すみちゃんの家に戻って、夕飯の準備を始めた。

 



この日は「ローストビーフを作ろうキラキラと、すみちゃんが立派なブロック肉を買ってくれていた。(後で聞いたところ、奮発して5000円のお肉やったらしいポーン)

 

 

タコひもでお肉を縛って、フライパンで表面に焼き目をつけて、湯せんでじっくり中に火を通していく。

 


付け合わせのマッシュポテトも作った。










 

 

 

夕飯の準備をしているときについにその時は来た。

 

 




「最近お見合いどうなん?」

 

 

 















きた。。。

 

 
















私は重い口を開き、昨日お付き合いを申し込まれたことを話した。

 



ずるいと思ったけど、首を縦に振ったことは伏せて、すみちゃんに委ねると言った。

 


すると、

 

「俺が決めることじゃない。Megが決めることや」

 

とすみちゃんは言った。

 

 




すなわちそれは“俺は結婚できないから、結婚したいなら俺ではない”ということ。

 

 










それはもう初めからわかっていた、“子供をこれ以上傷つけたくない”“子供の幸せを一番に考えたい”というすみちゃんの強い決意。

 

 
















「で、Megはどうするの?」と聞かれて、私は泣きたい気持ちを我慢してこう答えた。

 

 




























「初志貫徹や」

 















結婚して家族を持つ夢をあきらめたくないということ。

イコール、すみちゃんとのお別れだ。

 

 

 

 

 










この時私は、“結婚しようと思ったらできるのに、私はフラれた”と思ったけど、すみちゃんに「俺より結婚ができる別の男の人を選んだんやな」といわれて気づいた。

 



なので、「すみちゃんとずっと一緒にいたいけど、私も自分の夢をあきらめたくないから、ごめんね」と謝った。

 



私がそっちを選ぶであろうことをすみちゃんは予測していたようだ。



 












 

出来上がったローストビーフとマッシュポテトはあんまり食べれなかった。

 


この記事を書くにあたってだんなさんとこの時の話をしてて初めて聞いたんやけど、

この時すみちゃんも胸が苦しくて喉を通らないけど無理して食べたと言っていたゲッソリ

 

 

 

 

 





 

“今日で最後なんや”

 

 


信じられないけど、それが私たちの選んだ選択やった。





 

その後はあんまり何を話したか覚えてなくて、ただただすみちゃんとの最後の時間がたまらなく愛おしくて、なかなか離れられずにいた。

 




私が洗い物をしてると「いい奥さんになるわ」とか、


「惜しい。惜しすぎる」


「こんな奥さんうらやましい」


「ホンマ綺麗になったな。出会った時から綺麗やったけど、今ホンマに綺麗」

 

と、情が入ったからやろうけどいっぱい褒めてくれた。

 

 

 













 

そしてついに離れなければいけない時が来た

 




車で家まで送ってくれるのも、「いつも遅い時間で眠たいのに遠くまでありがとう」って伝えた。

 

「他のどうでもいい子じゃせえへんでって言ってくれた。

 

 



車の中でいつも通り歌を歌ってると、ふとすみちゃんが言った。

 



「今、余韻に浸ってて今までの事とか思い出しててん。フェードアウト引き留められた時の事とか」

 


私も余韻に浸ってて色々思い出してたから、ホンマどこまでも一緒やなと思った。

 

 


私がすみちゃんに教えてあげた時、すみちゃんがサブイボが立ったという2人が大好きな米津玄師の「まちがいさがし」が流れてきた。

 


この曲を聴くと、すみちゃんも私もお互いを思い出すやろう。

 

 

 








なんて濃い2か月やったかと2人で話した。

 


もう何年も一緒にいてるみたいで、こんな人おるねんな、って。

 



 

私達はすべてが合いすぎた。

 

ただ一つ、着地点だけが違った。

 

もうそれはしょうがない。

 

 














いつもあっという間についてしまう帰り道は、この日も一瞬で着いてしまった。

 



最後の最後までこれが最後になるなんて信じられなかった。




でも、精いっぱい笑顔でお礼を言ってバイバイして、家に入ってからLINEを送った。

 








 


 










そうして私たちのXデーが終わった。