今井隆文オフィシャルブログ「髪の流れのように・・・」Powered by Ameba -7ページ目

have a good time!





劇団プレステージ第10回公演

「Have a good time?」

無事に閉幕しました。


いつも、公演直後に書いた方がいいかな?
とは、思うものの、実際、終わった直後に書くと、良い事ばっかりしか書かない気がするので、一旦冷静になって、このブログを書くようにしています。



ということで、お待たせしました。



公演が終わってから1週間弱が経過致しました。



この間、この公演の反省会も行われました。


決して、前向きなことだけではありません。
色々なミスや運営に関する議論が交わされました。


個人では、OKなことも、集団では時としてダメなことが多々あります。


劇団プレステージは集団ですが、


観る人にとっては、


1個の集団です。


これを忘れると大変なことになるな。

と痛感致しました。


そして、一個人としては、この公演が始まる前、


「劇団プレステージがどこに向かってるのか?」

「自分はこの劇団で何がしたいのか?」

本当にわからなくなっていて、

「この公演が終わったら、色々と今後の進退についても考えなきゃな」

と思っていました。


それはきっと、この公演が教えてくれる。


そこから何か見えるかもしれない。


と思い、走り続けました。


そんなことを踏まえつつ、


Have a good time?


を振り返ってみますか?


いつぐらいから、この企画が始まったかというと、恐らく、


ワールズエンドのガールフレンド


の最中だったと思います。


だから、2月とか、そんぐらいか。


そこから、Have a good time?が終わるまで、半年かかりました。


これが、新作だとするともっと時間がかかるのではないだろうか?


劇団の公演に参加するのは、1年振り。
そして、また、再演。


正直、役者としては再演よりも新作をやりたい気持ちの方が大きいです。
ですが、劇団プレステージの作品で、最も再演を望む声が大きかったのが、


ゼツボー荘より愛を込めて
Have a good time?


この2作品でした。
この作品に置いて、前者は、ミクロ。
後者は、マクロ。


といった感じでしょうか?


デカい劇場で上演して、その作品を最大限に生かしつつ、圧倒的にパワーが出るのは後者です。
ゼツボー荘は、環境的な要因がすごいのあると思うので。
ゼツボー荘については、過去ブログを参照してください。


正直、Have a good time?をやるのは、本当に不安でした。


ぶっちゃけて言うと、2012年に千本桜ホールでやった時は、
アイドルでもない、売れてもいない役者がこんなことやってどうすんだ?


と言う思いが強かったから。


そして、劇団を立ち上げてから、ずっと千本桜でくすぶっていた僕達には、そこから出る手段が見つからず、閉塞感でいっぱいでした。


でも、観に来てくれる皆様のおかげで、シブゲキに移ることができたのです。


2012年の頃、劇団として、新しい景色を観ることができなかった僕達。
技術も乏しい僕達に何ができるか?
こんなこと続けていいのか?


とめちゃめちゃ不安でした。
多分、みんなもそうだったと思います。


目の前に階段があるはずなのに、昇れないことがどれだけ辛いことか・・・
進んでも、進んでも、出口が一緒のような、終わらないループを繰り返していたようにも思います。


そして、シブゲキに小屋を移し、1発目。


僕達は、自分たちの技術の無さに愕然としました。
一人一人のスキルも低いが、全体としてのまとまり感みたいなものが無い。
客席に芝居が届かない。


どうしたらいいんだ?


僕達は、やっぱり、千本桜から抜けられないのか?


そんなことも思っていました。


でも、観に来てくれるお客さんは、喜んでくれている。
たくさん観に来てくれる。


だから、もっと、がんばらなくちゃ。
もっと満足させなきゃいけない。


と思って、シブゲキで5作品をやって、みんなで、あーでもないこーでもないと。


揉めてぶつかって、喧嘩もした。


自分のやりたいことと、劇団のやりたいことが違うと思って、メンバーが辞めたりもした。


シブゲキに移ってから3年で、千本桜ホールに居た時の何倍も劇団員達は苦労しました。


たくさんの人に何かを届ける作業というのは、本当にしんどいのです。


そんな状況をみんなでくぐり抜けて、


10周年を迎え、10年間くすぶっていた、東京オードルとなぜか、リンクをしてしまう、


東京オードルと同じように、僕らは、最後の賭けに出ました。


全員で解散を賭けて、


Have a good time?


