前編
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後編
http://bubkaweb.com/idol/archives/306
BUBKAさん本当にありがとうございます。
以下、前編後編つなげたので一気に読んでください。
そしてその後で、一票投票をお願いします。
SKE48木下有希子インタビューbyBUBKA

木下有希子(きのしたゆきこ)
1993年12月20日生まれ、愛知県出身。チームKⅡ所属。
SKE48トップクラスのダンススキルを誇り「踊りの名古屋」をけん引するダンシングマタドール。将来の夢はモデル。
「木下逃げたな」って思われたくなかった
──今年の総選挙もいよいよ開票が直前に迫ってきたわけですが、「箱推し」と呼ばれるSKE48のファンの多くが最も気にかけているのが木下さんの順位だと思います。
木下 そう、なんですかね? でも、そうだとしたらすごく嬉しいです。
──木下さんは昨年まで2年連続で速報には入って、本番当日ではランクインできませんでした。それがSKE48ファンの中では「喉奥に刺さったトゲ」というか、これまで自分の推しメンだったり他のSKE48メンバーが大勢ランクインして「どうだ!」と思いつつも、どこか引っかかってる部分があるとすれば「ゆっこ(木下有希子)が入っていればなぁ……」なんじゃないかと。
木下 ファンの皆さんがそう思っていただけているのであれば、本当はそれで十分なんですけどね。うーん……でも、なんというか去年の総選挙が終わった瞬間にまず思ったのは、応援してくださったファンの方に対しての感謝だったんです。でもやっぱり、外から見た時に大事なのは「結果」なんだなっていうのは、総選挙後にジワジワと分かってきて。速報で名前を呼んでいただけたのはすごい嬉しかったんですけど、最終的な「結果」にたどり着けないのが本当に悔しくて。総選挙って、もちろんその日までの自分の努力とかアピールもありますけど、ファンの方によるところも大きいじゃないですか。ファンの皆さん同士で呼びかけてくださったり、自作のポスターや応援動画を作ってくださったり。こんなにもしていただいているのに……って。
──木下さんってブログにも書かれてましたけど、そういう自分の気持ちをあまり出さないですよね。
木下 私、基本的に、自分はこれだけやってるのにとかこれだけがんばってるのに、というのは、なんか言えないタイプなんですよ。別に自分自身、がんばってないしなって思ってるわけではないんですけど。ファンの方たちには「もっと気持ちを書いて欲しい」とも言っていただくんですけど、苦手というか……頑固なんですよね! あんまり自分らしくないなって思っちゃって。
──とはいえ、そこが一番、ファンの皆さんが知りたい部分なわけで。なので今回は、「今、木下有希子は何を思っているのか」というのを聞かせていただこうと思います。そもそも、今年の総選挙の立候補、意外と言うと失礼ですけど、スパッと出るって決められた印象です。
木下 ずっと前から決めていたんですよ。去年の総選挙で圏内に入れなかった時点で、来年も(総選挙が)あったら出るって。ここで諦めたら「木下、逃げたな」って思われるだろうなって。「現実を目の当たりにして怖くて諦めたな」って言われるのも嫌で。もちろん、怖さはあるんですけど、3度目の正直だっていうのはすぐに思いましたね。
「選抜が全てじゃない」は強がりです
──だから決断が早かったんですね。では去年からのこの1年間は、総選挙を意識しながら活動してきたんですか?
