個人的にとても落ち込む出来事があった最中に好きな漫画の実写映画化のメインキャストが発表されたのですが……なんかさらに辛い気持ちが……。
……うーん。2時間ぽっちの映画でどこまで切り取る気か分からないけど、観たい!と思わせるものがまだないので、ハガレンよろしく0巻商法でもされない限り、劇場にはちょっと行かないかな?
ビジュアルだけですけど、パッと見でオッ良いな~と思えるのが鶴見中尉とフチと大叔父さんとチンポ先生くらいで、あとはなんか実際動けばまた印象も変わるかもしれないけれど…不死身の杉本もなんかこうリアルに戦えるドッシリした歴戦の肉厚感がないし、アシリパさんだって子役(ってカテゴリの年頃になるのか分からないけど)で良い感じの子いなかったのかな。立派に成人しちゃってるじゃないの。あとネットの指摘が気になって調べてみたら、確かに月島んの俳優さんがデカい。180あるぞ…明治時代人なみのスケールにせよとは言わないけど、身長差考えると鯉登少尉に2m超級のタッパが要求されちゃうよ…そして何より尾形上等兵はいっそツダケンさんで良かったんじゃないですかねあの方演技かなりお上手ですよ。
後藤竹千代って誰だよ…と検索したら序盤で熊に殺されて土饅頭に刺さってた入墨人皮の囚人なんですね。名前まで覚えてなかったですけど、じゃあ最初からやって適当な所でキングダムみたいに「続く」なのかな。
衣装をピカピカペラペラのコスプレ衣装みたいにするのだけはやめてほしい。
ところで鯉登少尉は誰がやっても発表段階でああだこうだと炎上する気がするのですが、2があるのかしら。
「招かれざる客」(1967)
・ジョアナ
ハワイで10日前に会った人と結婚する!会って20分で恋に落ちた!の23歳
パパとママは黒人だからって気にしない!いけるいける!
反対されないことを聞いて祝福されたい!
両親に拒絶されたことがないそう。
友達に言われて、アッそうだと閃き、後日ジュネーブまで追いかけるんじゃ無くて今日一緒に行こっと!とまた勝手に一人で思いついて決断。
10年分の荷造りする気でいるらしい。
・ジョン
1930年生まれでロス出身、妻子と死別の37歳。医師。
大学も主席卒業だし、医大で教授とか、世界保健機構の副理事だとか、医学賞とか、バチクソハイスペックな黒人。
熱帯医療が専門でこれから3ヶ月ジュネーブの世界保健機関で働く事になってる。
一回り以上離れてるんだから、大人の余裕でイケイケドンドンで突き進む彼女を止めーやと思ってたらちゃんと思慮深く、ジョアナと両親の仲の為にもジョアナの両親の承諾なしには結婚しないことを宣言。
・クリスティーナ(アリエノール・ダキテーヌ)
画廊を経営するママ。
会って10日!?早!!と笑いながらびっくりしてたら、相手が黒人で流石に動揺とショックが隠せない。
経歴とかは立派だけど…うーん…娘は幸せそうだし…でも…。
思いの外ジョアナの事を考えてるジョンを見直した。
有色人種だからって差別しないよう教育してきた通りに育った娘!とアシスト。
娘が幸せそうに笑ってるから、娘の為に喜ぶ事にした。あの子が幸せなら私も嬉しい。
まだ娘に手を出してない!?めっちゃ誠実じゃん…とそこも好印象。
父娘が戦うなら娘に付く。
・マット(初代花嫁の父、「老人」)
新聞社社長のパパ。
大変な事?大事な話?……えっ??何??
結婚にショックを隠せない。
妻から反対されてない?えっ?
時間欲しい…なんでそんなに急ぐのん?
娘の結婚も相手の人種も想定外すぎて、とりあえず秘書にドクター・プレンティスの身辺調査を依頼。
え、承諾するまで待ってくれるの…?
そして輝かしすぎる経歴にちょっとジョンを見直す気にはなったけどやっぱりモヤモヤ。
エッ!?ジョンの両親が来るの!?ジョアナが招待!?