をやることに・・・・


初の大阪
森ノ宮ピロティホール


初の紀伊國屋サザンシアター。


不安しかない中、春ぐらいに徐々に動き出し、
チェリーとゼツボー荘が終わってから、
打ち合わせ、打ち合わせの日々が続きました。



ほさかさんとは、脚色をされる前に色んな事を話しました。
僕らと同じ目線で、作品を作ろうとしてくれていました。



スタッフさんも、みんな、10周年の最後の公演で、
大きい会場で勝負するからと。
ものすごい熱意を持って参加してくれました。


まず、身近に物凄い『他力』がいることを思い知らされました。


稽古に入る前には、ビジュアルのこと、グッズのこと、DVDのこと。


まだ、何も見えない状況の中、何が一番最善なのか?
何が一番喜ばれるか?
トップクリエイターの方達と、話しながら、僕らのやりたいことを最大限に輝かせてくれました。

もう、感謝しかないし、一流過ぎて、毎日、感動していました。


ビジュアルの撮影が終わって、舞台に関する打ち合わせ、稽古も徐々にスタートし、パンフレットの原稿作業、グッズのデザインをどうするか?広報戦略活動を自分達でどうして行くか?新しい人に知ってもらうにはどうしたらいいか?
などなど、、、


公演の規模がでかくなると、こんなにもやること増えるんか?
とびっくりしたのを覚えています。


そして、なんやかんやありながらも稽古も進むわけで、どんどん曲が増えて行き、


そこで光り輝いたのが、


風間先生。


時間無い中で、物凄いステージングを考えてくるので、この人は、天才だと思いました。
こんなに愛のある、振りつけ師はおりません。


彼なくして、Have a good time? は語れません。


本当に、全員がギリギリの状態でやっているところに、大道具、小道具などの作業も増えて行き、みんな休みなく、稽古をしていたことを覚えています。


空いてる時間は、みんな作業。


そのギリギリ加減が今回の公演が成立したカギなのかもしれません。


間に合わない。


いや、間に合わせる。


そんなことをやっているうちに、大阪に行くまで、1週間みたいな状況になっていました。


果たして、、この公演は成功するのか?
解散の2文字が何度も頭をよぎりました。


なんとか、稽古終わって、大阪に上陸。


そこには、本当に劇団で、ここでやれるのか?


とテンションが上がったと同時に客席はどのくらい埋まるのか?
パワーは届くのか?心配にもなりました。


前に進むしかない。
劇場を仕込みながら、色々なことを考えました。
仕込みのスタッフの人数はとにかく多かった。
こんなに僕達を支えて、一緒に仕事をしてくれる人がいるのか?
と思うと涙が出てきました。


大阪、初日、僕達の目の前には観たこともない景色が広がっていました。
もう、全力で楽しませるしかないと。
全力でやりきりました。


こんな景色を劇団員と、観に来てくれるみんなと共有できたことが本当に嬉しかった。


大阪、千秋楽、会場がいっぱいになるくらいの人で溢れかえっていました。
終わった後の、待ってましたといわんばかりの拍手。

スタンディングオベーションは、一生忘れないと思います。
とにかく熱量がすごかった。


物販でも熱量がすごかった。

大阪に来てくれて、ありがとうございます!

