小さなトビラをあけたらば

小さなトビラをあけたらば

あれこれ想像するのがすきなのでお話を作っています。
いつかちいさな読者様へとどくといいな

 

夏休みに入ってすぐ、ゆう君と僕はまた喧嘩をした。

原因はいつものように、ゆう君が僕をびっくりさせたからだ。

明後日の神社の夏祭りは、誰を誘っていく?って話をしていた僕の耳元で、

ゆう君はまた突然大声を出した。

「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」って叫んだその声におどろいて、

僕は1メートルくらい飛び上がったその拍子に、手に持っていたチョコパイを落として踏んでしまった。

 

びっくりしたのと、チョコパイを踏んでしまった悲しさで、僕はものすごく怒った!

「なんでいつも僕の嫌がる事ばっかりするんだよ!何回もやめてって言ってるじゃないか!」

でも、ゆう君はいつものように「今日もとんだなぁ~」ってケラケラ笑っていた。

僕はゆう君をとびきり怖い顔で睨んだ。

ゆう君は、「ごめんごめん、そんなに怒るなって、チョコパイなら家にあるから取りにいこう」と言った。

いつもそうだ。ゆう君は僕の話を真面目に聞いてくれない。そんなゆう君に僕はものすごく腹が立った。

「ゆう君の家なんか行かない!もう嫌だ!ゆう君なんか嫌いだ!」僕はそう叫んで走って家に帰った。

「たけるーごめんってばー」と後ろからゆう君の叫ぶ声が聞こえたけど、最高に怒っていた僕は振り向きもしなかった。

 

家に帰ってからママに話すと、

「そんなに怒らなくてもいいじゃないの。いつものことでしょ」とママは笑った。

ママだってパパに、靴下は表にして洗濯に出して!とかくだらないことで毎日怒ってるじゃないかと思ったけど、怒られそうだから言わなかった。

 

夜ご飯を食べて、お風呂に入って、歯磨きをして、

時間がたつと、すこしずつ僕の中で怒りすぎちゃったかな?って気持ちが生まれ始めた。

言い過ぎちゃったかな・・・って気持ちと、

いや!そんなことない!って二つの気持ちがぶつかって、

僕はモヤモヤした気持ちになっていた。

ソファーでゴロゴロしながらモヤモヤな気持ちと闘っている僕を見て、

ママはゆう君に電話してみたら?と言ったけど、

「僕が悪いんじゃないのに、なんで僕から電話しなきゃいけないんだよ」って意地をはった。