10代後半の頃だっただろうか。


学校と大阪の服屋と、奈良の服屋を1日で行ったり来たりするような毎日を送っていた。

やっと出来た休みには、アパレルメーカーさんからのご依頼のTシャツデザインを描いて、

それでも友達との思い出も沢山ある。

どうやっていたんだろう。と、不思議に思うほど 動いていた。


二十歳になる頃、数ヶ月だけ 奈良の服屋さんを1件任されていた。

観光名所付近の裏道に、小さな箱のようなお店。

商品の半分は、仕入れて来たものだったが あとの半分は、私が描いた絵のTシャツを、そのお店のためにメーカーに作ってもらったものだった。

通りゆく色んな国の人が、その絵を見ては話し掛けてくれて、なんとも楽しい数ヶ月だった。


とある日、通り掛かりの日本人の方に、

『これは?』と尋ねられた。

英文漫画の1ページをイメージして描いたTシャツデザイン。

『私が描きました。』と言うと、思わぬ言葉が返って来た。


『載せてみる? もうすぐ、フリーマガジンを創刊します。』

間髪入れずに頷く私に、ニッコリ名刺をくれたのは 編集長でした。


自分の絵が、沢山の人の目に触れてくれる。

漫画のストーリーを描くのは非常に下手だったけれど、それから そのフリーマガジンを街で見つけるたびに

心が踊った。


まさか、12年後も 絵を描いていられるなんて思っていなかったが

それは今も同じで、どんなお仕事をしていても未来に約束は無い。


絵に注ぐ時間を必要としながらも、やはり誰かと会う時間を削ってしまい過ぎると、

絵が描けなくなったり。


何が絵に必要 って時間だけじゃないことを、フリーマガジンの漫画を描かせて貰ってた頃から
12年、歩きながら、ひしひしと感じております。


この道がまだまだ続くように、毎日過去に出会った人たちに『ありがとう』って想う。


嫌な事や苦しい事があったときは、
『これがあったおかげで、こうなれた』って未来を作れば、それで過去にも感謝できるからな。


やっぱり、最高のお仕事や。





MEG♀ 絵かき

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