って、たくさんの人に言われた。

いや、こちらこそです。


こんなにも待っててくれる人がいた。
楽しみにしてくれている人がいた。


1年半前に、
「必ず、大阪でやるから!」
って言って、本当に良かったし、そうさせてくれたのは、みなさんです。



言霊ってあるんだな。
と、本当に思った、大阪公演でした。


大阪公演が実現したのは、キョードー大阪の皆様のおかげです。

そして、大阪で待っててくれた、皆様のおかげです。
こちらこそ、本当にありがとうございました。







そして、息つく暇もなく、東京!


紀伊國屋サザンシアターもでかかった。
一度、スピリチュアルの1日でやらせてもらったことがあったけど、ここで、劇団員と芝居できることに喜びを感じた。



うちの親父も密かに、サザンシアターでできることを願っていたらしい(後日談)



東京も、たくさんの人が待っててくれていた。

こんなに待ち望まれること中々ないよ?

初日はなんだか、感極まってしまった。


東京で芝居はどんどん、密度が濃くなっていった。

やってる側も、芝居なのか、芝居じゃないのか?

変な感じだった。

照れることも、笑っちゃうことも。

舞台上で、素直に感情表現ができるのも、劇団員のおかげなのかな?

と思ったりもした。

劇団っていいな。


って心底思えたし、ずっと一緒に劇をやって行きたいな。と思った。


そんな、うちらのことをずっと、皆様は待ってくれていて、尚且つ、僕らのことを全く知らない人をたくさん連れてきてくれました。

本当に感謝しています。
そして、そういった人達に絶対に恥をかかせてはいけないと思っています。

だから、精一杯演じました。


この作品をやる前は、本当に不安しかなかったけど、これが、劇団としての代表作と言っても過言ではないぐらい、10年の積み重ねの公演になった。


と振り返ると思います。



初日が開いて、皆様の『他力』。
一緒に舞台を作ってくれる、『仲間』として、客席にいてくれる安心感。
カーテンコールで観た、みんなのたくさんの感情が詰まった表情は絶対に忘れません。
僕達と一緒に歩いてくれてるんだな。


と思いました。


技術的にもまだまだな僕達ですが、1つだけ、揺るがない物がそこにありました。


それは、観に来てくれる、応援してくれる皆様が僕達を支えてくれているということ。
だから、僕達は、みんなに楽しんでもらえるように、何でもやります。


時には、違うんじゃないか?と思う方もいるかもしれません。


でも、それは、劇団プレステージなりのやり方なんです。


自分だって疑問に思うことがあります。


でも、いろんなやり方、10年の結果を出したように、これから先の10年も、いっぱい悩んで、いろんなことやって、また新たな方向性が見つけられればいいな。


とそんな風に思いました。

なにより、劇場に行けば、みんなに会える。

それが、楽しくて楽しくて、仕方なかった。



これからも、一緒に楽しみ合える関係性で行けたらいいな。

と。

一緒に新しい景色を見て行けたらな。

と。

そんな気持ちでいっぱいです。

めちゃめちゃ長くなってしまいましたが。

まだ10年です。
ここからが、勝負です。

まだまだ、やれることがあるはず。


このメンバーだからできる『何か』がある。

という答えが出ました。


素敵な仲間だわ。









さあ!写真!!だ



ドライヤー今井




ゴスペラード




無題笑




通称 末広がりさん(ゴミ分別担当)



キレが良すぎてブレるきなり




ラストかな?



医者でてくるとこ!



光男ちゃんとライト



ご存知、東京オードル!



本当に応援ありがとうございました!!


また会う日まで!!

Have a good time?

じゃなくて、

Have a good time!



一先ず、近々、例のアレが発表になるはず!!!!


待っててくださーい!



乱筆。

2015年7月15日

日本にとって、重大な審判が下された日に、私生活でも色んなことが置き、


命について、自分がやってる仕事について考えることになった1日でした。


なんか、わからないけど、衝動的に思ったことを書いてしまうと思うので、


乱筆になることをご了承ください。(ほぼ自問自答です・・・)



人は生まれてから、限られた期間をどれだけ有効に生きて行くか?


どれだけ楽しく生きるか?


