「定植後の過酷な環境に負けない苗づくりを」

 

昔から、「苗半作」という言葉があり、作物の栽培での苗づくりの重要性を言われています。

弊社の先代は、昭和20年代の創業から植物の根を健全にする資材の開発を始め、根の重要性を語っていました。 

昭和40年代からは田植え機の普及に伴って水稲用育苗培土の製造に着手し、稲作の専門家である農学博士とともに東北の米どころにも出向いて、育苗技術を研究していました。

 

そして今、私も作物の根に目を向けています。

今年の栽培環境は、乾燥と過湿が交互に訪れ、作物にとっては過酷な環境です。

お盆前後に産地廻りをすると、8月半ばの長い雨天で作物にいつもと違う姿があらわれています。

セルリーは定植時期の雨天について、いつもと違う活着時の感想です。(生産者様によって違うのが圃場の個性)

 

 

レタスでは3週間弱の育苗で、環境条件と育苗ステージを苗の姿から分析すると、まるで物語のように過程がわかります。

今年は猛暑時の育苗での好適な窒素量を確認するために、低窒素の新たな市販培土に弊社の育苗資材を混合して試験をお願いしました。

 

慣行の培土によるものは(上写真右上)健全ですが、この前に播種したグループは、健全な発芽をした後、雨天時期の過湿で障害が出ています。

水持ちの良い培土、窒素量、潅水量。

今年は自動潅水に変えたこともあり、"雨天、多窒素、自動潅水"が苗の障害につながり、"水はけのよい培土、低窒素"が試験結果を好結果に導きました。

 

苗を並べてみると、結果は如実。(上写真、下の育苗トレー3枚)

左から、育苗資材10%混合・6%混合・無処理です。

他社の試供用培土(無処理・上写真、左)は、播種は前ですが生育遅れで後の定植にするそうです。

 

畑では、猛暑、豪雨、突風、病害・虫害などの過酷な環境が待っています。

適期に健全な苗を定植すると、畑の環境に順調に馴染み、攻撃によるストレスやダメージに強くなります。

「苗半作」…。"健苗づくり"と"活着"までの初期の重要性。

収穫の満足を得るためには、苗づくりを軽視出来ないことを痛感しています。

 

 

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