なんだか、飼ってない人からすると、何でそんなに盛り上がっているのかな、と思ってしまう。

人並みに議論に共感はするけれど、今回の事故で人が一人でも死んでいたら、んなこと言っとる場合かよ、とみんなが弁えて言わなかった程度の話なのではなかろうか。

つまり、奇跡的な救出劇という成果に悪ノリしているのでは、と感じてしまう。


あの状態で、犬がわんわん鳴いたり、猫がニャーニャー暴れたら混乱に拍車をかけるだろうし、きっと手荷物としてのペットを手放さずに脱出しようとするし、何かの拍子に動物がケージから逃げてしまったら、それは人情として保護しようとするだろう。

今回のケースであれば、残り5分と時間のないときに、である。


そういう事が起きないように、できているシステムなのだと思う。このへんはポリシーの世界だからサービスとしてやる航空会社がいてもいいだろうけど、やっぱりそこでも緊急時はモノ扱いなのだ。


生きるものをモノ扱いするのはどうかと言う人もあるけれど、そんなこと言ったら肉(モノ)にされるために育てられる命をどう不整合なく説明するのだろうか。愛玩動物と家畜は違う、などと言い出したら、それこそ欺瞞である。


つまり、何が言いたいかと言うと、どこかに線を引かねばならぬということだ。

追加料金を払ってモノ扱いなら、愛玩動物を機内に持ち込んでもいいだろう。そういうサービスは当然あり得る。そのときには緊急時には機内に置き去りにする覚悟が必要だ。

そしてそれは手が届くところにいるペットに対して、人情において無理だろう。

だから、やっぱり機内持ち込みは止めたほうがいいと思った。