楽しければそれでいい。

という楽観的な背景には、

日本人なので、

日本という環境が切っても切り離せなくなっている。

また、経済成長に伴い、

いかに人間的に、効率よく、仕事をするか?

極論、


効率的に生きるか?


その結果、大事な物を見過ごしているのではないか?

誰かが、やってくれるからいいという、自分勝手な解釈になっていないか?


ライフスタイルというものは、基本的に

『自分』

を中心として回っています。

そこに外的な要因がいくつも重なり、様々な事象が起きることになる。



まず、

こんなにもSNSやインターネットの発達により、様々な情報が流れるのに、、

まともな考えを導き出せないのはなぜか?


昔よりも格段に情報を得やすくなっているはずなのに、最初に呼んだニュースや情報を鵜呑みにし過ぎてるのではないか?


なぜ、もっと考えることをしないのか?


それは、科学の発達により、物を書いたりとか、計算をスマホで済ませてしまうことによる物も大きいと思う。

実際に、漢字が書けなかったり,計算が遅くなったりしています。

自分も、便利の向こう側に、無意識のうちに無くなってるものにちゃんと気づかないといけないな~

と、いいながらも、僕はパソコンで、ブログを書いてます。

考えることをやめ、受動的になることが一番怖いし、何より、実行できなくなるのが一番恐ろしい。


日本の情勢にしてもそう。

毎日の生活に追われ、国民は、選挙によって、自分の代弁者となる人を決め、政治を任せている。


そのツケというか、元々の体制もありますが、日本の行く末に対して、今いち、他人事感が否めないのは、事実です。

でも、そうもいってられない事実がいま、目の前に起きた時、自分で何が、一番大事なのか?

をもっともっと調べる必要があるなと。

これは、強制でも何でもなくて、自分も知らないことが多すぎることに対する、猛省を30歳を迎えるに対し、憤ることもありますし、もっと多くの情報を取捨選択し、発信して行くことも必要なんだと思います。


で、結局何が言いたいのか?

というと、

自分の仕事ってなんだ?


ってことです。

農業や漁業というのは、

「食」

を扱います。

これが無いと、国民は、死んでしまいます。

無くては、ならない産業です。。

そして、そのほとんでが輸入に頼ってることも事実です。


僕がやっていることは、果たして、社会を豊かにできているのか?


暗いニュースが飛び交えば飛び交うほど、

自問自答を繰り返してしまいます。


戦後に日本を支えたのも、娯楽ということは、周知の事実です。

人間の欲求には、やはり、楽しみたい。


という根本的な考えは、変わりません。


じゃあ、自分には何ができるか?


まだまだひよっこですが、

少しでも、うちの劇団が人を豊かにできはしないか?

劇を見ている間だけは、いろんなことを忘れて、笑って泣いて、

明日も頑張ろう。

そう思ってもらえるのが、一番なのかな?

(いま、書きながら、、自分の中で何かみえそうです。)


別に、重いテーマを扱って、ドキュメントに寄り添って、劇を作ってもいいと思うんですけど、あまりにも現実に近すぎると、なんか恐ろしくなるというか(否定ではありません)、


やっぱり僕は、フィクションを観ることが好きだし、その劇場に流れる、虚構の空気みたいなものをずっと感じていたいなと。

劇を観る時間だけは、そして、それに伴う対価も頂いてるワケだから、その時間だけは、幸せな空間を作りたいなと。


話が大分大きくなり、話も二転三転なってすみません。


そして、重くてすみません。





have a good time?

10周年最後の作品、と銘打ってやってますが、

とにかく全力で楽しんでもらえる作品にしますので、

日常の色々なことをその瞬間だけは忘れて、楽しんでもらいたいです。


そして、少しでも多くの笑った顔がみたいなと、


そんな気持ちでいっぱいです。














ぶち壊す!!!!!





「チェリーの木の下で-DT-MAX15’-」

『ゼツボー荘』より愛を込めて ぶち壊す!!!!!

