「自給自足の農業、その冬…①」
今日は、農業の捉え方、耕すことへの考え方が広がった自分がいます。
循環型農業、地産地消を考えながら自給自足をする冬の畑を、昨日
見せてもらったからです。
<トウモロコシ&冬菜>
田舎にいて、農業に関わる仕事をしていても、
私の暮らしは自給自足とは縁のないもの。
毎年、トマト、キュウリ、ナス、ピーマンなどの
基本の野菜は育てるものの、食を頼るほど
ではない小規模家庭菜園です。
今年は1アール程度の土地を農地に利用
するため、土づくりから農園づくりまで新しい
土地での挑戦を始めます。
妙に気構えてしまって、農地の区画図や
栽培計画を立てなければ、と楽しみよりも
逆に気が重くなっていたところでした。
そして昨日、高冷地でも自給自足を続けているお宅を訪ねて、その栽培を
お聞きし、気持ちを楽にして帰ってきたのです。
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標高1100mの高冷地の畑。今年は特別寒く、その畑はつい数日前まで
雪があったそうです。
マイナス20℃にまで冷え込む日があり、暖冬とは程遠い、昔のような
寒さの冬だったようです。
雪が解けて、土は表面がひび割れ、触らなくてもふっくらした感じ。
こぼれ種が落ちて芽を出し育ち始めたものもあり、どれが雑草か野菜か
分かりません。
広い畑の中は、作物のグラウンドです。
昨年育てたトウモロコシは、収穫後、茎をわずかに残して切られ、脇には
冬菜が植えられて、食べた残りがまだ葉を育てています。
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しっかり区画を取り、マルチをかけたり、整然と植えたり、
収穫後は耕して茎や根もしっかり取り除き・・・。
そんなマニュアル通りの家庭菜園もひとつの方法。
でも、忙しかったり、体に負担だったり、高齢だったりして、
緩やかな農業を続けたいときには、
自然に落ちた種から芽を出した作物を育てて食べたり、
空いた土には背の低い種をバラ播きしたり・・・。
完全な不耕起栽培ではなくても、状況に合わせた畑の使い方をする方法
があります。
自給自足は楽しんで栽培するもの。
生産性や形のよさはあまり関係ない世界、そして、おいしくて安全なら、
それが何よりの宝なのです。
農業にはいくつものスタイルがあって、いくつもの本当がある。
専業の生産者さんに接する暮らしの中で、マニュアル重視の栽培を描いて
いた私。
ふとした出会いが新しい概念を気づかせてくれました。
耕すことは栽培への思い。栽培することは、食べる人への思い。
広い捉え方で今年の挑戦をしてみようと思っています。
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