映画「パリ20区、僕たちのクラス」
見ました。
初めて見ましたが、
とても、良い映画。
この映画のホームページでは
粗野な生徒たちに対する、まじめな教師の奮闘物語みたいに書かれてるけど、
実際は全然違って、
教育の暴力をテーマにした映画(だと思うww)
まず面白いのは、先生が「国語」教師であるということ。
フランス語でなく、「国語」。
実は、「国語」っていう概念は、フランス産って言われてる。
領域的にナショナルな空間と、言語的にナショナルな空間を無理やりに一致させた暴力的な概念。
そしてこの映画では、移民に「国語」を教育する。
母語を異とする生徒が、教育というディシプリンの中で、「国語」を学ぶ。
そのことが明らかにする教育の不可能性。
そしてさらに、中盤以降、先生は生徒に課題として「自己紹介」文を書かせることになるのだが、
移民の生徒たちが、「国語」で、つまり他者の言語で、自分を語る。
このような「告白」の形がテーマとして流行り始めたのは、90年代からだと思うけど、
でもそれは、あくまで、能動的な「告白」だった。
でも、この映画は、そうした「『告白』を教育する」という、受動的な「告白」。
フランスで生きるには、フランス語で自分を語らないといけないんだとでも言うように。
そして最後の場面、
学期の終わり。
ひとりの女生徒が、先生に告げる。
(記憶が正しければ、この女生徒、最後の場面以外で登場してません)
「私、この授業から何も学ばなかったわ」
表情は悲しげ。
まるで、学ばなかったことが悪いことのように。
総じて、
フランスにおけるナショナリズムのジレンマが見て取れる、良い映画だと、私は思いました。
単純に、フランスの授業風景をみるってだけでも、見る価値あるとおもいます。