全日程終了しました。

観に来て下さった皆様、応援してくださった全ての皆様!本当にありがとうございました。

チェリーが面白すぎて、そして、作品が真逆すぎて、こっちも戸惑いました。。。笑

そして、劇場をうろうろしてると、良く怖いと言われますが、こういう顔なんです。

すみませんね、ほんと・・・・

まずは、読んだ方もいると思いますが、当日パンフレットに載せた、僕の文章と北川さんの文章を観てください。

北川先生のコメント

少々乱暴な言い方ですが、この作品は、今井くんと私の家がたまたま近所だった事から生まれた物語です。まだデビューしたばかりで遊ぶ時間が殆どなかった私にとって、唯一気軽に誘えるのが、近所に住む今井くんでした。立場は違えど、互いに「エネルギーは有り余っているのに、発散する場所が足りない」という状況に関しては同じ。意気投合した私たちは、溢れんばかりの「夢と希望」、思うようには行かない現実への「憤り」を、夜な夜な近所の居酒屋に持ち寄って、酒を飲んでは語り合っていました。

そんな日々の中、「一緒に劇を作ろう!」と立ち上がったのが、この物語です。

初演の興奮は、今でも忘れられません。当時、「面白集団の面白男子」たちだと思っていた彼らが、「役者」として、「芝居」で、劇場を震わせた、あの瞬間。

みなさまご存知の通り、その後劇団プレステージは「Have a good time?」を経て、千本桜を飛び出し、何か八月には大阪まで飛んでくらしいですね。もうすっかり人気劇団やん。あの頃の今井くんに電話して、教えてあげたいもんです。

ちなみに、「ゼツボー荘」が生まれたあの居酒屋は、今はもうありません。個人的には、「二度と戻ってくんな!」って事だと解釈しています。

本日はご来場いただき、誠にありがとうございます。この作品が、あなたのゼツボーをぶち壊し、背中をドカンと押す事を、あからさまに願っております。

今井コメント

『ゼツボー荘』より愛を込めて ぶち壊す!!!!!」にご来場頂きまして、誠にありがとうございます。僕自身、3本目の演出作品になります。それが、『ゼツボー荘』になるとは、3年前の自分は全く考えてなかったと思います。この作品は、劇団プレステージにとって、ターニングポイントとなった作品です。正直、これを再演するにあたり相当悩みました。なぜなら、この作品に対する思い入れが尋常じゃないから。北川さんともやらない方がいいのではないか?という話もしました。それは、僕達の中で決して色褪せない物が、『ゼツボー荘』にあるから。そして、北川さんの想いがたくさん詰まってる作品で、僕がそれに応えることができるのか?プレッシャーは想像を絶しました。

でも、考えました。この作品は、若いうちにしかできない。今を逃すと一生できなくなる。だから、体当たりで挑んでみようと!

「チェリーの木の下で-DT-MAX15’-」とは、まるで正反対の作品ですが、キャストを一新し、このメンバーにしかできない『ゼツボー荘』を僕なりに解釈しました。過去の自分達に立ち向かい、脱却してやりたいと思っています。

今回、石原壮馬を太一という役に抜擢しました。「WORLD'S ENDのGIRLFRIEND」を見て思ったことは、新人がメインを張る新しさ。それにより、劇団の持つカラーが変化することに気付きました。城築だけに…(笑)。 過去を脱却するには、新しい何かを持ち込まなくてはいけない。そのために、僕は、壮馬のもつ『若い力』に賭けてみようと思いました。その気持ちを、『ゼツボー荘』に出演するメンバーもわかってくれました。みんなで心中する気持ちで作った、「『ゼツボー荘』より愛を込めて ぶち壊す!!!!!」を楽しんで頂ければ幸いです。

劇団プレステージのパンドラの箱、解禁します!



