ショーン・コネリー追悼企画なら、有名どころの「薔薇の名前」とか旧番「オリエント急行殺人事件」とか「アンタッチャブル」とかもっと有名どころもあるのに…。

まぁでも分かりやすくて、ハッピーエンドで、となるとそこまで品数多くないかも…?かな?

「小説家を見つけたら」、あらすじ読んだら一度観てみたくなりましたねぇ。


「プレシディオの男たち」(1988)

・アラン・コールドウェル(初代ボンド、インディ先生の父上)
プレシディオ基地に所属するMP。
娘がぴったりした服着て出かけようとするから一言二言が止まらない。
失業した父親に連れられて一家でアメリカに移民したのは10歳の時。そこから中佐になれるんだから、英語が母語のアドバンテージが大きいとは言えアメリカというのは懐の深い国なのかも。

・ジェイ・オースティン(ギブス)
元MPでアランの元部下。

パトロールの相棒だったパティを侮辱したローレンス大佐を殴って軍隊を2年前首に。今はサンフランシスコ市警にいる。

・ドナ・コールドウェル
父に似ず?物腰柔らかで可愛い。
父親とはふとしたきっかけで会話もギスギスに。
愛車は真っ赤なスポーツカー。

・ガーフィールド軍曹
折れた撃針直すために無い部品も手作りして銃の修理もできちゃう。

・ローレンス大佐
事件で使われたのと同じ型の拳銃を修理に出した。過去酔ってトラブル起こしたことも。

・ピール
なんか色々手広くやってる社長。
夫人が盗まれた車にパティー・ジーン殺害犯が乗ってたみたい。
実は元CIA。

・マーク
吹き替えが石塚運昇の時点で只者では無いピールのまめまめしい秘書。
勤務先で一番家庭が円満な営業さんに酷似してて二度見三度見レベルに目を疑った私。

・マクルーア元曹長
名誉勲章をもらって退役して、今は陸軍資料館のガイドさん。
酸いも甘いも噛み分けた年長者はお悩み相談の相手に最適。

・パティ・ジーン
のっけいきなり殺される女性MP。
待ってろって言われてたのに…(´・ω・`)

・バーの輩
破落戸リーダーのスキンヘッド。
軍人見て少佐少佐と嘲笑ってたら、アランの右親指一本で教育的指導された。軍人になんか恨みでもあったのかな?
親分がやられると取り巻きも大人しくなるのが実に動物的。

・ジュリアス
向学心旺盛で賢い8歳児。
アラン「なかなか良い質問だ」

・グロリア
飲料水工場の受付、配車係のお姉さん。
やってきたジェイがイケメンでうっとり。グレイトフルデッドのポスターで職場が面白い事になってる。
遠征したいけどお金がねー仕事もあるしねー、金持ち彼氏はめっちゃ行ってるけどー、との事。

・ゴードン大尉
娘に軍人と結婚させたい父親が用意?した当て馬。
鼻にかかった紳士っぷりにイラっとしたジェイに股間殴られてもんどり打って沈んだ。ダッサ。

・マイラ
ドナが父親非難のネタにした、木曜にアランの朝食を作る赤毛の人。
水曜はお泊まりしてるって事ですね。

将校クラブでアランの隣で食事していた女性がマイラさんかな。



MPパティ・ジーンが殺されたぞ!無線で応援が駆け付けるまで待ってろって言われてたのに!物音に反応して職務熱心なばかりに!

警官の権限と基地内の管轄は違うから、サンフランシスコ市警も基地内では捜査できないのは、そりゃそうよなー。ギブス…じゃない、オースティンが基地内へ。

コールドウェル訪ねたら綺麗なお嬢さんがお出迎え。軽いなぁ〜吹き替えの声もチャラ若くて、顔はギブスなのにギブスと似ても似つかず混乱し始める私。
御目当てのコールドウェルが帰ってきて、事件の協力について一見穏やかに話して入るけどほとんど目も合わせない二人…ギスギスしてるなぁ。
あ、でも送ってくれるのね。ボンドもといコールドウェルの顔があるだけ陸軍の皆さんの対応も違うから助かるんだけど。

