「新肥料・新資材の普及性を厳密に検討」

 

1996年に初めて参加した長野県農林研究財団・施肥改善部会の圃場検討会。

新肥料や新資材を長野県で普及するために、各資材メーカーが施用試験を依頼し、委託された現地試験機関で圃場試験を行っていました。

 

長野県、JA全農長野で組織され、長野県農業試験場、長野県農業改良普及センター(現支援センター)、各地の農業協同組合が栽培試験を行ないます。

「基礎試験」2年(長野県農業試験場)

「適応試験」2年(長野県農業改良普及センター)で試験結果の成績検討会を行ない、「普及可」を採択します。

 

普及可採択後、さらに、他の作物等の施用を検討する際は、

「チェック試験」を依頼し、現地で委託試験が行われていました。

 

年に2回の圃場巡回は、メーカーにとっても、資材のスキルアップや提供責任への刺激になっていたと思います。

今は、このような厳密で公開された試験が行われないのが残念です。

 

 

農業は、資材の成分量では善し悪しが判断できない世界です。

作物がその姿であらわす施用結果が、普及への検討結果になります。

 

こうした現地試験を、環境の違う地域で行い、どこでも安定した結果を示すことが大切です。

資材のチカラを見極めるには、古き良き時代だった当時…。

当時の書類を整理しながら思うのは…、試験研究は未来への投資だという不変の道理です。