というようにですね、いろんな、縁が巡り巡って、北川さんと出会い、ゼツボー荘はスタートしました。


劇団としてのターニングポイントになった作品で、思い入れが強い人もたくさんいたでしょう。でも、そのプレッシャーを一番に感じていたのは、僕を含め、再演に臨んだメンバーです。


ブラックパールをやって思ったことですが、近い過去を描くということには、危険がたくさん孕んでいます。なにせ、記憶を辿ると蘇ってくるから。


自分達でさえ、記憶が蘇ってくる。


アンケートに、ゼツボー荘の再演を望む声が多く寄せられていたのも知っています。


でも、やるにあたり、めちゃめちゃ悩みました。


やると決めた以上は、前回を越えなければならない。


だから、タイトルに北川さんは、


「ぶち壊す!!!!!」


を追加してくれました。


演出する際、すごく迷ったのは、舞台装置です。






これは、初演とほぼ同じにしました。


映像も初演と同じものをキャストを変えて使用しました。


それは、初演を観てない人にも、あの空間を味わって欲しい。


なにより、初演の色を確実に残しつつ、新しい物を提示することが、一番重要だ。という僕なりの判断です。


ただ、演出をするにあたり、絶対にこれだけはやらない!と決めたことがあります。


それは、初演の記録用DVDを見返さないこと。


これをしてしまうと、ただの焼き直しになると思ったからです。


新しいキャストでの、再演。


ここで、前回の配役と今回の配役を照らし合わせてみようと思います。


太一 結城洋平 → 石原壮馬

洋介 猪塚健太 → 猪塚健太

アリサ 大村学 → 春日由輝

ヒロト 高橋秀行 → 平埜生成

美幸 今井隆文 → 長尾卓也

ワン(チン)加藤潤一 → 坂田直貴

津田 向野章太郎 → 髙頭祐樹

先生 風間由次郎 → 山下銀次

大家 髙頭祐樹 → 山下銀次

医者 長尾卓也 → 山下銀次

幸福 幸福→幸福


というキャスト変更で、前回のキャストから一緒なのは、健太と幸福さんです。


人が変わると雰囲気も変わる。


脚本は、ほぼ変えていません。多少は変わってますが、本質的な所は変わってない。


でも、違う物がどんどん出来上がっていく様は、演出をしていて、とても嬉しいことでした。


稽古を進めて行き、一度、出来上がってきたゼツボー荘は、小池の降板により、再出発することになりました。


正直、めちゃくちゃ辛かったです。小池も辛かったろうと思います。


小池は、ヒロトの予定でした。


再演は、きなりに洋介をやってもらいたいと思っていましたが、


降板を受け、前作も同じ役を演じた、健太を洋介にしました。


きなりは、一度、作り上げていた、洋介という役を解体し、ヒロトを演じてくれました。


時間の無い中、本当に良くやってくれました。


健太は前作より更に力強く、しなやかな洋介を演じてくれました。


稽古を進めて行く中で、僕は、1つの結論をだしました。


それは、稽古中に新人の壮馬を演出していた時です。

ふと、

あ~これは、新人の石原壮馬を全力で先輩が支える劇にすれば成立する。

と、、、、

ゼツボー荘の住民は、太一に影響を与えようと奮闘する。


この二つの構図は、実は全く一緒だということに気付いてからは、ゴールが見えた気がしました。


正直、稽古中の壮馬を観ていたら、とてもじゃないけど、舞台上にあげられないと思い、必死に演出しました。壮馬と何度も、台本を読み、一文ずつ、全てのセリフの意味を徹底的に叩き込みました。


最終稽古を終えても、不安でした。


そして、稽古後、また、二人で、セリフを確認しました。


本番当日の、ゲネプロで、壮馬をみました。


稽古と全然違う。

と、、、、


初日を迎えた、みんな。


全力で生きる、キャスト達。


そして、壮馬が完全に太一になっていた!


若手が花開く瞬間を見ました。

演出家として、これほどの喜びはないな!

