【妄想小説】甘い色(15) | 彼方からの手紙

彼方からの手紙

ラブレターフロム彼方 日々のお手紙です

<第15話>

素直

 

 

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

(side潤)

 

「して欲しい…潤」

 

そんなこと言われて

平気でいられるヤツがいるなら

教えて欲しい。

 

本能のままぐっと体重をかけて

ソファに押し倒す。

 

倒れ込むイキオイの中で

さらにぎゅっと強く

オレにしがみついてくる

マコトの柔らかい体。

 

「………」

「………」

 

マジで?

 

マコトもオレと同じように

したいと思ってたってこと…?

 

腕の中で、

オレのことをじっと見てる潤んだ瞳は、

すげー色っぽくて、焦る。

 

「ほんとにいいの?」

 

「……うん」

 

「マジで、するよ?」

 

「うん」

 

もうとっくに、

覚悟を決めてるみたいな表情は

まっすぐ強くて、色っぽい。

 

マコトって、

実はすっげー素直だと思う。

 

2人きりでいる時は特に

気持ちを素直に表すマコトに、

オレはもうずっと、

翻弄されっぱなしだよな…

 

そっとおでこを撫でたら

小さなまばたき。

 

震えるまつげがキレイで

思わず息を吞む。

 

「…好き」

 

「………」

 

「好き…、潤」

 

つぶやく声にたまらなくなって、

そのくちびるをキスで塞ぐ。

 

「ん…」

 

オレの腕の中で”好き”の言葉を

ためらいなく口にするマコトに、

気持ちがぐっと持ち上がる。

 

何度もキスを落としながら

ひとつずつボタンを外していく。

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

ソファの下、

あちこちに散らばってる、

さっきまでマコトが着てた服。

 

どんだけ焦って脱がせてんだよオレ…

 

「………」

 

目の前には

何も身につけてないマコトの

きれいな白い肌。

 

初めて見る、そのカラダ。

 

オレの下で、

恥ずかしそうにしてる姿は

ありえないくらいキレイで、

ものすごく昂ってくるけど。

 

たぶんきっと、

怖さがあるだろうマコトに、

何度も何度もキスをして、

緊張をほぐそうと努力する。

 

なめらかな柔らかさに…

何度も何度もくちびるを寄せて。

 

「んっ、…」

 

甘く漏れてくる声は

やっぱりどこか不安気で、

それが余計にオレを昂らせる。

 

「マコト…」

 

ぎゅっと抱きしめあう。

胸と胸が、触れる。

 

熱い肌。

 

ドキドキと早い鼓動は、

どっちの音だろう。

 

「…足、開いて」

 

ぎゅっと閉じられてた足が

恥ずかしそうに少しずつ開かれて。

 

素直に従うマコトの肩を

左手で抱いたまま、

右手の指先をそこにそっと、

滑らせる。

 

「ぁぁああっ…、」

 

オレの胸に顔を埋めて

甘い声を上げる姿が

かわいすぎてたまんない。

 

確かめたら、

そこはちゃんと潤ってて。

ちょっと安心するけど。

 

キツいな…

 

ほんのちょっと、

指先を進めただけでも

拒むように圧がかかる。

 

「んーーー…」

 

マコトのそこに

オレの指が入ってる、

そのビジュアルに

めちゃめちゃ興奮してんのに、

 

マコトは”初めて”なんだって

あらためて思ったら

額に浮かんでくる、汗。

 

焦る気持ちを抑えて、

ゆっくりと指を入れてく。

 

「ああっ、んんっ…」

 

マコトの声が大きくなる。

気持ちが急く。

 

「痛い?やめる?」

 

「ん…大丈夫…痛くない、よ」

 

もうずっと、

目に涙が浮かんでるのに。

 

「………」

 

「お願い…やめないで」

 

ああもうダメだ。

 

腕の中で、荒い呼吸のまま

小さくつぶやくマコトに…

全部まるごと、持ってかれる。

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

 

準備をして、

マコトの上に戻ったら、

 

完全に緊張して

ガチガチに固くなってる

華奢なからだ。

 

そりゃそうだよな…

 

今まで誰にも

そうされたことがない事。

 

こんなマコトの姿を見てるのは

自分だけだという事。

 

ありえないほど嬉しくて。

ありえないほど…緊張してくる。

 

「怖い?」

 

「ううん…大丈夫」

 

いいながらマコトが

オレにぎゅっと抱きついてくるから。

 

自分勝手に

暴走しないように…

 

気持ちを抑えながら、

ぐっと、熱を入れる。

 

「あああんっ!!」

 

熱い先端が潤いに触れるけど。

柔らかく滑るだけでほとんど、

入ることができない。

 

「い、痛いっ…」

 

痛いよな…

 

少しナカに入るたびに

マコトは反射的に逃げるように

上へ擦りあがってこうとするから、

 

抱えるように背中に腕を回して、

ぐっと引き寄せる。

 

「マコト…も少しチカラ抜いて」

 

「ど、どうしたらいいの…?」

 

不安気な顔。

 

涙が浮かんでるその表情が

愛おしくてたまらない。

 

ちゅっとキスを落として、

じっと瞳を見つめる。

 

「息、ゆっくり吐ける?

