個撮(こさつ)とは、モデルとカメラマンが一対一で行われるごく小規模な撮影会のことを指す。
今や隆盛を極めた感のある個撮だが、ほんの一昔前まではあまり一般的ではなかった。それというのもモデルの所属事務所が、この種の仕事にあまり乗り気ではなかったからだ。
考えてみりゃ当たり前のことだわね。モデルとカメラマンが一対一で撮影することには、色んな意味で不安が付きまとう。
一番の問題点は、もちろんセキュリティ面。か弱い女性を一人でカメラマンに対峙させることに不安を感じない事務所はどこにも無いからね。
二番目の問題点は、モデルとカメラマンの癒着による事務所をスルーしたやり取りの危惧。これが現実のものとなれば、事務所側の利益喪失に直結する。その損失額はたかが知れているとはいえ、回を重ねれば地味に効いてくるもの。
三番目は、その仕事内容がモデルのキャリアとして誇れるものではないこと。名の知れた大御所のプロカメラマンならいざ知らず、個撮のユーザーは大抵が無名のアマチュアカメラマンである。したがってカメラマンの知名度によってモデルとしてのキャリアにハクが付くということも期待できない。
概ね上記の三点が、事務所が個撮という仕事にあまり乗り気ではなかった主な要因だ。
とまぁ尻切れトンボにゃなりますが、眠たいんで今日はこの辺にしておきます。いつになるかは分かりませんが、必ずや続編を書きますんで、何とぞご容赦のほどを。