前回の記事の通り、多くの場合、まずは自国の国内市場向けに事業を始め、軌道に乗ったり国内市場では成長が見込めなくなったりしてから慌てて、グローバル・海外市場に目を向け始めます。
そういうことからでしょう。グローバル化・海外進出を慌てて、十分な市場調査とそれに基づくまともな戦略・計画が無いのに、世界に打って出ようとする、というケールが目立ちます。
「海外向けにこのようなビジネスを考えている」、「国内で育ててきたこのようなビジネスを海外展開したい」という類の相談を受けることもあります。「何故まず、その国から攻めるのですか?」などを聞きますが、たいてい、納得性がある答えはありません。
調査・分析から洞察を導き出し、それに基づいて戦略・計画を練っていないからです。
実は、海外の人々も基本は同じです。その結果、日本はほとんどの業界において市場規模3番目で魅力的な市場ですが非常に独自性があり、ビジネスは難しいのに、非常に安易に「日本でこのようなビジネスを展開したいけど」とリンクドインでコンタクトされることが少なくありません。
また、このような問題が分かっているところ(グローバルなコンサルティングや調査会社)は、それに対応したサービス・ソリューションを出来るバイリンガルな日本人を採用しようとしています。その趣旨のコンタクトも実際、あります。
自国外の調査分析と戦略策定となると、言葉の問題、知識やネットワークの問題などがあるのは事実です。だからといって、このステップをスキップすることは出来ません。スキップしたら、間違いなく失敗します。
リソースが豊富な大企業でなくても、この問題を解決する方法はあります。
このトピックも、少し前に日本語版と英語版の電子書籍で書いています。スターティアラボ社から2015年11月に出版された電子書籍です。
日本語版: 世界を相手に勝つための教科書 – グローバル社会で事業を拡大する7つの方法と8つの事例
英語版: 7 Things to Know to be Successful in Business in Japan