結婚認めるかどうかの話の段階なのに娘がもう今日ジュネーブ出発する気だって聞いてもう正直我慢ならん。
・ライアン神父(嵐が丘のアーンショウ)
マットの30年来の友達でゴルフ仲間。
ジョンの素晴らしさを元々知っていたようで、結婚も大賛成。
マットをインチキ自由主義者と笑い飛ばした。
・ジョン父
もと郵便配達員。
23歳?女性の方が早よ老けるからちょうど良いわwwwとジョアナの人種を知るまでは大賛成。
いきなり白人と結婚なんて正気じゃない。
父同士は話が早すぎる!とある意味意気投合。
夫婦で必死に息子に学問を積ませた。
・ジョン母
白人!?となったけど息子が可愛くて結婚にはまぁ賛成。
母同士は意気投合。おたくも主人が反対してるのね…。
男の人は歳取ると情熱忘れますね!と、ドレイトン氏にちょっと文句の一言。
・ヒラリー
クリスティーナの画廊の従業員。
エッ黒人!?
興味深々でドレイトン邸に見物に来た。連れてきたのが黒人なんてねー!バカな真似したわねー!大変な事になったわねー!とキャッキャしてたらクビになった。
退職手当は5,000ドルの小切手。
・ティリー
メイドさん。
思い上がった黒人は大嫌いな黒人女性。
黒人とお嬢様が結婚するなんて!と反対。
料理上手で仕事が早い有能メイド。
・ドロシー
多分ティリーの娘でドレイトン家にちょくちょく手伝いにきているそう。
肉屋の配達の青年(白人)と仲良し。
なんだかなー。
登場人物にあんまり共感できない。
ジョアナは後先考えない足りない女の子にしか見えないし(ママはバリバリ働いてるのに、娘がは多分働いてないよね)、思いつきで今日ジュネーブ行こうと決めた!行くから!ってのもおいおいおいってかんじだわ。
ジョアナに比べてまともな人物に見えたジョンも、父親が必死に働いて学校に通わせた事について養育は親の義務で親に借りは無いと大見栄切って、………1930年生まれの黒人家庭の青年が医大に行くことがどれだけ大変かと思うと、もちろん勉強は本人の努力だけど、なんかなぁ。何よりジョアナの両親の意向を一番に考えるとか言うくせ、父親に反対されたら猛反発。37にもなって父への反抗期は、他所で済ませて来て欲しい。ドレイトン家の書斎でやり合わないで。
母親たちはまぁ愛する子供が幸せならなんでもOKってのも分からんでもないけど、現実的な苦労を見据えてるだけ、頭が固い父親たちの方が責任とか州によっては違法で大変な目に遭うかもしれないとか、色々考えてるよなという気に。
まぁ相手が誰でも、普通2週間で結婚言われて即答OKする方がどうかしてるわ。4時間で許可迫る方が一番どうかしてるけど。
神父様も友人とはいえ、異人種の結婚素晴らしい!!反対する君は主義主張と違ってるね!!なんてそんなどストレートな…。客観的に隣人として対等に付き合うことと、自分の娘をいざやるのとはまた心持ちが違うのはそりゃ躊躇うのも当然じゃない??
結婚式はこれからジュネーブ!皆来てね!ってジョアナもちょっとアレな子すぎんかな???
リベラルで否定しない子育ては素晴らしいかもしれないけど、報連相と「人の話は聞きましょう」とも教えるべきだったんじゃ無いでしょうかね。
まぁせめて落とし所はジュネーブ勤務の3ヶ月が終わってから結婚ってあたりか?それなら親連中たちの気持ちも整理できてここまで揉めない結婚になってたんじゃ無いでしょうか。
結局困難を示しつつ頑張って乗り越えるか無視するか二人で頑張れとか理解者ムーブするマット。全員を前にした演説は素晴らしいけど、なんかこう、説得力あるようで無いような、無いようであるような?
テーマソングの歌詞の「すばらしい愛の物語」って、私はそうは受け止められなかったな…なんかな…。人種を越えた愛の前に、思慮の浅い娘のカッとんだ思いつきに振り回される家族の絵しか無かった気がする。
ディズニーの南部の歌が、当時の黒人の地位をぼやかしてる!みたいな理由で永久欠番扱いされていますし、あの名作の風と共に去りぬですら、一時期黒人差別問題云々で配信サービス内で公開中止になったり、色々センシティヴなのは分かるんですけどね…。
この映画は「穏やかで学があって文化的で知的な理想的な共存できる黒人」のジョンって時代背景考えたらそれもなかなかのファンタジーな気がするんですけどね…。
一番思った事。
ジョアナの思いつきで突然招待されたプレンティス夫妻やら、成り行きでやっぱり急遽夕食に招待された神父様やら、チョコチョコ突発で人数増えるめんどくさい注文にいちいち対応してくれてる素晴らしいティリーのディナーが出来てるのに、揉め事起こして後で後でと放置しないで、取り敢えず出来立てを早よ食べてあげて。