神子の運命~戦う少女~第37話「肝試し17」

作・葉菜

「父上、ただいま帰りました。」

神社の前の道をはき掃除していた、父上に声をかけた。

「おかえり、神子。ん?どうしたんだその額の湿布は。」

掃除の手をとめて、言った。

「あ、ちょっとぶつけちゃって。」

苦笑いを浮かべた。

「そうか。気をつけなさい。」

と、言ってまたはき掃除を始めた。

「はい。父上。」

私はそれだけ言い残して、神社の階段を上がって、家に向かった。

「ただいま帰りました。」

そういうと、奥から母上の声が聞こえた。

そして、間もなく母上が久しぶりの和服を着ながら出てきた。

「おかえりなさい。神子。あら、どうしたの?そのおでこ。」

母上が少しまゆをひそめて言った。

「中休みに、ちょっとはしゃいでいたら、ぶつけてしまって。」

「あらら。ちょっと、見せてみなさい。」

そう言って、また奥にさがって行った。

「はい。」

私は、靴を脱いで母上のあとについて行った。

床の間に母上と対して座った。

「ちょっと、湿布をはがしていい?」

「ええ。はい。」

母上が、もう生温かくなった湿布をゆっくりはがした。

「まあまあ、ずいぶんと腫れちゃって。」

「あらら」とか「いやー」とかいいながら私のたんこぶを見ていた。

「あらやだ。もうこんな時間じゃない。」

母上が部屋の時計を見上げながら言った。

時計は4時10分を指していた。

「今日は、何かご用事があるのですか?和服もきていらっしゃいますし。」

「ええ。そうなのよ。ちょっとね、隣町の神社の方と会うのよ。もう行かなくちゃね」

そう言って、席を立ち、階段の下まで行くと

「神!ちょっと、神子がね怪我しちゃったみたいで、手当をお願いしてもいいかしら。」

と言った。

少しすると、返事が聞こえた。

「はい。わかりました。神子に私の部屋に来るように伝えてください。」

「わかったわ。じゃあ、私は行ってくるわね。」

「はい。お気をつけて」

そして、母上はまた戻ってきた。

「神の部屋で、手当をしてもらいなさい。じゃあ、私は行くわね」

「はい。わかりました。お気をつけて言ってらっしゃい。」

「ええ。」

そう言い残して、母上は家を後にした。

私は、階段を静かに上がり、姉上の部屋の前まで行った。

「姉上。神子です。」

「どうぞ。」

ふすまを開けて、入ると姉上はもう救急箱を用意して待っていてくれた。

「どこを怪我したの?」

「額を、ぶつけてしまって。」

「わかったわ。どうぞ、座って。」

私は、言葉道理、姉上の前にある座布団に座った。

つづく

こんばんは。

第37話を見てくれてたあなたに最大級の感謝です。

みなさんは、バレンタインどうでしたか?

友チョコや本命チョコはちゃんと渡せましたか?

私は、今年も友チョコが大量!!

しばらくは、おやつに困りません。

バッハハーイハナ





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