受験生の母を支えた元浪人生 | lala sunshine…

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浪人を経て医学生になったぽん太と私大理工生のたぬ吉と何歳になってもかわいい〜トイプーもふ子の母です。
浪人時代の振り返りを終え、子供達のことに加えて日常のことも書いていこうかな〜と思っています。よろしくお願いします。

ぽん太の高校は、

周りに医学部受験をする子がほとんどいない環境だった。


早慶は推薦がほとんど。

一般入試なら、

中堅と言われる国公立や

MARCHが優となる進学実績。何年かに一人、医学部進学者がいるくらいだった。


そのためなのか、

医学部や旧帝大を志望する

生徒への進学指導はさほどなくて、三者面談もゆるゆる 笑


ー 最近は、どんな感じ?

ー こんな感じです。

ー 頑張ってるな!

  えらいな!がんばれ!

ー はーい!

  ありがとうございます!


みたいな会話のあと、

世間話をして終了だった。



その環境に不満はなかった。


むしろ、そんな環境だからこそ、

ライバル視をされることなく、

友達やママ友からは純粋に応援いただけた。


学校からも熱く見守っていただいた。

特に、成績が奇跡のように

アップしてからは

学校中の先生方に共有されたな、

とわかるような

熱気さえ感じられ、

それは

応援の言葉で伝えられ、

ありがたいと素直に思った。


何より、ぽん太が夢を育ててこれたのは、この温もりのある学校だったからだろう。



いくつもの成功例、前例を持たない環境は、不利だと言う人もいるが


何ごとにも、良い面と悪い面は必ずある。

ぽん太の場合、

熱くて優しい応援を

いただく代わりに、

情報が足りないと言うだけの話。

あとは足りない物をどう補うかを考えていけばよい。


さて、情報を得る先が

学校ではないのなら、

塾なのだが


ぽん太が現役時最後に在籍したのは医学部専門ではない。

大学受験には

精通していても、

医学部となるとちょっと

心許ない。


そこで、母は、

このブログで医学部受験に関する記事を読みながら勉強させていただくことにした。


確か、ぽん太が高校三年の

現役入試前の頃だ。


当時は、医学部受験生や

その親御さん達の記事は

今よりもっと多くて

活発だったように思う。


毎晩毎晩、

フムフムと読ませていただいた。

そして、

何人かのその後もずっと

大事にしたいと思う出会いがあった。


二人の先輩ママと

医学部受験生。

そして、

全く受験とは違うジャンルのブロガーさんだ。



最初に出会ったのは、

医学部を目指す一浪の

予備校生。


記事の文章から、

彼の真面目で努力家、

素直で優しい人柄と

育ちの良さが伝わり、

母は好感を持っていた。


たまたま、志望校がぽん太と重なることもあり、

参考にもなることも多かった。


そして、

彼は一浪目の入試で

気持ちよいくらいに幾つもの大学に合格していき、

有名私大の医学部生となった。


一方、ぽん太は、現役を

全落ちで予備校に

手続きをした。

その予備校は、彼が通っていた所だったので、

コースや勉強の仕方について質問をさせていただいた。


彼は、

見知らぬおばさんからの

質問に、

丁寧に親切に温かく、

答えてくれた後に

過去問などのテキストの提供を申し出てくれた。

それならば、購入させてくださいと言う母に、


「自分も先輩方から同じようにしていただいてきた。

その先輩方から受けた恩返しを次の後輩に渡すだけ。

だから、もしよかったら、

合格した後に後輩となる次の人達にまた、同じようにしてください」

と言ってきたくれた。


私はこの言葉に、


きっと彼は、

先輩から可愛がられながら、しっかりと学び、

後輩からは信頼を得えて、育てていくのだろうと思った。


もちろん、患者さんに寄り添った素晴らしいお医者さんになるはずだとも確信した。


結果的に、

申し出いただいた教材は、

住所のやりとりなどがネックになり実際にはなかった

が、

母は、彼から、

ぽん太の目指す世界への

希望のようなものを

受け取った。


周りには

医学部受験経験者も

医学部生もおらず、

全くの未知だった世界への…

明るい光

みたいなもの。



長い長い浪人時代には、

時々、彼を思い出しては、

ぽん太が

彼のような先輩のいる世界を目指していることに

救われたりもした。


その後、何年もそれきりになったし、

彼のブログも更新はなくなっていったが、

昨年春、

『大学を卒業し、国家試験に合格した』

久しぶりの記事が

投稿された。


嬉しかった。


すぐに、

お祝いのメッセージと

ぽん太の合格のご報告を

させていただいた。


忘れているかな、と思ったが

もちろん、覚えていますよ!

よく頑張りましたね!

よかった!

返信をいただいた。


そんな彼は、

もうすぐ、医師生活一年目を終える。

大変なことも沢山あるだろうけれど、きっと彼らしく

頑張っているはずだ。


偶然なのだが、

彼が医師生活を

スタートさせた病院は、

私が大事な親友と

最期のお別れをした所だ。

母にとって、大事な場所だ。


その場所に、

彼のような青年が

医師として働いて

くれていることが

単純に嬉しい。


会ったことがないし、

会う予定もないのだが…


もしも、いつか、

何かの巡り合わせで、

目の前に現れたお医者さんが彼だったら

なんとなく、

母はわかるんじゃないかな、と思いながら、

楽しみしている。


その節は、

本当にありがとう!


面と向かって

そう言える日が

来たらいいなぁ、

と思っている。