今年で最後とされる「蘇民祭」の模様を、ワイドショーでやっていました。

褌ひとつの裸の男たちがまるで芋を洗うように押し合い圧し合い、

熱気で湯気があがり、壮絶な戦いの様相でしたが

その中に、「恍惚」とした表情の男が、少なくとも10人ぐらいいました。

 

或いは

あそこでゴリゴリ押し合っている男たちは全員、ゲイかもしれません。

ゲイの人たちにとってあゝいう祭りは、

公然と性欲を発散させる、or未知との遭遇・ハッテン空間、合法的痴漢行為、

またとないチャンスであろうと思われます。

 

それが今年限りで廃止、

「祭り」を愛する人たちにとっては

ってゆうか、祭りでの接触を愛する人たちにとってはさぞ辛い、哀しいことでせう。

 

廃止になる理由は後継者不足ということですが

祭りの参加者を見る限り「後継者」は沢山いたようですが、

あれは「後継者」ではないのかしら?

 

祭りが終わって寂しいかぎりですが

でも調べてみると日本全国には、神社、寺を問わず

このテの裸祭りがたくさんあり、

「愛好家たち」はスケジュールを見ながら全国行脚、一挙両得、

気落ちすることなく、実利的にツアーを楽しめるのではないでしょうか。

 

全国の寺社で行われている、ということは

この、裸で肌と肌をこすり合わせる行為が何か宗教的意味をもつのか、

祭りのテーマがいずれも「五穀豊穣」を謳っていることもなにやら意味ありげ、

なかには昔、女性も裸で参加していたという祭りもあったそうな。

 

いや矢張り

日本の男は昔から

男同士、肌と肌を合わせるのが好きなのではないか、

それでなければあの寒い中、

ギュウギュウ押し合う訳がありません。

「蘇民袋」とか「玉せせり」なんていうのは肌を合わせるための方便、

押し合って押されて苦しいような顔をして、実はうれしいのです。

 

先日行われた尾鷲の「ヤーヤ祭り」、「垢離掻き」(こうりかき)というのがあるらしいのですが、

今年から男は水着を着用するよう、定められました。

そう、それ去年までは全裸、まる出し、スッポンポンでやっていたのだそうです。

水着着用にしたのは、カメラを持った女性の観客が増えたからだそうです。

いやあ女性もなかなかに、

五穀豊穣」がお好きとみえます。

 

そして確かに言えることは

こうした伝統的な祭りが、様々な理由で徐々に消えていること。

 

願わくば

野蛮な近代的倫理観が、

日本の美風、伝統を潰しませんように。

 

ハヒフヘ・ホホホ。