「寒の入りに、寒の味覚に注目」
暖かなお正月の日々が過ぎていますが、今日は寒の入りです。
能登地震の被災地の寒さが気になります。
暖をとれる物資が潤沢にお手元に届きますように……どうかお身体を守ってください。
今日は、郷土の味覚「佐久鯉誕生の日」でもあります。
昔は、海のない信州のたんぱく源は川魚でしたが、鯉の販売は収入源でもあり、地元では鯉料理はお祝いのご馳走とされていました。
年越しの祝い肴として年末年始の食卓に並び、脂が乗ったこの時季は、旬の味として好まれています。
鯉は、骨が気になる方が多いですが、味と栄養はそれを越えたもの。
「鯉こく」は、身がぷりぷりで、味噌汁に溶け込んだコクのある味は、おいしさ絶品!
身体が温まり、滋養に富み、母乳の出がよくなることも地元では知られています。
「うま煮」は、甘醤油味でお祝いのメニューの定番。
そして、薄く削いで冷水で締めた生の「あらい」は、ワサビ醤油、酢味噌でコリっと独特の味わいです。
以前、温暖化の兆しが懸念されはじめた頃、貴重な「新巻鯉」の加工を見せていただきました。
寒天、凍り豆腐、凍り餅など、寒の味覚は暖冬の影響が気になりますが、「新巻鯉」は特に、当時でも希少でしたので、現在はどんな状況なのか、ふと思い出したところです。
養殖が叶う川魚は、これからの食料安保として供給を見直し、食文化に再興させることが大切に思います。
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