因縁のある男の娘と夕食一緒に取るにあたって、(時間に厳しくて気難しいところが)パパに似てるって言われるのも、ボーイフレンド(予定)としては複雑ぅ。

酔って絡んだ大佐殴ったら一階級降格で自分から除隊したって事実もコールドウェルの話とオースティンの話聞くとまぁ立場で見方は変わるからねぇ。

お互い好感抱いた所で、公道で追いかけてごらんなさぁいって危な!ドナって意外と普通の可愛い子じゃないのね。こりゃオースティンじゃなくても「何のマネだ!?」だよなぁ。今すぐ2人きりになるんじゃなかったの?
屋外なのにドナから積極的すぎて、そのまま自宅にお持ち帰りする流れも含めてこれは知られたらパパがブチ切れる所じゃ済まないやつぅ!
……この日の昼間が初対面なのに、なんか凄いスピード感。

ドナのお母さんは2歳の時に自殺、うーん…お父さんなにしてたの?と思わなくもない。

何年も前のことでも未だに恨みが深いのか、見た途端にオースティンに敵意バリバリなローレンス大佐。
器も小さくて偉そうでやな感じィ。
銃なんかもう無ぇよ!と逆ギレされて追い出されちゃったけど、大佐の銃で撃った弾自体はガーフィールドが試射して残ってた。口径的にこれ〜って随分適当だけど、まぁトカレフがよっぽど珍しいみたいだし他に無かったのかも。

陸軍資料館の厳しい爺さんガイドはベトナム戦線の勲章持ちのマクルーア元曹長は一人で4、50人倒して死にかけた将校アランを救った英雄とか、すごい。
娘の相談に来たの?命の恩人でちょっとしたことを相談できる年長者ポジションって貴重…しかも相談内容はドナとジェイの交際。ローレンス大佐の厄介さについて相談に来たと思ったら二言目にはドナドナ、一人娘の男関係が気になるのは分かるけどさぁ。
………マクルーアさん、後輩の家族のお悩み相談に真面目で建設的に答えてて良い人だなぁ。私もなんだかんだ父親と彼氏が似てるんだと思う。

基地の中のローレンス大佐との面会はアランの横槍で撤収する羽目になった反面、盗難者の持ち主の社長ピールに色々聞くのはジェイの介入で強制終了。なんでアラン、コースター持ってった?
管轄も大事だし、そもそもMPと市警察じゃ取り調べのアプローチも人当たりもそりゃ違うわ。軍人一筋のアランからしたら生ぬるく思えるのだろうけども。

コーヒー奢るっていわれた途端に嘘でしょ…?ってそこまで警戒する相手…相手だな、元上司で彼女の親って微妙すぎて気を使うわ…。

コーヒーの為に入ったバーがまたタチ悪かった。輩が少佐少佐と揶揄うわ、葉巻をコーヒーで消すわ、制服組の軍人に喧嘩売るとかかなりアレな感じがする輩の皆さん。
リーダーのハゲは右の親指一本でアランにどつき回されて、ハゲは良いけど一般の皆さんもバーテンも大迷惑。
良い顔でグッと親指立てるアランがなんかボンドみ。足払いかけられて親指を下顎に突き刺して最後の追い込み。中佐なのに少佐呼ばわりされたところが1番の腹立ちポイントだったのかしら。

カウンターの上に行儀よく?座って同行をにこやかに見守ってたジェイがギブスの面影あって可愛い。

ドナとマクルーアさんが仲良しで祖父と孫娘みたいでなんか和む。
ドナ相手にも遺憾なく人生相談教室を発揮してて、この年長者本当すごい。

街中でローレンス大佐に手錠かけたら爪が甘くて頭突きされて逃げられちゃったジェイ。
流石軍人だけあって?結構歳なのに足速いわ持久力あるわガラスブチ破ってなお平然と走り続ける頑丈ぷりだわ、流石に血を流してるけど大佐ってなんかすごいんだなぁ。フィジカル猛者。
車の上を走ってまでジェイが追いかけて、良いところだったんだけど、急に大通りに飛び出した大差が撥ねられて死んじゃった…ブチ切れながらMPの仕事しにやってくるアラン。気まずい。

大佐単独犯かも分からないのはその通り、死人に口無しでこう考えるとボンドもといアランが怒るのも当たり前…うーん、とんでもないことやらかしましたな。
妻が置いてったら車盗まれてて〜なんてヘラヘラしたあの社長、ピールは従軍歴こそ無いけど元CIA、…コンピューターで調べたけど怪しく無いなんてジェイ言ってたけど、CIAだったなんて初耳みたい。そのコンピューター大したことねぇな!
ローレンスとピールがベトナム戦争当時同じ地域にいたのはかなり怪しい、そしてアランの情報網がすごい。

