地道に叶えていく。


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私が絵かきとして、初個展ができたのは、今からおおよそ10年前。
思い返せば、あの個展に来てくれた方々とも、相変わらずのんびり楽しく過ごせているなぁ^ ^

色んな事に挑戦していると、おのずと色んな場所に行く事になり、色んな人と出逢える。

距離は、遠のいたり急速に縮んだり、忘れた頃に昨日みたいなとこにいたり、不思議なような、そのほうが自然なような。

それでもさまざまな形で、『感動』を教えてくれた人たちは、私にとって、何をしている人でも、どんな顔でも、どんな人でも『色褪せない大切なひとたち』だ。

子供の頃から、〇〇になりたい! なんてものは全くなくて、誰かに貰った感動のひとつひとつに、私もこうして、人に届けるものを持った人になりたいんだ。と、目に見えるものから貰う、目に見えないものに憧れてばかりだった。

10年前、初個展をすることになったきっかけは、『シングルマザーだけど、絵かきとして活動するのであれば、1度は個展をしておきたい。でも、お金なんてない。』そんなところから始まった。

大阪の、とあるポストカード展を見つけると、それは今となっては名だたるアーティストたちが出展していたものだった。

86名のアーティストが描いた絵のポストカードがずらりとならび、期間中に『最も多い人数に買われた人が、優勝。個展ができます』とのこと。

私は、誰一人知り合いのいない場所に飛び込んだ。

『優勝して、初個展をして、ほんとの"絵かき"になるんだ。』

当時みんなの主流だったmixiや趣味のブログで、『優勝して初個展をしたいのです』と、思いの丈をひたすら綴った。

結果、とても遠方からまで、ポストカード1枚を買うためだけに、大阪へ来てくれる友達や仲間、先輩や知らない人、、、。 

私は初個展をする事ができました。

どれほど嬉しかった出来事かと言うと、
私が泣くのを我慢して報告の電話をした幼馴染は、私より先に号泣し、地元に飛んで帰ってきて、泣いたまんま祝杯に溺れ、私の横で幸せそうな泣きっ面をしたまんま、バーカウンターで朝を迎えたほど、それは私の『シングルマザー絵かき』としての大きな1歩だったのだ。

そんなこんなで初個展を終える頃、すっかり世話になったギャラリーカフェのマスターから、大きなアートフェスのお誘いが。

私は初個展で学んだ沢山のことが活かせないと思い、保留にし、その代わりにアーティストたちのお世話係をするべく、イベント会社とお話しをした。

そのアートフェスは、現在は世界的に有名な画家や、どこを歩いていても見かけるようなキャラクターの作家が、まだ駆け出しの頃で沢山知り合うきっかけとなった。

そこで出会ったのが、眼鏡作家の方。

私は吸い込まれるように、その眼鏡に魅了された。

何よりも、私が絵を愛すように、その方は眼鏡を愛していた。

値段を見れば、『当然』『むしろもっと高くても良いぐらい』な、ものだった。

こんな眼鏡を、眼鏡が似合わない私だけど、いつかこの人に作ってもらいたい。
そう思い、『絵かき頑張って、いつか眼鏡をオーダーします』と、作家さんに約束した。

巡り巡り、10年経過。


私はコツコツと貯めたお金を用意して、眼鏡作家さんの元へ。

ずらりと並ぶ眼鏡を観ながら、『こんなのが良い』『似合うかな?』沢山お話しをして、作家さんに言いました。

『私の眼鏡を作ってください。』

作家さんは目をキラキラさせながら言ってくれました。
『ほんとに頑張って、オーダーしに来てくれたんだね。ほんとに、すごい!ありがとう!』

ワクワクドキドキなオーダーから3ヶ月と少し。

私の元へ、眼鏡が届きました。


なんて素敵な、左右非対称。
私の頭蓋骨や耳の位置は絶妙に変わり者で、これまで合う眼鏡などひとつもなかった。

左の耳を引っ掛ければ、鼻根に強く痛みが走り、右耳には引っ掛からず、眼がレンズに当たる。

微調整ではどうにもならなかったものが、全てしっかり、しっくりとフィットする。

真っ平な板から、こんな素敵な眼鏡ができるなんて。。。



自撮りだから左右反転。笑

こうして10年越しにやってきた、私の世界にひとつの眼鏡。
絵のオーダーをしてもらう側だったけれど、オーダーしたものが届くって、こんなに嬉しいのだな。と再確認するとまた、私も良いものを作り続けようと思った。

ずっとずっと、大切にしようと思う。


MEG♀

◆息子と私のお弁当から生まれたたくさんの出来事
◆夢を追うシングルマザーのお話し

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