父と母は職場で出会い結婚しました。
よく小さな事で喧嘩もしていましたが、仲良しで毎週末一緒に出かけていました。

父は母の事が、母は父の事が大好きでした。
あと数年で40周年を迎えるハズでした。
二人で迎えたかったよね。
父は結婚記念日になると私に「今日は結婚記念日です」とメールをしくる程です。(笑)

二人を見ていて「私もこんな夫婦でいたいな」と心から思っていました。


病気が分かって父が一番心配したのは自分の事よりも母の事でした。
「一人にするの心配やな」と。
母は自分の事より父の事を心配していました。
面と向かっては言わなくても必要な存在。
何年、何十年経ってもお互いを思いあっていて微笑まし二人でした。
周りからも仲良し夫婦と言われていたので、皆さん母の事を心配してくれています。
母も辛いけれど、必死に前に進もうとしています。
「認知症なったらどうしようかな」
と言っていました。
家にいても話し相手がいないのは寂しいですよね。
喧嘩したとしても一緒にいれる人がいるのがどんなに幸せなのかわかりました。

数ヶ月後私は主人の地元へ引っ越す事になっています。
結婚する時に決まっていた事なのですが、父はいつも「向こう行ってまうんかー」と寂しそうに呟いていました。
病気がわかってから父が母に言ったそうです。
「◯◯(私の名前)が喧嘩して実家に帰るーて言うても迎えに行ってやられへんな」と。
泣けました。

子供達の為に一生懸命働いてくれて、旅行やご飯に連れて行ってくれたり、子供のイベントやクラブ活動も全力で応援、サポートしてくれました。

父と母の子どもで良かった。
どうか母を見守ってあげてね。
私も出来る限りサポートします。

父と母のような親になれるように頑張らなきゃなと少しずつですが、前に進もうとしています。
#