倉庫に一つだけ水の空ボトルが残ってたのは妙だったけど、そこからとりあえず飲料水工場へ。
………アク●クララとかコス●ウォーターとか、ああいうウォーターサーバー事業って、私が初めて見たのが議員インターンやって県議の事務所出入りしてた2007年とかその辺りで割と新しい業態だと思っていたのに、この映画公開時の1988年アメリカではかなりメジャーな商売だったみたいで眼から鱗。水道水直飲み出来るかどうかが大きいんだろうけど、あのボトルの形態でビジネスとしてもう完成されててなんかすごい。

ジェイが色んな所にアンテナ伸ばして情報収集してた?おかげで配車係グロリアの口が軽い軽い。後ろで睨みきかせてるアランについて
グロリア「………ねぇあの将軍なんなのよ?」
ジェイ「俺の親父」
アラン「!?」
グロリア「カワイソ!音楽は分かりそうにないわ」
いろんな意味でびっくりしてぐわっとこっち見るアランがさらに面白い。

世間話して心掴んだところで内緒話。親父の車を基地の将校クラブに停めて遊んでたらぶつけられちゃってさ〜親父に疑われてて〜お宅の配達員が見てたら話きたくて。あの親父だから…チラッチラッと遊び人装って核心に迫るナイスプレー。刑事ってすごい、これはMPに出来ない芸当。

イケメンに眉下げてお願いされて、配達員の名前から住所までペラペラ喋ってくれちゃうグロリア。
ジェイったら、調子良くグロリアに感謝して戦果たっぷりゲットしたけども、デュラン(デュランデュランの事かな)のテープ、本当に送る気あるのかな?デッド仲間ってのも、グロリアの周りのポスター見た口から出まかせなのか、それなりに知識がある上の世間話なのかさらさら喋るから分かんなかったわ。
ジョージ・スポータはもしかしたらまたしてもローレンス大佐麾下の元曹長。そんな奴が昔居たってアランの脳内には人事ファイルでも入ってるのか?すごいね。
というかベトナム戦争当時ロンビンに居た人間がここに来て3人も出てきたってやっぱり偶然じゃないよなぁ。

頭の硬いおじさんが若者音楽サッパリ分からんのは今昔変わらなくて面白い。
グレイトフルデッドねぇ…プロシュート兄貴のスタンドの元ネタかな。
私正直ビートルズとかクイーンの後だいぶ飛んでバックストリートボーイズとかレッチリ、グリーンデイに関心持った口だから、ハードロックとか詳しく無いのよね。というかこのバンドはメロコア!このバンドはパンク!とか実際よくわからないフォークなら辛うじてついていけるけど、ネイティブがレロレロと音便化させて歌う早口のロックは最早歌詞カード無しには聞き取り不能なこともザラ。。金爆の「かっこいいな英語って」じゃないけど、何歌ってるかよく分からなくても、メロディさえ良ければなんか好き〜ってのは洋楽あるある。おいおいにしてありますよね。

サンフランシスコのナウなヤングは金門橋のたもとでデート。下の方ああなってるんだ。ボンドが橋の上で戦うのは見たことあるけども。
愛してるって言ってもドナの反応がなんか微妙…。

郵便物溜まりまくりのスポータ宅。停まってた目の覚めるような青の車のマスキングテープが気になって、ジェイが勝手に!ナイフで!ゴリゴリ!削って!元が白い車だったと判明。

ジェイと喧嘩した娘と更に喧嘩したアランが酒瓶片手に侵入したのはマクルーアさんちのベランダ。すぐ銃が出てくるのがアメリカだなぁ。
叩き起こされたことには文句も言わずに深夜の屋上でお悩み相談室してくれるなんて、マクルーアさん良い人すぎる。
マクルーアさんが突き出した銃は、昔アランがあげたもので博物館にあったものだそう。この間の再会で将校助けて勲章貰った自身の過去の英雄譚されて思う事があって手元に置きたくなったのかな。
「名誉勲章ってやつは貰うより付ける方が難しい」
なんか色々解釈できる深い話。

