アメリカもなんかもの凄いことになってますね。

個人的には、亡くなった男性に加えられた過度の制圧への純粋な抗議活動に対して今回の暴動騒ぎは全く便乗もいいところだと批判的な目しかできません。海を隔てた一東洋人にもあの暴動騒ぎに共感するところが全くないのだから、基本理念は違えど非暴力不服従をブランドイメージに打ち出したガンジーはよく考えていたんだなと思います。集団で火を出して略奪して大暴れするようになったら訴えたいことが何であっても最早大義は感じません。。

人種差別の歴史は歴史として、こう言うことがあった、これは当時は普通の事だったかもしれないが今の価値観からはいけないことだ、とそういう教訓を現代に伝えるためにも、当時の偉人を記念した像を首に縄つけて引き倒したり、通りや街の名前を変えようと運動したり(流石に大量虐殺しでかすような独裁者の名前は現代そこで生活する住民感情もあるので声があれば変えてもいいと思うけれど)、黒人奴隷が登場する映画を閲覧できなくしたり、それは歴史に蓋する歴史修正主義に他ならないと感じて釈然としません。

「風と共に去りぬ」はよろしくないからラインナップから下げられただのペニー・レーンの名前を変えろだの、問題はそこじゃないでしょ。

ブラックジャックの最近の版みたいに、「現代では差別的な表現とされるけれど作者のオリジナリティを考慮して云々」てのが一番スマートだと思います。そういえば横山三国志って最近の版では肉屋云々の表記って復活してるんですかね。

 

さて。

 

「消されたライセンス」(1989)
ダイアナ妃もお気に入りだったとかいうティモシー・ダルトン!

・ボンド(アーサー・カペル)
品の良いリアル系路線も合間って個人的にはダニエル・ボンドと同じくらい好き。写真より動画の方が男前で、そのさりげないハンサム具合も良い。
権利関係で揉めに揉めて保留のまま作品も作れずただ時だけが過ぎたとかちょっと俳優さんにはキャリアに悪影響しかないような理由で二作しかないのが本当残念。

・サンチェス(カーツバード捜査官としてクリミナル・マインドS5ラスト2話連続出演)

あばたの目立つ麻薬王。
意に染まぬ奴は殺すし、気に食わない勝手をした部下は女でも鞭打ち。サディストすなぁ。
ダイヤを付けたイグアナを溺愛。

・フェリクス・ライター
ボンドとツーカーなCIAのおっちゃん。
式に向かう途中離脱してガサ入れに駆けつけるからベストマンかな?………えっ、自分のお式なの!?
 

・シャーキー(元アメフト選手だそう)

フェリクスの付添人を務めるお友達で職業は漁師。


・キリファー
フェリクスの同僚のCIA捜査官。
金に転ぶ汚い男は金に殺される。それなりの報いを受けた。

・ルペ
サンチェスの恋人(浮気したら鞭打たれてるけど)。浮気相手は心臓抉り出された模様。
ディーラーが本業な模様。
モデルはジャクリーン・オナシスだそう。…あ〜なる程。

・クレスト
サンチェスの部下。海洋生物研究所の所長(多分)。逃亡計画に捜査官引き込んだことに不満タラタラ。

・ダリオ(ラスベガスでやらかす太った弁護士)
サンチェスの部下の若い男。
口を開かなければ割と整った顔立ちだとは思うけど物凄く下衆くて残酷。ニカラグアのゲリラからも追い出されるほどやべー奴らしい。
なんかいつも目が充血してる。

・パム(ロス地方検事補)
フェリクスの仕事の付き合いがある美女。ボンドに色目を使わないレアキャラ。
元軍パイロットらしいけど、華奢&美人すぎてあんまり説得力は無い。けども行動力とかボンドへのアシスト度は過去作では屈指では。

イスマス潜入時にはミス・ケネディを名乗ってるあたり、こちらもジャクリーン(しかも旧姓ブーヴィエ)インスパイアの模様。

・ヘラー
実はパムから寝返り工作を打診されてたサンチェスの護衛。警備主任の中尉。

・トゥルーマン・ロッジ
サンチェスのコンサルなのか金庫番なのか…あくまでもビジネスマンなので残酷な汚れ仕事には絡まないし、3200万ドル投資したプラントを捨てるのも躊躇うし、東洋のビジネスマン( )から受け取った代金を返還せず、対価の提供も出来ないことにも難色示す、義理堅いビジネスマン。
本当なんでサンチェスの陣営にいるんだろう。

・ジョー博士(プレスリーやシナトラよりも動員力あった歌手って本当ですか!?)
新興宗教の教祖。悪い人じゃないけど要は単なるすけべじじい。
 

 


