ドイツ空軍の幹部たちの38分間のオンライン通話がロシアに傍受され、

それが公になったそうです。

 

ドイツ空軍にしてみれば大失態、

上を下への大騒ぎだそうですが、それにしても

情報を得たロシア、なんでそれをバラしたのでしょう?

 

普通スパイなら、得た情報は秘匿、

ゲットしたことは表に出さないで知らん顔。

折角得た情報を、今後も継続して得たいなら、

内緒にするのが一番なのに、

なんでロシアは、ドイツが以後、当然盗聴を用心して防御を固めるであろう漏洩を公表したのか、

余程うれしかったのかもしれませんが、バカです

 

そういえば10年ぐらい前、

アメリカの通信傍受計画、「PRISM」の存在を暴露したスノーデンがアメリカに追われ、

プーチンの「人道的配慮」でロシアに亡命しましたが

彼はまだロシアにいるのでしょうか?

 

だとしたら、

ロシアに居候する身、

タダ飯ばかり食っていられないので一宿一飯のお礼に、

ドイツの情報を入手してみせたのかもしれません。

 

だとするとスパイの世界も、なかなかに義理堅い世界、

そういえば先日ナマヌルイ ナワリヌイが殺される直前、

ドイツの刑務所に収監中のロシア連邦保安庁(FSB)将校=スパイ、

ウラジーミル・クラシコフと交換する予定だった

という話も聞きます。

プーチンが同じスパイ仲間を取り戻そうとしていたとか。

人情に厚いプーチン。

 

だけどナワリヌイを殺して同僚スパイとの交換はオジャンになってしまいました。

義理人情より憎しみの方が勝ってしまった?

 

ウラジーミル・クラシコフにしてみればいい迷惑です。

そんな「大物」との交換なんかしないで、

もっと普通のスパイとの交換でよかったのに。

なんならスノーデンを差し出してもよかったのではないか

なんて思っているかもしれません。

 

いやあスパイの世界もなかなか熾烈なものがありますが

でも、まだ命があるだけめっけもの、時代も変わったもの、

プーチンが憧れたというゾルゲなんかは殺されちゃったのですから。

 

中国や北朝鮮なんかは今も、「国家反逆」なんていって、即刻射殺しているのでしょう。

現に中国では今も日本人が10人ぐらい、

理由も判らずスパイとして捕まっているようです。

 

そもそも相手国の情勢を探るのに、

現代の情報収集はOSINT、open source intelligence、

新聞やネット、政府発表の公式データなど公開されたデータから炙り出すのが主流、

自分たちが風船を飛ばしたりネットに潜り込んで情報を抜き盗ろうとする、

謂ってみればオールドファッションスタイルのスパイ活動をしているから過剰な防衛に走る、

それはいみじくも、自分たちが情報収集の後進国であることを物語っちゃっているのです。

 

度々引用して恐縮ですがわたしの敬愛する人口学者、エマニエル・トッドは

盗聴とか盗撮とかしないで、

出生児の数や新生児の死亡率、女性の識字率の変化などからソ連邦の崩壊を「予言」しました。

 

そういう意味では中国もロシアも北朝鮮も

どんなに隠蔽しても黄色いアンヨが見え見え。

見えないと思っているのは自分たちだけ、

社内不倫をしているカップルに似ているものがあります。

オッパイも泣いています。

 

パピプペ・ポポポポ・ポロリ。