ちょっと深呼吸っつーか、」

 

「…ふー…」

 

言われるがままマコトは、

何度か深い深呼吸。

 

荒く上下してる胸、

ふーと息を吐いたタイミングで

ぐっと熱をナカに沈める。

 

「ああっ…、

いっ、いたいっ…!!」

 

苦しげにゆがむマコトの顔。

 

思わずぎゅっと手を握ったら、

ぎゅーっと強い力で

握り返してくる手。

 

「あっ、ん、ああぁっ、」

 

辛そうな声も、

苦しそうな表情も。

 

全部全部愛おしくて。

すげーかわいくて。

ものすごく嬉しくて。

 

ぐぐっとさらに、入り込む。

ぎゅと抱きしめて、

できるだけ痛みを感じさせないように、

注意しながら体を揺らす。

 

触れてるところ全部、

甘くて柔らかいマコト。

 

「好きだ」

 

「…潤、」

 

「すげー好きだよ」

 

素直な気持ちを、まっすぐに。

じっと目を見つめて、伝える。

 

涙が滲んでる目じりに

ちゅっとキス。

 

オレを受け入れてる

ナカの熱さ。

 

ぎゅっと握りあってる、

手と手。

 

何度も何度も、確かめる。

 

ずっとずっと、

好きだったマコトが今、

腕の中にいる。

 

オレに全部を

預けてくれたマコトに

ありったけの想いを込めて、

柔らかいくちびるに、

深い深いキスをする。

 

思ってる気持ち、

どこまで伝えられてるか…

わかんないけど。

 

伝わってたらいいなって

願いを込めながら、

最後までぎゅっと…抱きしめて。

 

 

 

*:..。o○☆゚・:,。*:..。o○☆

 

(sideマコト)

 

幸せな気持ちでいっぱい。

 

カラダはすごくだるいけど 

嬉しくて嬉しくて全然眠れない。

 

正直すっごく痛かった。

すっごく痛かったけど…

 

始まりのキスから、
潤はすごく、優しかった。

 

抱きしめてくれる腕から、

何度もくれた、甘いキスから、
大きな手のひらの感触から、


初めて感じる熱の熱さから…

 

潤の気持ちが伝わってきて、

すごくすごく、嬉しかった。

たくましい潤のカラダは、
すごく男らしくてセクシーで。

 

Tシャツをさっと脱ぎ捨てた潤に

ぎゅっと抱きしめられたときは

心臓が止まるかと思ったな…

 

初めて肌で触れ合った感覚、

思い出したらもう、胸がいっぱい。

 

シーツの中で、

ぎゅっとくっついてる、肌と肌。

 

かわいい寝顔。

潤の頬にそっと触れてみる。

 

くちびるの近くのほくろに

ちょんと小さく触ったら、

 

ぱくっといきなり

指を食べられてびっくり!

 

「…起きてたの?」

 

「うん。笑」

 

きゅっと甘く、

抱きしめてくれる潤の腕。

 

「今はどう?まだ痛い?」

 

「うん…まだちょっとだけ」

 

そっと優しいキスが落とされて

キュンと胸が高鳴っちゃう。

 

「ねえ、潤」

 

「ん?」

 

「旅行前に…ごめんね?」

 

「ふはっ。なんで謝んだよ。笑」

 

謝ることなんて

なんもねーじゃん、って

潤の甘い笑顔。

 

「オレはずっと、

煩悩と戦ってたからな」

 

「え?」

 

「お前がうち泊まりに来た時は

オレぜんっぜん寝れなかったし」

 

「…そーなの?」

 

「そーだよ?」

 

責めてるみたいな、

ちょっといじわるな、かわいい笑顔。

 

「旅行前に押し倒したら

マジでやべーなって

実はわりと焦ってたから。笑」

 

「潤…」

 

「だから今、すっげー嬉しい」

 

ぎゅっとわたしを閉じ込める、

たくましい両腕。

 

「ふふふふふ…笑」

 

「なに笑ってんだよ」

 

だってだって、嬉しすぎて。

潤がそんな風に思ってたなんて。

 

「お前旅行、覚悟しとけよ?」

 

「え?」

 

「だって一晩中時間あるわけだから、」

 

耳のすぐそばで、

ささやく潤の、甘い声。

 

「もっと、ちゃんと、…、」

 

「ちょっ、やだもう…」

 

「ふははははっ。笑」

 

「…バカ」

 

 

恥ずかしくて恥ずかしくて、

でもすごくすごく、嬉しくて。

 

ぎゅっと抱きしめてくれる

甘い甘い腕の中で、

 

幸せにそっと、目を閉じた。

 

 

甘い色・完結

 

(初出:2019.7.31)

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 

読んでいただき

ありがとうございました!

 

【小ネタメモ】

 

これでもかなりカットしてて、

最初のバージョンより短くなってます、

最初に上げたのはもう

ものの10分くらいの命だった(^^;)

 

男子目線でこういうシーン書くの

はじめてだったから楽しくて

暴走しちゃったねーえへへ♡

(えへへ♡じゃありません)

 

自分的にはこれで完結だったんですが、

せっかくなので旅行にも行きました(^^)

おまけなのでほんの少しだけど、

次回は旅行編です。

 

午後いちからほんとに、

お付き合いありがとうm(__)m

いけたら今日このまま夕方に

おまけもアップしますね(^^)/