ブラクストン・カウンティー・モンスター

Braxton County Monster


ブラクストン・カウンティー・モンスターは1960年代初頭にウェストバージニア州ブラクストン周辺に出現した猿人型の未確認生物。

この名前はブラクストンのフラットウッズで目撃されたフラットウッズ・モンスターの別名としても使われるが、この記事では猿人UMAのみに使う呼称とする。


ブラクストン・カウンティー・モンスターの最初の報告は196010月に遡る。W.C.ブリーストンがポカホンタス郡ウィリアムズ川の付近をドライブしていたところ、エンジンが不調を起こし運転途中で停車してしまった。

ブリーストンが辺りを見回したところ、車の左側に長い体毛を持った怪物がいることに気がついた。怪物の全身の体毛は逆立って真上に伸びていた。

移動手段を奪われたブリーストンは怪物としばらく見つめ合っていたが、道路を別の車が通過したことに反応した怪物は、逆立っていた体毛をおろして立ち去った。


ブリーストンの目撃から約2ヶ月が経った1230日に次の目撃があった。

この日の夜11時頃、パン屋勤務の25歳男性チャールズ・ストーバーは配達の作業を終え、家に向け自家用車を走らせていた。

ヒッコリーフラッツ地域に差し掛かった時、ストーバーは道路の端にいた何者かと接触しそうになった。ストーバーは咄嗟に回避し停車。様子を伺ったところ、その生き物が人間ではなく、全身に体毛が生えた180センチの怪物であることに気づいた。怪物は不思議そうにストーバーの車を眺めていた。

ストーバーは付近のガソリンスタンドに向かい、そこにいた男性グループに今見たものについて話した。このグループは武器を持ち現場に向かったが、怪物の姿はすでになく、大きな岩がひっくり返されていたという。


最後の主な目撃は196187日夜のこと。

ジョン・ワグナーが交際相手の家から帰っている途中、ワージントン町付近で茶色い巨躯の生物が走ってくるのを目撃した。ジョンはパニックになり、目撃位置から270メートルほど走ったところで美容院のガラス窓を突き破り気絶してしまった。

偶然通りかかったハイゼル市長がジョンを発見し病院へ運んだため、大事には至らなかった。


ブラクストン・カウンティー・モンスターの正体は、アメリカの哺乳類型生物である点で、熊や鹿の誤認の可能性が考えられる。以前紹介したウォートンステートフォレスト・モンスターと同様に、見知った野生動物であっても普段見ない角度で目撃すると全く別のものと誤認してしまうことがよくある。

目撃が多発した理由に関しては、最初の誤認を聞いたことでこの地域には未知の生物がいるという先入観ができ、誤認しやすい精神状態になっていたことが考えられるだろう。