木下 あんまり「総選挙のために」というのはなかったです。総選挙で入りたいためにがんばるっていうのは、なんか違うかなって思っちゃったり。そういう自分の感情を優先させちゃってる時点で、甘いといえば甘いんですよね……。だけど、この1年は選挙よりも最初の組閣が大きかったですね。チームEにいくことになって、これまでは先輩についていく側だったんですけど、引っ張る側にまわろうって決めて。それはもう単純に、アピールとかでもなんでもなく、チームEでがんばろうって気持ちが強くて。まぁ、それでよく「新チームEではカミナリを落としてる」とかも言われたんですけど。
──主に、記事にしたのはウチです(笑)。
木下 ですよね(笑)。でも、それをチームEで私がそうしたことで、ファンの方からの見方も少し変わったと思います。こういう一面もあるんだとか。結構、私って適当に見られることが多いから……実際適当なんですけど(笑)。でも、やることはやるっていうのは自分のポリシーというか。自分なりにすごく考えて、すごく悩んだ1年間でした。小木曽(汐莉=卒業生)が去年のガイシホールコンサートで卒業したり、私はSKE48の選抜にも選ばれなくなって。自分ではよく「選抜が全てじゃない」って言ったりもしてきたんですけど、それはやっぱり強がりなんですよね。ぶっちゃけ。
──まあ、そうですよね。「結果」が大事っていうのは、先ほども自分で言ってましたし。
木下 はい。だから強がりなんですよ。自分に何が足りないのかも、わかってはいるんですよね。だけど「ゆっこはなんで入れないの?」って聞かれたり「惜しいよね」って言われるたびに、やっぱり悔しくて。でも「選抜メンバーだけが頑張ってるわけじゃない」っていうのも確かにあるし、頑張ってるメンバーはたくさんいるし。そういうのでもう、何が一番良くて何が一番正しいことなのかわからなくなってきちゃって。そんな状態がもう嫌で、とにかく自分としては、チームEをなんとかする、公演では絶対に負けないってところに全力を注ごうって決めたんですよね。ただ、これはファンの方にも言われたんですけど、自分が信じてやることが、必ずしも「結果」に結びつくかどうかはわからないなって。
──確かに木下さんがやろうって決めたことは、わかりやすく人気が出るとか、そういうものでもないですよね。すごく正しいことではあるけど。
木下 難しいですよね……。やっぱり、ずっと48グループにいると、何をやったらファンの方が喜んでくれるとか、こうしたら支持していただけるとかは、なんとなくわかってはくるんです。ええ、わかります! わかってるならやれよって話なんですけどね! 上にいきたい気持ちもあって、何をしたらいいかもある程度わかってて。でも、色んな子が色んな気持ちを内に秘めているってのはあるじゃないですか。それを、それぞれのやり方で出していって、それがファンの方たちにどう受け取られているかの答えが、総選挙なのかなって思う部分はあります。だからやっぱり、それが「結果」につながらないのであれば、私の力不足だと思います。
「木下すげーな!」って言われたい
──木下さんも出演しているNOT TVの『DANCE KINGDOM』、毎回楽しみにしているんですけど、指導してくれているダンサーのakihic☆彡(アキヒコ)先生との会話部分で、なるほどなと思った部分があって。先生が「やる気があるのはわかってる。でもそれを『本気』として見せて欲しい」って言ってたところなんですけど。
木下 「本気が伝わらなければ降りる」って言ってました。
──内に秘めているものをちゃんと形で伝えるのって、もしかしたら恥ずかしいし格好悪いじゃないですか。でも、あの先生の発言があってから、皆さんが『本気』を伝えようと変わった感じが、見ていてすごい良かったんですよね。
木下 そうですねぇ……。なんだろう? 総選挙への臨み方とか目標とか、みんな色々あるんですよね。AKB48グループで一番になりたいって強く思っている(松井)玲奈ちゃんがいたり、ひたむきに努力で這い上がっていきたいというあかりん(須田亜香里)だったり。選抜常連メンバーじゃなかったけど、絶対に選抜に入りたいという気持ちであそこまでいった(柴田)阿弥ちゃんだったり。それで、私はなんのために総選挙に立候補して、なんのために入りたいんだろうって考えて……。私、何かとギリギリなんですよ。いっつも「惜しい」とか言われて、悔しくて……。
──「惜しい」は、あんまり言われて嬉しい言葉じゃないですね、確かに。
木下 だから……なんだろう。もうそれは、「意地」です。私が総選挙で入りたいって気持ちは「意地」です! あーもう! 「意地」でも入りたいです! 2年連続で速報から落ちて、今年は速報にも名前がなくて。ファンの方たちと握手会とかで「入りたいよね」とか「俺も悔しい」とか、皆さん言ってくださって。だからもう、自分のためってわけじゃないんですよ! 自分がこれまでやってきたことと、それを応援してくれた方達に対して……えーと……。
──「証明」?
木下 そうです! 努力の形って色々あるって思ってて、その一人一人がしている努力が「いいな」って思った方に支持されることによって、その子の人気が出るというか。誰かの方法が正しくて、誰かの方法が間違っているということは絶対にないと思うんです。で、私のしている努力は……人気が出るっていうことよりも……。「すげー!」って思われたいんです。「木下有希子、すげー!」って! 何言ってるんだろう、私? わかりますか?
──なんとなくわかります(笑)。「木下ってやるじゃん!」とか?
木下 「木下ヤバい! 木下熱い!」みたいな。「推しメンは他にいるけど、木下ってスゴいな!」って。私、ずっとダンスをやってきたから、気持ちは言葉じゃなくてダンスだったりパフォーマンスで伝えるものだっていう考え方が基本にあるんですよ。ダンスをずっとやってきて悔しいこともいっぱいあったし、でもその悔しい気持ちとか色んな思いを、ダンスで見せることをしてきたんです。「グチグチ言うぐらいならやりなさい」って言われてきて。でも、アイドルはそこが少し違うんですよね。自分の言葉やアピールで伝えなきゃいけない。そこにもがきながら早5年!
──だいぶ悩みましたね(笑)。
SKE48、終わると思ったんですか?
