狂信者という言葉をきくと最近の私は人狼ゲームを思い出すクレトです。しかし、世界には様々な狂信が存在している。

 

私は本日の配信のテーマとして“アマビエ様”という妖怪について取り上げさせてもらった。三月に入った頃から段々とこのアマビエ様についてのツイートが目に入ることが増えてきたからだ。

 

古来より人間は様々なことを妖怪という存在を利用してやり過ごしてきた。特に日本はその傾向が強く、他の国と比べても妖怪の種類が多い。

 

話題になっているアマビエ様は肥後、つまりは熊本の方に現れて疫病を予言した妖怪だそうで、足が三本あり、口ばしがあり、うろこに覆われているらしい。そして、疫病が流行る予言をしたときに「自分の姿を広めるように」という言葉を残したとされている妖怪。

 

アマビエ様については情報が随分と少ないが、足が三本と伝わっているところから神格に近い妖怪だということは分かる。そして、詳しくは調べていないのでアマビエ様の予言が当たったのかのかなどのその後の話は知らないが、クダンのような予言・未来予知をする妖怪だということも推測できる。

 

妖怪にはこうした未来を告げるものというのが存在していて、妖怪の忠告で命が助かったという事例も多い。

日本人は元々信仰心というものが薄い民族だと私は思っている。しかしながら遊び半分でもこうして一つの噂が集まっているということは、現代社会では中々難しいが噂の具現化ということが起きる可能性が高まっているといえるのだ。

 

もちろんこれは非常にオカルトな話であり、一種の集団幻覚、願望の視覚化という異常状態でもあるわけだが、非科学な存在が現実に影響を与えるには良い塩梅に条件がそろってきていると思う。

 

現実的な話として今現在一番危惧しなければいけないのは、プラシーボ効果だと私は思っているわけで、決してアマエビ教のようなものや、アマビエ信仰というものができてもそれは大して問題ではない。

 

ネット上では日々、悪意なきデマも含め多くのデマ情報が横行している。それこそありえないと感じるかもしれないが、パンデミック状態の中ではどんな嘘でも信じる人達が出てくる。

配信しているときに少々面白い話をひとつ聞いたのだが、コロナを予防できる石というのが高値で売られたらしい。

 

簡単にいえば、その石を置いておくだけで空気が除菌されるそうだ。

 

一体誰が信じるのかというような話だが、この石はニュースで取り上げられるほど売買がされたそうで一万円以上を出した人もいるということだった。当たり前ながらそんな石は存在しない。

 

くわえていうなら、その石は寿命を延ばしたり、生命力を高めるような効果もあるらしい。簡単にいえばだが。

そんなものが実際に存在するならば賢者の石以外のなんでもないだろう。

 

もちろん購入者の中には面白半分で買った人間もいるだろうが、本気で信じ、それを安全だと思い込み、自分は絶対的に安全な装置を手に入れたと思う人が現れた場合だ。その人自身はそのプラシーボ効果、つまりは偽薬で元気だろうが周りの人間は違う。確実にダメージを追うわけだ。

 

狂信とはそういうことなのではないだろうか。

 

時折、ブログや配信でも言っているが、私の親は私が生まれたときからカルト宗教に入信してどう考えてもおかしさしかないようなことを信じている人達を私は大勢見てきた。しかも、その数は世界規模なのである。

 

その宗教はもう30年以上前から現在の世界は滅び、神が新たな世界を作るということを本気で信じている。だから、各地で大きな地震などが起こるたびに予言が成就していると狂気していたのをよく覚えているわけなのだが……その中の一つには疫病もあるのだ。

 

世界的に疫病が蔓延するという予言。まあ、そんな予言は結構どこの教理でもあるかもしれない。ただ、私には今その宗教の人達が喜々としてこの世界の危機的状況を話し合っているのだと思うと寒気がする。

 

くわえて、その宗教は3月もしくは4月の満月の日に教理の中で一番大切としている行事を行っているわけで、今年は3月の満月が11日と早目だったので4月におこなわれるだろう。

行事はどんな状況下でも行われてきたと、その宗教は誇っていた。

 

イギリス首相が今回のこのパンデミックに対する対処をとても分かりやすくスピーチしていたと個人的には思っている。

そのスピーチでは「集団で集まることを禁止する。警察の介入もある」と言われていました。

 

重要なのは「信仰の場も閉鎖する」という発言です。

 

元々その教典を教えられていた者としてはとてもわかるのですよ……宗教弾圧だと騒ぐ狂信者の姿が。

くわえて頭が使えない狂信者はよくこの特別な日に世界が滅び、集まっている信者だけが助かるということを口にしていました。冷静に考えてそんなことがあるはずがありません。

 

でも、彼らはその奇跡を信じている。あまりにもおぞましいとさえいえるイカレタ話だ。

 

これは私自身が自分の母親から強要されたことなのですが、以前、何かの流行り病のときに学校が学生に対して外出禁止令を出したことがありました。詳しくは覚えていませんが。

しかし、私の母は自身の信仰心を見せるために私にもっともらしい回答を口にできるようにさせて宗教の集まりに参加させたことがあります。

 

現在、私は一切その宗教とはかかわりを持っていません。なので活動がどうなっているのかは知りません。

 

それでも世界各地で規模を縮小させ、時間を短縮させてもその宗教は行事を遂行するでしょう。

世界人口からすればその宗教の人数はある程度の少数かもしれません。それで世界になにかが起こるとは思いません。ですが、確実にいえることは家族には影響がでます。

 

狂信は何よりも、家族よりもその信じていることに注意が向きます。被害を受けるのは家族です。

 

今回のウイルスはいつどのように感染するかある程度予測がついても、防ぐことはできません。だからこそ、いくら行動を気を付けて問題があるということはないと私は考えます。

 

あなたの一番大切なものはなんですか??

あなたは自分の頭で考えて情報を取り入れてますか??

何かに狂信していませんか?? 過信していませんか??

または自暴自棄になっていませんか??

 

もう一度問いましょう。

『あなたの一番大切なものはなんですか』

いち妖怪として私は今一度、人間に対してそんなことを訊ねてみたいです。

 

妙に真面目な話になってしまいましたが、失ってからでは遅いのです。どうか頭を使い、しっかりと考え、流されることなく、未来を見ながら生きてください。

家族に、友人に危険を犯しそうな人がいたら止めてあげてください。たとえそのあと恨まれることになっても、人間は生きていないと意味がないのです……

 

以上、あえて人に会わない方が良いとなると無性に人に会いたくなる天邪鬼なクレトトケイでした。