と、本当にうれしかったのを覚えています。

そこから、全員で修正をし、無事に千秋楽を迎え、客観的にこの劇を観て、

劇団プレステージに、「石原壮馬」という希望の光が灯ったな。

と個人的に思いました。

きなりが、挨拶で、プレッシャーがすごかった。と言っていた。

みんな、初演の重圧と戦いながら、演じていたのだな。

と心底思い、運命共同できてよかった。

みんなの演出を出来て良かったなとおもいました。

今回は、全14公演、すべて観ることができました。

最後の最後まで、芝居、音、照明には、口を出しました。

繊細な作品だから。

自分の演出は、3本目。

んざんび君は、出演もしていたので、客席で観ることができず、トーキョー・タイム・パラドクスは、仕事で途中までしか観れませんでした。

今回、初めて、全て観たことで、役者が成長する瞬間をいっぱい観ることができて、それは自分にとって、すごく大きな物になりました。

自分もしっかりしなきゃと背中を押された感覚でした。

この再演は、まあ賛否両論だとおもいますが、個人的には、みんなの個性が炸裂していたにも関わらず、1つにまとまっていたなと。そして、ぶち壊せたのではないか?

と思っています。

それは、観に来た人が決めることですが、個人的には、また、新しい扉が開いた気がしました。初演の時は、プロデューサーDから、お前らには、まだ早い!と言われましたし。

みんながそれぞれの壁にぶち当たり、精一杯今を生き、目の前の壁を徐々にぶち壊す作業をしてくれました。

板の上で戦った役者全員に、拍手!

さあ、

どうせ死ぬし

の歌詞です!




どうせ死ぬし!どうせ死ぬし!
どうせこの世は仮住まい
どうせ死ぬし!どうせ死ぬし!
生まれたところで人は死ぬ

あの娘もあいつも元気かな
僕は元気でそれなりに
下手くそな笑顔で今日を生きてる
水溜まり蹴散らして 空を仰いで
いびつな顔で笑うんだ

どうせ死ぬし!どうせ死ぬし!
僕らうまれてきたんだ
どうせ死ぬのに!どうせ死ぬのに!
僕は明日に期待する

どうせ死ぬし!どうせ死ぬし!
誰かを愛し愛される
どうせ死ぬのに!どうせ死ぬのに!
再び命を作り出す

どうか元気で!
どうか悩んで!
どうか学んで!
どうか泣いて!
どうか怒って!
どうか悔やんで!
どうか笑え!そして生きろ!


⬆完全版の歌詞は、またの機会に!!

さー!写真!



丸尾兄弟!




初代と2代目 パート1


初代と2代目 パート2



マチソワ間にいちゃつくカップル!


⬇絵に書いたような酔っ払い!












よっちゃんお疲れ様!




⬆何気ないけど、劇団っていいな。
と思った瞬間!

そして、健太に先を越されたこの1枚!


場当たり終わって、ふと気付いた照明!
大好きなジャージーボーイズやん!と!
余りにも、一緒にやりたくて、みんなにやってもらったんだー!




最後に、後ろから見ていて、プレステージで初めて、拍手が鳴りやまず、衣装を脱ぎ始めて、みんな楽屋でテンパって、そのまま流れるようにダブルの挨拶をした時のことを思い出しました。

いま、たくさんの人が僕達のことを応援してくれて、こんなにも支えて貰えてる現状に改めて、感謝しなきゃな。と思わされました。

全ては、千本桜ホールから、始まりました。

10年の節目に原点で、劇をやれたことは、財産になりました。

と、同時に、ここには、もう帰ってきてはいけないのかな。

とも思いました!


もっと、先の場所で、僕達は勝負して行かなきゃならないとおもいました。

観に来れなかった皆様、本当にすみませんでした。

次回は、場所を変えて、解散を賭けた大勝負、人生の大博打です!

これからも劇団員全員で、精一杯戦って行きますので、応援よろしくお願い致します。

8月、絶対に会いましょう!