」の会員以外、名乗れないタイトルと聞きます。
会員の条件も厳しく、
高い組合費を払い、パリにアトリエを持ち、毎年シーズンに発表会を行う、
日本人でそれを認められたのは森英恵のみ、
あの高田賢三も、三宅一生も、山本耀司も、川久保玲も、「オートクチュール」は名乗れないのです。
それを事もあろうに桂由美先生、
どうやら勝手に「オートクチュール」を名乗っちゃっているようです。
おそらく日本からツアーを組んで、日本のマスコミも「取材」という名の招待、
パリでファッションショーを開催、見るのは日本人だけ、
日本のメディアには「桂由美、パリでファッションショー」
さすが怖いもの知らず、井の中の蛙 大海を知らずに堂々と泳ぐ。
日本人が知らないと思って、やりたい放題です。
こういうのはよくあって、
たとえば演歌歌手などが日本からツアーを組んで「カーネギーホール」でコンサート
とか
日本のR&B?歌手が日本からツアーを組んで「アポロシアター」を一杯にした
なんていうヤラセ、詐欺は宣伝、プロモーションとして、しばしば行われる行為です。
また番組では数々の芸能人の名前を挙げ、
そうした芸能人の花嫁衣装もすべて桂由美が作った
なんて紹介されていました。
こういう「手」もよくやることで、
タレントの結婚が発表になると、自分から売り込むのです。
「タダで作ってやるからヤラせろ。」
「ヤラせろ」って、変な意味で取らないでください。
「ウエディングドレスを作らせろ」という意味です。
結婚する当事者にとってはタダで作ってもらえるし、しかもそこそこ名前のあるデザイナーだからまあいいだろう、
桂由美にすればマスコミの集中する有名タレントのウエディングドレスを作ったとなれば大きな宣伝効果、
原価50万ぐらいで大量の露出を稼げるのだからこんな大きなセールスチャンスはなく、お互いwin・win、
持ちつ持たれつの利益構造です。
まあ死んだ人間ですからあまり貶したくはないのですが
余りに「美談」「美談」、
それも捏造、デタラメが過ぎると、
どうしてもわたしの中の正義感が黙ってなく、ムックリと頭をもたげるのです。
♪嘘とお世辞の ご時世にゃ
いてもいいだろ こんなやつ
あゝ 東京流れ者
だす。
ハヒフヘ・ヒヒヒヒ。