ドナはドナで父親と揉めたら思うことあったのかジェイと復縁。

良い知らせと悪い知らせが〜ってこれ本当アメリカ映画でしか聞いた事のない言い回しよね。
ジェイの言う良い知らせ→ドナは無事
悪い知らせ→ドナを愛している
うーん、父親にとってもそこまで悪い話かな?厳格な父親と今時の婿(候補)のバディものって、9係とか見ていたからそこまで斬新には感じないけども、当時としてはなかなか新しく面白い取り合わせだったのかな。なんせ方やベトナム帰り、そりゃ考え方も価値観も違うよなぁ。

ローレンスを撥ねたスポータの勤務先の経営者はピール、意図的にせよなんにせよ世間は狭い。
スポータが基地に水搬入した途端に空ボトル持って出てきた人間は…ものの1〜2秒かで出てきてサングラス消えてるし、そっくりさんの別人て解釈でいいのかな、誰だこいつ。白昼堂々と…としみじみ言ってないで、誰か触れて!

フィリピンから仕入れた水をピールの工場で加工?して各取引先に配達する中で、なんかやってたスポータが配達ミス?したのを取り戻そうと夜にゴソゴソしてた所をパティー・ジーンが見て殺されちゃったって構図なのは間違いなさそうなんだけど、まとめ台詞が無いとこれ正直さっぱり分からん。…ダメな方のNCISみを感じる…!

4人目(スポータのそっくりと秘書のマークも入れたら6人目?)はまさかのマクルーアさん。ベトナムでローレンスの部下だったらしいけれどもなんでまたこんなグループ入っちゃったかなぁ。やってた事はダイヤの密輸。
ついでに丁寧すぎて胡散臭いくらい甲斐甲斐しい秘書マークも一味。まぁそうだろうな。マクルーアさん程の驚きも特に無し。

マクルーアさんが銃持ち出してもう嫌な予感しかしない。
後ろから現れた新顔(?誰?)に殴り倒されるマクルーアさん。あわやと言うところでアランとジェイが飲料水製造工場に飛び込んだところで建物内逃げ回る敵と銃撃戦。

マークが銃持って追いかけてくるのがもう、営業所Fさんにしか見えない。Fさんが銃持ってるの見た事ないけど。
銃撃戦の中でマクルーアさんは左肩を撃たれ、コンベア動かしてジェイはマークをやっとのことで始末、その頃アランは逃げるのがやっとで結構劣勢。ふと横見たら同じく隠れてるマクルーアさん。水たまりの中の匍匐前進はベトナム時代思い出すそう。
やってしまったことを帳消しにする為、撃たれながら落とした銃を回収してアランに託して力尽きるマクルーアさん。
昔命を助けられた礼にあげた銃で(多分…似てるのが何人も出てきてて…)スポータを始末した頃、ジェイがコンベア滑りながら諸悪の根源ピールを射殺。若いだけあってより厄介な社長と秘書はきっちりジェイが始末完了。

2度も自分を助けて死んでしまったマクルーアさんについて、英雄としてきちんと葬ってあげたくて報告を2日待つようジェイに頭を下げるアラン。
………飲料水工場で派手な銃撃戦起こってこれ2日も握り潰すのは一刑事のジェイには厳しくないか?マクルーアさんの関与と遺体が見つかった場所をしばらく有耶無耶にしておくくらいかな?

ともあれ軍隊式に則って立派な葬儀を挙げる事になって、その中で胸を打たれる弔辞を読むアラン。
7人×3発の弔銃発射で海外のドラマでもよく見る軍人への敬意と礼儀。

(棺に掛けられた星条旗をアランが受け取るくらいだし)マクルーアさんには妻子がいなかったのかもしれないけれど、彼氏と父親の相談されるくらいに馴染みがあって可愛がってたメグにも悼まれて、愛された人間の一生だったなという感じ。

父娘が和解して、父から渋々お許し頂けて婿予定加えて墓地を散歩する3人の背中が小さくなるところで完。

話としてはそこまで捻った感じでは無いしサスペンスパートもまぁ、マクルーアさんの関与以外は怪しい奴皆漏れなく犯人だったし、家族の揉め事が割っるせいか入ってそこまでダイヤ密輸事件とパティー・ジーン殺人事件について深刻に見えなくなるところも所々あった感じはする。

とりあえず銃を構えるショーン・コネリーにボンドを感じて、マーク・ハーモンが若い頃どんな仕事をしていたのか知れて嬉しい私向けではあった。