本日の任務中のこと。
シャトルバスから降りてきた女子高生が、
“あ~、オジサンいた~!”
と俺の方を見て叫んだ。続いて、
“わたしのこと覚えてる?”
と聞いてきた。しかし悲しいことに俺は、彼女のことを全く覚えちゃいないのね。
そこで多少のウケ狙いと苦し紛れの一策で、
“もしかしてAKB48の方ですか?”
と言ってみた。もうね、良い歳こいて何言ってんだか……。
そしたら彼女は、
“違~うwww”
良かった。ホンのちょっとだけどウケたみたい。
だがしかし、まだ彼女のことを思い出せない。こりゃどうしたもんかや……。
ちょっとの間考え込んでいると彼女が、
“もう、覚えてないの~?”
こうなりゃ仕方ない。白旗あげるしか手がないわ。
“ゴメン。覚えてないんだわ”
と正直に告げた。
すると、
“ひど~い”
と言いつつも彼女は、以前あった出来事を話してくれた。その時はじめて思い出しましたよ、彼女のことを。
良くもまあ、あんなささいなことを覚えているもんだと感心したよ。こっちは全く覚えちゃいなかったというのに……。
まぁ何にしても、誰かに自分のことを覚えてもらってるっつーのは、正直嬉しいもんだね。これは俺の本音。