神子の運命~戦う少女~第15話「天界空羽2」

作・葉菜

「失礼いたします。」

「入りなさい。」

父上の低い声が聞こえた。

ふすまを静かに開けると、出雲ちゃんが父上の真正面に座っていた。

黙って入り、出雲ちゃんの横に用意してあった座布団に座った。

「なんでしょうか。父上。」

父上は、出雲ちゃんを見ると、出雲ちゃんはこくんとうなずいた。

「力が、目覚めたか。」

(?。なぜ知っているの?)

「ど、どういうことですか?」

父上と、出雲ちゃん両人を交互に見た。

「私から話します。」

出雲ちゃんは、私の前にスっと出てきて長い長い話をした。

       *

私は、3歳まで竜宮国で暮らしていたらしい。

でも、3歳のときに天界国の姫君が幼いながらにして、人間界に降りてきたという情報が入った。

一刻も早く、敵国の姫君のあとを追い天界国に連れ戻さなければならない。

でなければ、人間界は邪悪な心で満ち溢れてしまう。

そして、私と同い年で結界師一族風間家の時期総括、風間出雲と風間家同様、結界師一族の陸間(りくま)家総括、陸間音(りくまおと)を共につかせ、私を人間界に送った。

風間出雲は、私が小学校に上がってから、仕事が始まるという計画。

それも、すんなり成功した。

小学校に上がるまで、強くなり風間家総括になるため修業をしていたらしい。

陸間音は私の父として人間界で暮らしてきた。

        *

「では、母上や姉上も竜宮国のもので、風間さんのおばあさんも竜宮国のものなのですか?」

        *

陸間家は記憶を除く力がある。

記憶を消すことも増やすこともできる。

そこで、親子二人の家族。神崎家の神崎詩、神の記憶を書き換えた。

そして、町の人々の記憶も。

風間出雲は、独り身だったおばあさんの記憶を書き換え、孫として暮らしてきた。

        *

「今までのご無礼、お許しください。力が戻った以上、全力でお守りします。」

父上が私に頭を下げた。

つづく

こんばんは。

続きが書けてよかったです

ぎりぎりですね。

またもや、意外な展開

これからもよろしくお願いします

バッハハーイハナ花


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