「tour à tour」
いまだ、塔la tourの中。
壁面に取り付けられた階段を一段一段踏み外さないよう丁寧に昇る、昇る、あるいは下る。
先に光はなく、カフカが小さくメモに残したような全き闇の世界の中を
塔の構造に沿ってただぐるぐると回転le tourを続ける。
永遠にも思える反復。
だが決して同じではない、すべてが一回的な繰り返し。
回tourそれぞれが転移tourの可能性を保持するそれはメトミニー、それは種まき。
無際限の実りは収穫不可能性を証明し、
代わる代わるtour à tourの問いは空なる全体toutへと帰結する。
絶対的な喪失の経験。
それは同時に、塔の倒壊。
「fors」
昼光が天使に降り注ぐ。
永遠の闇の中にいた天使には痛みすら感じるほどの圧倒的な光量。
抵抗する身体をあざ笑うかのように、認識と判断力が天使を襲う。
傷だらけの身体、切り落とされた羽根、両の掌は雑に編まれた縒総できつく縛られている。
周りを見渡せば瓦礫の山、足元は薬莢の絨毯。
ここはそう、裁きforの場forum。
「confession」
天使は精一杯の快哉を叫び、
判事や傍聴人がいるわけではなく、
訴状や答弁書に従うわけでもなく、
そのまま告白confessionを始めた。
これまで否認し、沈黙を続けていた1000の秘密を
ただ嬉々として語りつくした。
誰でもいい誰かn'importe qui、
いやそうではない。
任意の誰かquiconqueに向けて。