2622日目。
今夜は番外編。
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4月21日、木曜日です。
今夜は番外編。
高校生になった息子の、4月から始まった『お弁当ルール』から発見した様々なエピソード集を
書籍化風 にて、お送りしたいと思います。笑
↑本みたいな絵にしておきました。
いつもより、かなり長めのブログですが、お付き合いいただけたら嬉しいです。それでは、、、
◆はじまり、はじまり。
4月から高校生になった、ここでは『元・"小さくないおちびさん"』こと息子。
高校生になるまで、歳も性別すらも語らず(シングルマザーのため、心配で10歳までは子供がいることすら公表せずいました)、やっと色々書き始めた矢先、
【お弁当スタート】という事で、沢山のお母さんたちが口々にポロッと話していたのを耳にした。
『毎日大変だわー』『冷凍食品ってわりと高いのよね』『毎日お昼ご飯を買わせるのは、お金も栄養も気がかり…』
そんな言葉をほわーんと聞きながら、
【わが家はどうしましょうかね。】と、ふんわり考えていたところ、
『どうします?お弁当、毎朝頑張ります?』と、他校に行かれた子のお母さんからLINEが。
そこで私が出した答えは。
『うちは試しに、自分で作らせます^ ^』でした。
〜交渉〜
まず私が息子に伝えて相談したこと。
『今年からは、18歳から成人よ。大人準備に入ろうと思うのだけど、お弁当頑張ります?』
息子は驚いた顔でひとこと。
『ひとりで!?無理じゃない?』
…それはそう。まだパスタを茹でて、市販のソースをかけたり、私の簡単レシピを見ながら料理にトライしても、パパッとできるわけでもなく、
なかなか時間も必要なのです。
私はこう持ちかけた。
『もちろん全部作る!とかではなく、私が作り置きしたものを1人で詰めるところから始めるし、1週間は2人でやるのよ。自分でできるって、カッコいいかも。試しに1週間、どう?』
息子は、なんだか冒険の話を持ちかけられた主人公のタマゴみたいな顔で
『やってみようかな。』と私に言った。
私は『勇者にはカッコいい武器がいるな』と思い、息子を連れてお買い物に。
『1番カッコいいと思うお弁当箱を選ぶと良いよ。』と、本人に選んでもらいました。
わが家POINT❶
あくまで本人にやるか否かを尋ね、前向きだったのでお弁当も本人チョイスに。持ちやすさや、内容量を見ながら『食べるときの想像』を膨らませることで、楽しみ度アップ。
〜息子弁当特訓1日目・前夜〜
夜中まで私は仕事で、『朝5時半起き』の約束にゾッとした。
起きれない気がしたので、
・ブロッコリーの塩茹で(4回ぶんを小分け冷凍)
・ピーマンと魚肉ソーセージを塩胡椒、カレー粉で炒めたもの(2回ぶんを小分け冷凍)
・卵焼き(4回分を小分け冷凍)
の3つをこしらえて、朝まで作業。
さて。ようやくお弁当スタートだ。
〜息子弁当特訓1日目〜
ひとまず5時半に起きてきた息子。
目を擦りながら、新しいお弁当箱を並べて『どうしたら良い?』と。
❶朝起きたらまず、ご飯を詰めて蓋をズラして乗せて蒸気を逃しておく。
❷冷凍庫と冷蔵庫から詰めるものをチョイスしてテーブルに並べる。
❸効率の良い順番を考えて調理(解凍)していく
❹詰める。
…まずはザッと項目を伝え、『今日は献立は考えたから、詰める事だけやってみよう』と、伝えました。
サッとご飯を詰め、蓋を置き、
『えーっと、、あれ。難しいなぁ。』と、用意しておいたおかずを詰め出す息子。
❶形がしっかりしたものを先に詰める
❷炒め物やお浸しなど、変幻自在なおかずで隙間を埋めるイメージ
この2つを伝えると、
『お。できた!』と、ニッコリ。
『食べるときを想像すると、欲しい調味料のちょい足しや、配置が決まっていきやすいかもね?』 と伝えると、ハッ!としながら、ブロッコリーにマヨネーズをちょこん。
時計を見ると、詰めるだけで40分。
なかなか、最初はかかるものです。
【献立】塩茹でブロッコリー(マヨのせ)/ピーマンと魚肉ソーセージのカレー炒め/チキンナゲット(冷凍をトースター焼き)/卵焼き/ウインナー(冷凍をレンジ加熱)/明太子ふりかけごはん
わが家POINT❷
初日は、まだ友達ともこれからの状態。少しカッコよくいたいタイミングなので、こだわりたいところを急かさず、じっくり見守る。
さて、明日はどうなるのだろうか。
〜2日目〜
夕飯に作った豚の生姜焼きを、少しお皿に取っておきました。起きて来た息子に、冷蔵庫を開けて指差して、『このエリアに何か置いてあったら、それはお弁当用だから使うと良いよ』と伝達。
コクリと頷きながら、お弁当箱にごはんを詰めだす。
私はすかさず『覚えてる!やるねぇ♪』と乗せてみるも、眠さからか、ただひたすらにコクリコクリと頷きながら、少しだけ楽しそうに冷凍庫を覗く。
『あ!鶏ハム!』
そうそう。息子の大好物の自家製鶏ハムを5日分、こさえておきました。
2切れずつラップに包んでジップバッグに詰めて冷凍庫へ。
早速解凍しているところ、私が横でちくわをサッと炒めます。
『油を敷いたら、切ったちくわを炒めて、味付けはどうしますか?』
尋ねると、
『塩胡椒!』とニコニコ。
たのしく作れていてホッ。
『昨日、新しい友達に自分で詰めたことを褒められたの』と、嬉しそうに話してくれました。
ちなみに、初日にお弁当箱を開けたときに『赤色が欲しい』と思ったそうで、プチトマトは息子が【母後払いシステム】にて買ってきました。笑
『卵焼き、入れないの?』と尋ねると、
『のりたまふりかけだから。』と、私には無かった視点でお返事が。やはり子供の発想は豊かだ。
時計を見ると、20分!
