「樹木希林さん追悼映画を観て…」

 

真夜中にパソコンに向っています。

日中の仕事は落ち着くことが出来ず、目が覚めた夜中にデスクワークをすることの多い、自由な暮らしをしています。

3時20分頃、新聞が配達されるタイムスケジュール。

この時間に仕事をする方がいることに仲間意識を感じ、やっぱり昔から夜中は集中できる…と、溜まった仕事を片づけます。

 

誕生日を過ぎて数日…。

自分の記念日に、樹木希林さん追悼映画を2本観てきました。

「あん」と「モリのいる場所」。

 

 

生涯現役でその人生を終えた樹木希林さんは、その死に多くの余韻を遺しています。

もう肉体としての姿はないことを想うと、こみ上げる想いがありますが、役を演じながらも自らの姿を“素”で伝えた生き方にシンパシーを感じています。

 

「身体は借り物…」と思っていた時、同じ言葉を希林さんがつぶやいておられました。

人生は一度限り。

自分が主役で、どう演じるかが人生として遺される…。

年を重ね、経験が増えると、そんな想いになるものかも知れません。

 

「モリのいる場所」は、実在の画家、熊谷守一氏の94歳の夏の暮らしが描かれ、周囲の人間模様の中で、妻役を演じた希林さん。

結婚52年の夫婦の姿は、「いい夫婦の日(11月22日)」にぴったりの観賞で、希林さんは穏やかな妻を演じておられました。

希林さんはこの映画について、「私が言う資格はまったくないですが、(夫婦が)ただ、うまくやっていくには、夫の言葉に、違うとか否定はしないで、ああそうですか、はいはい、とまずは言って みること。学びました。もう遅いけど(笑)」と語られたそうです。

 

仕事は、その人の生き方をあらわすもの。

そう考えると、仕事は自分の生き方のひとつで、人生はさまざまなことを吸収しながら更新していくものだと気づきます。

他者から学び、自分の心に反映していくこと…。

 

全身ガンと向き合い、精力的に作品を遺した「樹木希林」という人。

ガンという病気であったから、最期までの計画ができたという想い。

自分の人生の最期を意識しながら、締め括りをしていく“終活”は、早く始めるほど人生が充実するのかも知れません。

 

上田映劇では12月、佐久アムアムでは現在「日々是好日」を上映中です。

タイミングをみて、希林さんにお会いしてきます…。