恥ずかしながら、この歳までマトモに革靴の手入れをしたことがなかった。
靴は、3〜4足を履き回して、多少汚れても拭くくらいで、傷んだら捨てるというやり方をしてきた。
しかしそれではイカンと最近思ってきた。
最近会うおじさんたちは、それなりのおじさんたちだからなのか、身なりがシッカリしている。ちゃんと気をつけてシッカリしているのだ。
前の靴がヘタってきたので、リーガルの靴を二足買って、ついでに手入れセットを買った。
ぼくはもともと履き潰す前提なので、そんなにバカ高い靴は買わない。いいとこ、3万円くらいである。
後生大事に手入れするほどではないと思っていたけれど、値段ではなくて、気持ちなんだと思うようになってきた。
心を無にして、磨く気持ちとか。
物を大事にする気持ちとか。
ちゃんと目を配ると、外でちょっと汚れたときに気になるとか。改めて磨きながら見てみるといかにもクタッとしているので、シューツリーとか、持ち運び用の靴篦とかを手に入れようかとか。見るところが変わる。
最初は靴磨きだけの話だったのだけど、いろんなことに気がついて新鮮な気持ちがしている。