木下 だけど本当に不器用なんで、やっぱりアピールするんだったら私はそこしかないし。組閣後のチームEでは(木本)花音やつうちゃん(岩永亞美)が、すごくアイドルらしくてステージでもめちゃくちゃ可愛くて。でも、そうじゃなくてバキバキに格好良く踊る場面では、「やっぱり木下がすごい!」って思われたくて。それを見て「すごい」って思ってくれた方がファンになってくださったらすごく嬉しいですけど、そこで「木下がいてくれて良かった」って思っていただけたなら、その方がもしかしたら嬉しいかもしれないです。どっちもが一番良いんですけど(笑)。
──実際に木下さんのパフォーマンスで、SKE48が救われた場面は結構あると思います。それこそ、2009年末に一期生でダンスパフォーマンスでトップクラスだった山下もえさんが卒業して、その空いたポジションに木下さんが入ったじゃないですか。
木下 はい。あれはめちゃくちゃプレッシャーでした。
──古いファンたちには「山下がいなくなったらSKE48ヤバいかも」って気持ちもあったんじゃないかと。でも、そこで入ってきた木下さんがバリバリ踊ったことで「木下すげー!」ってなりましたし、不安を一つ失くしてくれたんだと思います。そして月日が流れて2013年に9人が一斉に卒業して、「SKE48終わるんじゃないか」みたいな空気になった時に、木下さんが言ってくれた一言でまたファンは救われて。
木下 えーっ! 「SKE48は終わらない」ですか?? でも、そもそもなんでみんな終わると思ったんですかね? 全然、終わらないですよ! 私はそう思ってたから、なんか言った方がいいなって思って。でも、色々考えたんですけど、ぱっと出てきたのがあの言葉だったんですよね。それが、なんというかフレーズみたいになってくれて、嬉しかったです。だから……なんかそういう、私が言ったこととか、私のパフォーマンスとかで「木下すげー!」って思ってもらえて、それが「SKE48すげー! 全然いけるじゃん!」に繋がれば、それが最高に嬉しいです。
──木下有希子のパフォーマンスが保たれている限りはSKE48の看板は落ちない、というのは思っている人は少なくないはずですよ。
木下 そう言っていただくのが一番嬉しい! だから……私が終わらないことで、SKE48が終わらないって思ってくれる方がいるのであれば、そのために私はがんばらなくちゃって思ってます。だから、私が「推し」じゃなくても、それはそれでしょうがないかなーって(笑)。「すげー!」って思ってもらえたら、それが私にとってもSKE48にとっても良いじゃんって……ん?
──多分、それが木下さんが総選挙で「ランクインしたい!」って強く思った理由なんじゃないですか?
木下 あ……そうか。なるほどそうですね。
──みんなそれぞれ努力の形がありますけど、その中で木下さんが積み重ねてきたものに対して、「木下すげーじゃん!」って思ってくれた人たちのために、「結果」で「証明」したいってことだと思います。自分のためにも、SKE48のためにも。
木下 そうです。そうなんですよ。だから私は、ランクインしたいんです!

あの二人と一緒にステージに
──「ランクインしたい!」という木下さんの気持ちの輪郭が、ようやく見えてきました。
木下 はい、ランクインしたいです! やっぱり自分でちゃんと考えて、表に出していかなきゃいけないことですもんね。でも最終的には私のファンの方だけが私の順位を決められるわけじゃないじゃないですか。
──色々な要素が絡み合っての最終順位ですから。いわゆる「濃いファン」だけが投票しているイベントではないし、ここまでの規模になってくると、正直もうよくわからないですよ(笑)。
木下 だから、あんまり無理はしてほしくないし、もしランクインできなかったとしても、それは誰のせいとかじゃなくて「私がまだ足りなかった」ってことですから。
──総選挙というシステム的にはそうですけど、あんまり自分なりの納得の仕方は考えないでいいかなと。気持ちの逃げ道を用意するのは、もう少し先でいいんじゃないですか?
木下 ……そうですね。うん、そうだ! 総選挙当日までにもっと自分なりにできることはありますもんね。ランクインしたい気持ちはもちろん本気ですし、諦めたわけでもないので!
──そういう気持ちは、この土壇場だと大事だと思います。あとこの1年でいえば、盟友の須田(亜香里)さんと(木﨑)ゆりあさんの環境も大きく変わりましたよね。
木下 本当、すごいですよね。ゆりあなんて、東京に行ってチーム4のセンターですよ! あかりんもAKB48の選抜にも入ってチームEではリーダーにもなって。
──そのことを、木下さんはどう見ていたんですか?
