これはKくんが高校生になったときにKくん本人とお父様お母様にもしたお話。
こんどUくんにも話そう。
忘れないようにここに書いておきます。
男子高校生がお勉強や成績に関して
「大丈夫です」
と言っても信じない。
むしろ追及して追及して、宿題も成績も全部見せろと迫ります。
大丈夫です、やってます
とか
大丈夫です、やっときます
とか。
高校生だし、男子だし、と本人の意思を尊重して信頼していると…………がっかりする結果に!
とくに印象的な二人がいました。
(ケース1)
有名私立大学の付属中学高校に6年間通って、その大学に上がれなかった。
高校2~3年ごろに見ていた男子。
定期テスト前には
「範囲はここです、特にここが分からないんです」
と熱心に持ってくる。
解いて見せる。
分かりました! と良いお返事。
テスト期間が終わり、どうだった? と尋ねると
「まあまあです」
点数は? と聞くと
「いやあ、まあまあです」
と頑なに教えてくれない。
テスト持ってきて見せて、というと
「大丈夫っす」
と持ってこない。
そして3年の2学期、進学判定が近づいたので成績は足りてる? と尋ねてみると
「大丈夫っす!」
と力強い返事。
その高校から付属の大学に上がれるのは、成績上位3分の2。
中央値を少し下回っても、学部は自由に選べないかもしれないけれど大学には行けるわけで、ああ言っているし大丈夫なんだな、と信じていました。
…………まさか入れないとは!
本人はあっけらかんと、下位の大学に推薦で入学しました。
成績下位3分の1の子達のために、他大学の推薦も高校側がたくさん用意してくれているそうで、突然の一般受験に苦しむということはありませんでしたが。
よかれと思って6年間中高に通わせたご両親の気持ちを思うと、申し訳なさにいたたまれません
それを見ていて危機感を持ったからか、その子の妹ちゃんはみごと第一志望の法学部に入学しました
この妹ちゃんは凄かった!
数学が苦手なんです、ということで一緒に勉強したのは数学だけでしたが。
いつもお家で問題集のテスト範囲を解いてくるのですが、毎回数学だけでみっちり質問事項があります。
それだけでも凄いことです。
そんなに質問が溜まるほど家で進められないことの方が多いですから。
進学先の学部が決まる最後の定期テストでは、直前のがんばりは本当に物凄いものでした。
毎回、質問の箇所が前後に行ったりきたりするんですね。
たとえば、前回の質問は97番までだったとして、今回は73番から、とか。
なぜさかのぼった? と疑問に思い尋ねてみたら
「範囲の最後まで解いて、また最初から解き直しているところです」
1週間でそんなに!?
結局テストまでの間に17周、範囲の問題を解いたそうです。
彼女には、反復学習の大切さをまざまざと間近で見せてもらいました。
長くなったので、(ケース2)のお話は分けてご紹介します。
(つづく)