伊勢での夜は本当に楽しかった。
 
我が一族が集まり
家系図を広げ、先祖の歴史を語り合った。
 
一族中でもエリートNo.1を誇る
現在、伊勢で歯科医を営む従兄弟が主催してくれたのだ。
 
父の従兄弟にあたる八郎叔父さんは、古文学者で
我が初代先祖の写真と資料を、わざわざたくさん持ってきてくれた。
 
我が初代先祖は
明治10年、西郷隆盛を中心とした西南戦役に官軍として従軍し
熊本、鹿児島を転戦していたとの事。
 
その記しとして
初代先祖は、「鹿児島戦争記」を書き残しているのだ。
 
その記の中には
「西郷隆盛」、「桐野利秋」などの歴史有名人がリアルにバンバン登場していて
私は「エ」で口があいて閉じる事できないまま
漢字はがりで綴られているその記を、必死で目で追った。
 
実は私は、この記をコピーして持って帰りたい一心で
鼻息荒く、参加したのだった。
 
立派で勇敢であった先祖を
一族皆で讃え、誇りに思い
我が故郷「熊野」を想い
そして、先祖の歴史を子供達に確実に伝えていく事を皆で誓う。
 
そして、宴の時間。
日本酒が皆それぞれに注がれ
私は、「田岡家にかんぱーい」と一番大きな声で言った。
 
古文学者の叔父を目の前にして
もう少し能があることを言えばよかったと
かなり後悔した。
 
イメージ 1
 
初代先祖の貴重な写真。