娘をわたしの実家へ避難させようと、

準備を進めて、

さぁ、家を出よう!と娘に、声をかけると、

意外な言葉が返ってきました。






「いいのかな?ワタシがうちを出たら、

パパ、今度はママを怒るんじゃないかな?」






旦那の怒りが、わたしに集中することを恐れ、

自分がその場から逃げ出すことを躊躇していました。





「大丈夫!大丈夫!

ママ、これでもパパと21年もいっしょにいるんだから、何にも怖くないよ!

もし、なんか言われても、もう全然平気!」





「娘ちゃんは娘ちゃんのことだけ考えて!」

と、伝えると、

少しホッとした顔になり、

かばんに荷物を詰め始めました。






旦那は定時に帰ってくるわけではないので、

いつ、玄関が開くか、ビクビクしていました。

ここで、もし、娘と鉢合わせでもしたら、

どんなことになるか…






急いで支度を終えて、

さぁ、行こう!と、玄関に向かうと、

また、娘が話しかけてきたんです。





「ねぇ、ママ。

これだけは、パパに伝えてほしいの。




パパが最近、私に怒ることが少し減ってきたのは、ちゃんとわかってる。

だから、ありがとうって。




いつも怒らせてばかりで、

ほんとにごめんね。って。」







わたしの手を握り、

何度も、ちゃんと伝えてね!絶対だよ!と繰り返し、あんな宇宙人旦那のことも気にかけて、娘は家を出ました。






実家に向かう車の中でも、

何度も、ごめんね。と  ありがとう。を繰り返し、

私、がんばるね。と、涙声で話す娘。






『ママの方こそ、ほんとにごめんね。

結局、娘ちゃんのことをちゃんと守ってあげられなかった。



辛い想いさせてごめんね。

これから、パパやママのことを考えないで。

まずは、自分のこと。

自分がどうしたいかを最優先にしてね。』






そう伝えて、実家まで送り届けました。






それから、娘の生活は、

朝、実家からうちへ戻り、学校へ行く。

学校から帰宅し、用事や宿題をすませ、

また実家へ行く。

そして、実家から習い事へ行く。

と、なりました。






朝、うちへ帰ってきた時の顔は、

それまでの娘が戻ってきたような、

清々しい笑顔で、

毎朝、ただいま~と帰ってくる度に、

この判断は間違いじゃなかった!と思えています。








そして。

あの宇宙人旦那は…どうなったか。

仕事から帰ってきてから~の話を

また次回に。