木下 素直に嬉しいです。二人とは最初のチームSからずっと一緒にやってきて、二人の弱いところも強いところも、本当に近くで見てきているし。特にあかりんは、あの子の努力も、辛く悩んでいたところも見てきているから。もちろんゆりあもだけど。だから二人には、本当に頑張って欲しいなって思ってます。
──木下さんも含めた3人のセット感というか、絆みたいなもの感じる場面ってSKE48ファンにとってはすごい嬉しい瞬間の一つだと思うんですよね。
木下 だから3人とも名前、呼ばれたいなって思います。
──総選挙当日、同じステージに立ちたい。
木下 はい。正直な気持ちです。でも本当、二人に対しては悔しいとか、そういう気持ちは全然ないんですよ。最初の頃は二人と小木曽(汐莉=卒業生)と私で「四天王」とか呼ばれることもあって、でもその中で私は総選挙で入らないままここまできたけど、3人はずっと選抜にも入っていて。本当、すごいなって。
──みんな闘ってますよね。
木下 本当に。松村香織もそうですよね(笑)。もう何やってんだかよくわかんないけど、彼女の努力はやっぱりすごいし。ぐぐたす(Google+)使って動画も撮ってアップして、ついにはナゴヤドームでソロで歌っちゃいましたからね! ゆりあも『それでも好きだよ』でソロで、あかりんもパフォーマーの方とコーナーに出て。
──やっぱり、それは這い上がったからこそだと思います。
木下 悔しい……のかな、私は。でも、ナゴヤドームで一番悔しかったのは『Escape』のアンダーにも選ばれなかったことですね。あれは本当に悔しかったです。マジで!
──あれ、選ばれてませんでしたっけ? 『Escape』ってSKE48の曲の中でもダンス難易度最高って言われてるんですよね。完全に歌ってるイメージでしたけど……。
もう、負けてられませんよね
木下 先日のZepp札幌のチームEイベントで初めて歌うことができたんですけど、ナゴヤドームは……。(菅)なな子(=卒業生)が卒業してそのポジションが空いてしまったんですけど、そこに入ったのはマッキー(斉藤真木子)で。当時の私、『(ROAD OF THE)DANCE IDOL』(※テレビ東京系で放送されていた『AKB48子兎道場』内の企画)でダンス番付1位だったんですよ。それなのに、『Escape』に出られないってことは、もう私には何があるんだろうって思いました。本当に悔しかった!
──その悔しいって気持ちは、どこかで発言しました?
木下 いや、今日初めて言いました。……あーっ! もう! そういうことを出していくってことなんですよね!
──アハハハ(笑)。単純にファンの人はその気持ちを知りたいと思いますし、言えることは言っていった方が広がるというか。ひっそりと負けたまま終わっていくのって悲しいですし、それに悔しかったことをオープンにすることで、がんばらざるを得なくなるじゃないですか。
木下 本当、そう思います。なんかもう、負けてられませんよね。やれることはしっかりやらないと。
──「このプライド女がプライド捨てて立候補」とか言い放ったぐらいですから。
木下 もうそんなこと言ってられないですよね。総選挙って、みんな座って名前を呼ばれるのを待ってるじゃないですか。私これまで毎年、両隣のメンバーが呼ばれて、一人になっちゃってたんです。あの感じは、ちょっと言葉では言い表せないです。それで発表が終わるまでずっと、何を考えていればいいのかもわからなくて。
──なるほど……。
木下 あれは一番心にきますね。だから今年もし、名前が呼ばれたら多分泣きます。いや、絶対泣きます! 最初から最後まで泣いてるでしょうね(笑)。でも、どういう結果になろうと悔しい顔はあんまり見せたくないし、それがもう、木下有希子なんで! だから最終的には笑顔でいれればいいなって思います。
──木下さんは「勝つ」姿が似合う人だと思いますんで。無理やり自分で納得して、「負け馴れ」しないで立ち向かってください。
木下 ありがとうございます! 本当、こんな総選挙の直前に申し訳ないです……私のインタビューで大丈夫ですか?
──大丈夫も何も、このインタビューだけはやらなきゃいけないと思っていたので。あとは読んだ人に判断してもらいましょう(笑)。そういえば、最近この前卒業した金子(=栞)さんと小木曽さんと会ったって書いてましたけど、どうでしたか?
木下 二人ともめっちゃ元気で励まされました。金子はなんか痩せてキレイになってたし(笑)。小木曽は相変わらず真面目で! あ、小木曽の運転する車の隣に乗せてもらったことがあるんですけど、すごい小木曽らしい運転なんですよ! めっちゃ慎重で(笑)。
──法定速度をきっちり守りそうなイメージですけど(笑)。
木下 その通りです!(笑)。「ゆっこらしくがんばって」って言われたので。次会う時は、良い報告ができればいいなと思います。
──久々に、小木曽さんのくしゃくしゃの泣き顔が見れるといいですね(笑)。では6月7日まで、後悔がないように過ごしてください。
木下 はい!