『昨日の半分の時間でできてるよ!』と伝えると、『明日からは6時起きでいいね!』と歓喜。
これまでは私が当たり前に早起きして作っていたけど、これは本当に為になるかもしれない。
【献立】プチトマト/ほうれん草のお浸し(4日分冷凍作り置き)/ウインナー(レンジ加熱)/豚の生姜焼き(昨晩のおかずをお裾分け)/自家製鶏ハム(冷凍作り置き)/ちくわの塩胡椒炒め/のりたまふりかけごはん
わが家POINT❸
お弁当初日に気付いた事は、全て反映させてみる。例えば赤いものが欲しいとか、おかずが寄っていたからお弁当箱の使い方を逆にしたいとか。
見つけた事を『すごいことなんだよ』と話しました。
たまごのふりかけで『たまごの栄養はクリア』などと自ら栄養についても少し考えた模様。考えたり、感じたりするに、お弁当はとてもよいかも。
〜3日目〜
今日からは6時起きに。
起きて来るなりご飯を詰めながら、息子がひとこと。
『昨日は黄色が足りなかった。やっぱり卵は欲しかった。今日はチキンナゲットと卵で黄色を沢山入れようと思って。』
すかさず昨日教えた冷蔵庫の【所定位置】を確認して、私が作ったちくわキューリを発見。
『あ。これだけあれば、あとはピーマンのやつと、鶏ハムと、、ウインナーにしよう』
パパッと献立は決まった模様。
『チキンナゲットは立てるとおかずが沢山入るのか。。』
何やら小さな声でぽつぽつ言いながら詰めていく。
ウインナーのレンジ加熱も取り上げタイミングを掴んできたのか、シワシワじゃなくなってきた!笑
3日目は、詰め方も美しくなり、所要時間15分。何と早い!
【献立】ちくわキューリ/プチトマト/ウインナー(レンジ加熱)/自家製鶏ハム(冷凍作り置き)/チキンナゲット(トースター加熱)/ゆでたまご/ピーマンと魚肉ソーセージのカレー炒め/たらこふりかけごはん
わが家POINT❹
初日は『赤が欲しい』となり、2日目は『黄色がほしい』となった息子。何気に用意されたものを食べていたお弁当を自分でチョイスして詰めるだけでも沢山の発見を持ち帰ってきます。すぐ反映できると気持ちも良くてヤル気もUP!
〜4日目〜
お弁当特訓も中間日。毎日スピードもアップしていて良い感じ。
またもや夜中まで作業のあった私は、時間があったので朝までにマカロニサラダをこしらえておきました。
起き抜けに冷蔵庫の【所定位置】を見るなり、
『わ!ありがとーー!助かるよ!』と、満面の笑みで一言。
お弁当特訓、恐るべし!
今までなら、私が当たり前に作っていたのに、『助かる!』『ありがとう』なんて言葉が、思春期真っ只中の息子のくちから自発的に飛び出しました。
これは素晴らしい1週間になりそうだ。
所要時間も安定の15分。
YouTubeを見る時間もできた♪なんて言いながらも、1本早い電車で登校していきました。良い!
