4つ上の姉ちゃんが居る

昔っからなんでも

そつなく出来る人で

ウチの自慢の姉ちゃん


幼稚園の時

姉ちゃんは発表会で

こぶとりじいさん

と言う劇をした

勿論主役のお婆さん役


お爺さん、お餅をつきましょう!


と大きな声を響かせ

杵を振りかぶり

180度の放物線を描き

餅をつく

身体で演技出来る

肝のすわった

幼稚園児っぷりだった


ウチの幼稚園時代の出し物は

眠れる森の美女だった

勿論脇役の…


イバラだった


もはや人間ですら無かった

1本のスタンドマイクを

同じくイバラ役の子と

シェアするのだが

超ド級の引っ込み思案

だった為、横の子の圧に負けて

9対1の割合のマイクで


逃がさないぞ…


消え入りそうな声で

そのセリフを言ったのを覚えてる



早く人間になりたい!


そう叫んだ

妖怪人間の気持ちが

ウチにはよく分かる