ジュニアがまだ幼稚園だったころ

非常に粗暴な子がいた。
物をなげたり
すぐにぶって来たり
「死ね」とか「バカ」とか言いまくったり
先生達も手を焼いていた。

でも、保護者会で会うお母さんからは
粗暴さや、投げやりな感じは伺えなかった。
また、その子自身からも、極悪、悪辣な空気は感じなかった。


ちょいと観察
園庭で、遊ぶ「ターゲット」
近づいて、そこそこ優しく声をかけたら、砂をかけて来た。

ふふふ、やるな!( ̄ー ̄)ニヤリッ

それでも、「やったなこのやろう」と
砂をかけ返し(足もとね)かまってあげたら
鬼のようになついてきた。
砂のおもちゃを、沢山持ってきて私に渡してきた。


予想的中!
そう、
その子の家に
「赤ちゃん」がやって来たのだ。

今まで、独り占めだったママを
とられてしまった。

わかってる。
それは素敵なこと
わかってる
赤ちゃんは何も出来ない
お手伝いしてあげなきゃ。

でも、
とられたママ
返してママ

赤ちゃんなんて来なければ
赤ちゃん死ね!
でも、そう思ったそばから
小さな心は罪悪感に満ち
ママからは怒られ
赤ちゃんは泣き…

行き場のない思いが、幼稚園で爆発!

以来
幼稚園、小学校低学年ごろまでに
「嫌なめ」やら「嫌な子」に出会ったら

その子の家に弟、妹がいないか、
または赤ちゃん生まれてないかを
ジュニアに調べさせた。
たいてい、ビンゴ!

そして、それがどういうことか説明した。

だからって、優しくする必要もないけど、
その行動の裏の気持ちを理解しろと。

我が家は一人っ子。
理解は難しくても、
お友達の赤ちゃんを、突然家で預かる事になったらどうか…とか
(そこんちのママが入院とかね)
あれこれシュミレーションして想像させた。

その後、
中学に行っても、「嫌な子」には出会う。
底意地の悪さと巧みさは、
年齢があがると、そこそこ巧妙でやっかいだ。
でも
その子の家に受験生のお姉ちゃん、お兄ちゃんがいないか
調べさせた。
あらかた、ビンゴ!

ことさら、意地悪な子の裏には
なにがしかの理由がある。

もちろん兄弟だけが理由じゃないけど。



おそまきながら、未来のミライ

劇場で拝見しました。

いろいろいろいろいろいろ溢れて
心が持っていかれました。

今、中2のジュニアも
いろいろいろいろいろいろ
考えていました。

誰にも理由が
誰にも過去が
誰にも未来が…。

この先の、とある、なんでもない日、
映画館で、この映画を見たことを思い出す日もあるだろうな。