【献立】塩茹でブロッコリー(冷凍作り置き)/プチトマト/マカロニサラダ/ミートボール(チルド食品をボイル加熱)/卵焼き(冷凍作り置き)/ウインナー(冷凍作り置き)/おかかたまごミックスふりかけごはん
〜5日目〜
わが家ではなかなか無い、事件の朝
息子も新しい環境に緊張が少しほぐれてきつつ、疲れが溜まって来た頃です。
私も徹夜作業が続くタイミングで、朝までなんとか起きて息子を待っていました。
お互い少し疲れている中、息子が言った『炊飯器、時間ズレてる。炊けていない。』
という一言に、
『時間がズレてるなら言わなきゃ行けないよ』と言ったところ、
『今気づいたって言ってるやろ!』
珍しく、息子が荒々しい言葉で怒ったのです。
普段なら、こんな事があろうとも『あら言ったのか。ごめんよ。』となる私も、
『そんな言い方!』と応戦
『この時間まで起きていて、そんな言い方は無い!』と怒って、そのまま寝室へ。(母としたことが)
…心配になり、チラチラ様子を見ていたら、
なんともスムーズにお弁当を詰めていくではないか。
『ねぇ、上手くできた?』と聞きたいのに、なかなかその言葉を出せず、覗くも、見えない。笑
しばらくすると【カシャ】と、お弁当を撮る音が。
あ。撮ってくれたーと、心の中で乱舞しながら、しぶしぶお見送り。
…と思いきや、カラッと笑顔で『いってきます!』という息子。
『あの、あのですね。朝まで起きて待っていたんですよ?』と言うと、
『えごめーん!』と、なんとも私のDNAがたっぷりな返答。
一言だけ、『人には人の背景があることを、お互い忘れずにいよう』と、伝えました。
【献立】チキンナゲット/ちくわの塩胡椒炒め/鶏ハム/ウインナー/卵焼き/唐揚げ(前夜のおかずお裾分け)/プチトマト/ほうれん草のお浸し/たらこたまごふりかけご飯
わが家POINT5
喧嘩をきっかけに、ひとりでできる事が発覚。この5日目の急成長は嬉しい発見でした。
ただし、お見送りは気持ちよく。これ、朝のお互いの約束です。
〜6日目〜
昨日は嬉しい発見があったものの、2人で頑張ろうと持ちかけた私が、放棄したことに反省。
今日は息子が起きてきたら、お弁当ができてるようにしーとこ♪
『ごめんね母弁当』、完成。
起きてきた息子、涙目になりながら
『えーー作ってくれたの!?嬉しい!ありがとう』と大喜び。
5日目の喧嘩や、これまでを経て、もはや【当たり前】じゃなくなった、これまでの当たり前。
ずっと二人暮らしだから、コミュニケーションを欠いて来たとは思わないけれど、お弁当を通して何か良い循環が生まれてきております。
【献立】だし巻き卵(焼きました)/明太マヨインはんぺん(市販のものを焼いて大葉で包んだ)/プチトマト(息子のこだわりを受け継いでみた)/ほうれん草のお浸し(冷凍作り置き)/ウインナー/鶏ハム/塩茹でブロッコリー/ミニオンポテト(市販のものを隠し持ってた)
〜7日目(最終日)〜
さて。突如始まった【お弁当特訓】も最終日。
すっかり起きたらすぐにご飯を詰める習慣も身につき、所要時間も15分が定着してきました。
『ほうれん草のお浸しだけだと緑が足りないの。』と、起き抜けすぐに話した息子に、
私のレシピにもある【レタスナムル】のレシピを伝授。※レシピはコチラ。
『レタスナムル、おかずの隙間も埋めやすいねー♪』と、ご機嫌の様子。
おかずの詰め方もとても上手になり、
献立も数ある作り置きから選んだり、彩りや栄養も自分なりに考えたり。
1週間で、もう、バッチリお弁当ができていました。
【献立】チキンナゲット/ウインナー/鶏ハム/レタスナムル/プチトマト/ミートボール/ゆで卵/ほうれん草のお浸し/菜飯ふりかけご飯〜おまけ。8日目はひとりで〜
手助けは要らないか、一応起きていましたが、
15分もたたない内に、私に息子から画像が届きました。
わー彩も良いじゃないか!
ニッコリとランチバッグにお弁当箱を詰めて、元気に出かけて行きました。
色んな家庭があって、色んな背景がある。
私と息子が選んだ【お弁当】は、自ら率先して作る習慣。
もちろんお勉強や部活によって、そんな事はできなくなるかもしれないけれど、
自分でできなければ人に頼ったり、人の軸で動くしか無くなります。
もしも自分ができたら、人の助けになるかもしれないし、人がしてくれた事がより一層、嬉しい事だと気付けるきっかけにもなり得るかもしれないな。
そんな事をたっぷり実感できた1週間でした。
教えようと動くと、教わる事が多い。
私自身は今回、息子から教わる事が沢山あったなぁ。と、振り返りながら書きました。
保育園児のころの息子が言ったひとこと。
『おべんとーはね、おひるにとどく、ママからのおてがみなんだよー。』
また、私からもがんばる息子へ、お昼のお手紙を送りたいと思います。
MEG♀
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