ガガとバイアグラ 〜アンチセックス時代?のセックスシンボルだち | NY発!!読むラジオ-Megumi in New York

ガガとバイアグラ 〜アンチセックス時代?のセックスシンボルだち

ガガとバイアグラ
~アンチセックス時代?のセックスシンボルだち

そろそろグラミーのシーズン。今アメリカでいちばんイケてるアーティストをチェックしていたら、妙な事に気づいてしまった。

まずカルチャーアイコンでもあるレディーガガ。
最初はファッションリーダーとしてクラブからストリートまで女子が彼女のファッションを真似し始めた。ところが2009年後半あたりからガガのスタイルは暴走を始め、パパラッチ、バッドロマンスあたりからもう手が付けられない状態となり、去年のMTVアウォードのミートドレスに到達する。こうなるとファションというよりコスプレ、セクシーというより「ドラッグクイーン」だ。ちなみにドラッグクイーンというのは、ド派手な衣装をまるで引きずる(ドラッグ)ようにまとったトランスベスタイト(ゲイ)のことだ。このコスプレ感はもともとここ数年のアメリカで目についていたハロウィーンの異常な盛り上がりとか、日本のアニメも含むポップカルチャーのメインストリーム化で、一般アメリカ人が知らずしらずのうちにコスプレ文化をとり入れ始めたからではいかと思っている。んでもってガガのクローンみたいに出て来たのがケシャで、不良のガキって感じでやはり全然色っぽくないところが妙に可愛い。
ガガと並んでブイブイ言わせているのがケイティー・ペリーだが、ご存知のように彼女もある意味スタイリッシュだけど全然セクシーを売り物にしてない。
ガガのブラック版て感じなのがニッキー・ミナージで、バービー人形を打ち出しているらしいが、あの大きなお尻はどうみてもデフォルメされたアンドロイドだ。
ここでチェックしてほしいのは、ガガもケイティーもニッキーも髪の毛がフツーの色だった事がない。ピンク、グリーン、ホワイト。。。おかげでニューヨークでも女子の間にウィッグが溢れる今日この頃なのである。
サラサラのナチュラル毛で、オンナの色気にあふれたブリットニーやプッシーキャットドールズのように「あたしはあんたより色っぽくて男にモテるのよ。私をめざして頑張りなさい!」的なスターは影を潜め、あのビヨンセでさえ色気より筋肉を売り物にしているかのように見える。
いったいどうなっちゃったのか? 私はこれがバイアグラの反動じゃないかと疑っている。アメリカのテレビを見ていると驚くのは、処方箋役のコマーシャルが多い事だが、ここ数年バイアグラ、そして類似薬のシアラスなどのCMがやたらと多い。そのCMに登場するのはたいてい60代(場合によっては70代?)の男と女のカップルだ。そこまでやるか?と目を覆いたくなるほどである。おかげで製薬会社は不況を乗り気ったなんて言われるくらい売れているらしい。ここまで大っぴらにやられると若者は白けて来ちゃうのではないだろうか? 大人になるってヤダー! と私がもし今15才だったら絶対思うな。
日本でも大人になりたくない若者が増えてる、セックスレスとか草食男子なんて言葉もあるけど、今アメリカの若者も大人になる事に嫌悪感とかキョーフを思いっきり感じていると思う。この経済危機で「稼げない男は結婚できない」なんて言われるくらいなら、彼女なんていらない、好きな趣味に没頭して男同士で楽しくやった方がいい、と思ってる男子が多いし、そんな男子も女子がガガやケイティーの事大好きなのは「いいよそのままで。いっしょに思いっきり遊んじゃおう!」って言ってくれるカッコいいお姉さんたちだからじゃないだろうか。すっかり大人の私もそんなお姉さんにとっても共感してしまう。