さっき西の空にくっきりと、

三日月が輝いていました。

秋の空ならでは、空気が乾いているんでしょう。


そんな爽やかな秋空のもと、

最近家族内殺人というのがやたら起きるようです。

それも何十年も連れ添った、

80代の老人が80代の伴侶を殺すパターン。

所謂老老介護の犠牲者です。


それだけではありません。

子どもが親を殺し

親が子どもを殺す。

ドメスティック・バイオレンスは論外として、

肉親同士の殺人は、

相当な葛藤があったと思われます。


そしてそうした殺人を犯した人間、下手人を、

警察検察は逮捕するんです。


法律は、社会を円滑に運営するための規律、ルールでしょう。

社会の秩序はある程度維持されるべきであり、

それを乱す者は律されるべきでしょう。


家族内殺人は、家族という単位内での出来事です。

社会に迷惑は及んでいません。

誰も損害を被っていません。

だったら、家族内で始末をつければいいんであって、

社会的に制裁だナンだを考えないでいいのではないでしょうか。


夫が妻を殺す。妻が夫を殺す。

子が親を殺し、親が子を殺す。

そこには逡巡もあり、葛藤があり、後悔があり、慙愧があるでしょう。

そこには第三者が入り込めない

余程の思考があり、

考えに考え抜いた結果の凶行だったのではないでしょうか。


去年か一昨年、

関西の方で中学生だったかが父親の後妻、義理の母と妹を殺す事件がありました。

殺した息子も、残った父親も、

生き残っても生き地獄の毎日でしょう。

謂わば彼らも事件の犠牲者かもしれません。


だったら社会が、敢えて彼らを罰する必要があるでしょうか。

黙っていても彼らは懺悔の日々を送るでしょう。

そこに国家権力が介入する必要を

わたしは感じません。


上記を敷衍しましょう。

「不倫」に就いて

わが国は冷たいです。

他人事なのに、誰にも迷惑はかからないのに、

あたかも犯罪のような物言い、

如何なものでしょうか。


一夫一婦制なんていうのも、

上に書いたように飽くまでも社会を円滑に運営するためのひとつのルールに過ぎません。

多分モーゼがエジプトから脱出する民衆を率いていて、

みんなやりたい放題だったので、

集団を統率するための規律として「十戒」なんていうものを定め

有難がらせる為に神から与えられたなんてしたのが始まりなんではないでしょうか。


21世紀の今になっても

マスコミは政治家や芸能人を叩くのに「不倫」を大きな罪過として騒ぎたてます。

個の確立とかなんとか言いながら

この時代錯誤はなんでしょう。


かねてわたしは不倫と云わず「多重恋愛」と言っていますが、

これだけ個が尊重され自由が謳歌される時代、

もう江戸や明治の儒教的倫理の桎梏から解放されて然るべきなのではないでしょうか。


そう思いませんか?


イヒヒヒ・・・