泣き虫でもあった。
が、小さい頃から、泣き止まなくて困ったことはほとんどないらしい。
どういうことか。
泣いても、うるさくなかったからだ。
俺は泣くと声が出なくなって、
P-90にハイゲインのマーシャル繋いだ時のノイズみたいな音で叫んでいたらしい。
叫ぶと言っても、
音量はほぼ出ていないので、
息が漏れてるだけの音。
だから、泣き止まなくても、
うるさくて近所迷惑になることもなければ、
親をイライラさせることもなかったって訳。
小学校低学年のとき、
3歳の頃から飼ってた犬(現在16歳)の散歩を一人でしてたときの話。
うちの犬は、先天性の病気で目が見えなかったんだけど、
図体がそこそこ大きかったから、
当時の俺には引っ張る力が強すぎたのね。
家の前に川があって、
その川沿いにでっかい空き地があって、
そこでよく散歩してたんだけど、
その日、他の犬に興奮したうちの犬は、
思いっきりリードを引っ張ってきた。
もちろん俺は転ぶよね。
俺は誰にも届かぬ声で叫んだ。
痛み、敗北感、悲壮感、
俺のあらゆる負の感情は、
俺の生態的ハンディが邪魔をするが故に、
誰の耳にも届くことがなかった。
思えば今の俺の歌い方の原点だったのかもしれない。
厳密にはハスキーではなくゲインなのだが。
逆にアルター・ブリッジのマイルスとか、X JAPANのToshiとかが小さい頃は、
泣いたらたちまちジャーマンメタルだったのかもね。
メタルはいいよ。
ロックンロール。