「上がって上がって。悟君も里美ちゃんも、もう中にいるわよ。」

「うん。」

声がだんだん近づいてきて、手提げを手にした爽美が入ってきた。

「さっきぶりだね。海辺君。」

「あ、ああ。」

都夜奈が苦笑いを浮かべた。

「あれ。都夜奈ちゃんのご両親は?」

「うん。共働きなの。お母さんは7時30分ごろ帰ってくるよ。お父さんは、深夜かな。お兄ちゃんは部活だから、6時ごろ帰ってくるよ。」

「そうなんだ。」

都夜奈はソファーに掛けてあった、エプロンをかけ始めた。

「だから、今日は、私たちで、ご飯作るよ。里美ちゃん。エプロン持ってきて、手洗ってきてね。」

「はーい。」

里美はリビングから出て行った。

「爽美と悟君はお布団しいてきて。爽美と里美ちゃんは私の部屋ね。悟君は、いつもの部屋でいいよね?」

「ああ。行くぞ、神田。」

「あ、はい!」

爽美は荷物を持って、先に行く悟についてきた。

まるで、効果音に「てけてけ」とついているような、かわいい歩き方をして。

悟は、布団の置いてある部屋。都夜奈の隣の部屋で、客間みたいな部屋だ。

そこにむかった。

「とりあえず、都夜奈の部屋からやるから。今、敷布団出すから、隣の部屋に運んでくれ。」

「はい。」

悟は、押し入れから、2枚の敷布団を出した。二人で、運んで、しいた。

都夜奈の部屋は布団が2枚、余裕で入るくらい、広い。

しかも、都夜奈の大きなベットと机と本棚もある。

「わあ。広いお部屋。」

爽美は大きな目をさらに大きくして言った。

「そうか?この辺の家はほとんどこんな感じだぜ。小枝子おばあちゃんの家はもっとでかいだろ。」

「うん。おばあちゃんの家はおっきいよ。私も大きな部屋ももらったの。でも、こことは違って畳だな。」

床を触りながら言った。

「小枝子おばあちゃんの家は木造の古い家だからな。一人で暮らすには広すぎると思ってたんだ。」

「はい。ぜひ、今度は家に遊びに来てくださいね。」

「ああ。里美も喜ぶよ。」


*あとがき*

大きな家ってあこがれるけど、掃除が大変そうですよね。

でも、大きな家に住めるってことは、お金持ってるってことだから、メイドさんぐらい雇えるのかな?

あんまり、狭すぎる家も嫌ですけど・・・。

まあそんなわけで、キャラクター紹介に入りたいと思います。


#3
名前・海山都夜奈

年齢・10歳

誕生日・3月3日

家族構成・父 光夜 母 愛希 兄 友夜

見た目・いまどきの女の子って感じで、美少女。

性格・勝気で、面倒見がよい。意外と、悟を心配していて、気にかけている。


バッハハーイハナ