結婚式に向かう途中なのに、麻薬王をアメリカ国内で逮捕するチャンス!と麻薬捜査のガサ入れにかち合って離脱するフェリクスとボンド、俺はどぉなる!!のシャーキー。ものすごく自然に離脱するから、このシャーキーの式かと思ったら、……あとのシーンで分かるけどフェリクスのお式だったんですね。デラさん…(´・ω・`)

ボンド達が式ブッチしてまで追うサンチェスはとりあえずヤバそうな男。指示で裏切り者の心臓えぐった模様。叫び声だけ聞こえた…。

フェリクスが来ずに間がもたないシャーキーは花嫁デラさん(とパパさん)の乗るロールスを何度も何度も教会の周りを走らせて苦肉の時間稼ぎ。現れない新郎、ブチ切れる父上に困惑で泣きそうな花嫁、これはひどい……。
その頃花婿とボンドはフロックコートのままサンチェス捕縛のためにヘリの中。当のサンチェスは飛行場へ走る車から飛び降りて茂みの中をシャカシャカ移動中。
ヘリで待機してたボンドの所にサンチェスの手下達が突っ込んできて、結局予想通りの構図に。鞭でしばかれてたお姉さんのポジションが分からないけど手下達は動かない車と彼女を捨ててまた逃走。
物陰からコッソリセスナに乗り込んだサンチェスはキューバへ向かって逃亡開始。

追いかけるボンドは飛行機からUFOキャッチャーみたいにサンチェスのプロペラ機を確保して、フェリクスは大漁じゃー!とか言いながら今度はパラシュートで教会へ。……花嫁感涙してるけど、ええのん?唖然というか、散々待たされたことで眉間にシワ寄せてるパパさんの反応こそ普通では…。
まぁ何はともあれ、破談にならずに無事お式を迎えられたようで何より。

ここでオープニング。オリンパスのカメラが印象的。ロゴも機種もあれだけくっきりわかるんだから、ここまで堂々としたプロダクトプレイスメントだとオリンパスもさぞニッコニコで大金を投じたのでは。

ムービー悪くないし歌もまぁまぁ良い感じなんだけど……なんというか、良くも悪くもサラッと無難であんまり印象に残らない。歌は当然上手いけど何でかなぁ。私の中でテーマソングベストは2つあるけど「死ぬのは奴らだ」「カジノ・ロワイヤル」です。

麻薬王サンチェスがめっちゃあっさり捕まったけど、これで終わる話じゃないよなー今回のラスボスなんだし。
脱出させてくれたらアメリカドルで200万!に……アメリカ人が乗る訳ない…と、思いたい。
付添人にキスできるのは花嫁の特権〜とデラさんがご機嫌だったけど、そういうもんなの?そしてフェリクスは披露宴を前にまだ仕事。こんな時くらい誰か他の人はいないのか?
新郎新婦からボンドへのプレゼントは火力の激しすぎるライター。何か今回の鍵になるかな。

脱出させてくれたらアメリカドルで200万!に……何で乗るかなぁキリファー捜査官。しかもこいつフェリクスに、後は任せろーハネムーン行ってこーい!とか言ってた奴じゃんよりによって。職業倫理が徹底してればボンドも怪我せず今回の話はフェリクスのハプニングに見舞われた結婚式の微笑ましいエピソードで終わるだけの話だったのに。水中には酸素ボンベ構えた出迎えと水中艇が待機……いつからの計画?うわぁ。
しかも結婚式終わったーときゃっきゃとしてた夫婦に刺客が。
拉致されたフェリクスは鮫の上に滑車越しに生肉と一緒に吊るされて脚食われちゃったよ……えっ??裏切り者のキリファーだけは吐きそうな顔してたけどサンチェス一味はニヤニヤしてやな感じ、人間じゃねーなこいつら。同じ目に遭えば良い。

アメリカ後にしようとしてたボンドは空港の物々しい警備で麻薬密売犯が脱走した事知ってピンと来たのかフェリクスの家に直行して、ドレスのまま胸撃たれて殺されてるデラと脚を食いちぎられて殆ど死にかけてるフェリクスを発見。これほんと酷い。どストレートにブチ切れる、オフィシャルな顔よりも自分を優先する人間臭いボンドって初めてかも。結構なシリーズのボンドが何考えてるか掴みにくい超人だもんなぁ。

「鮫狩りだ!」と飛び出して割とすぐにフェリクスが拉致されてた、鮫もいる海洋生物研究所にたどり着くボンドとシャーキー。…シャーキーって何者?なんかググったら漁師だそうだけど、CIAとMI6と知り合いの漁師って…それはそれですごい。ただの漁師だし、戦闘力に期待するのは酷だけど。
侵入したところでサクッと警備に見つかるけど、一人はなんかの保存庫にナイナイして、もう一人はデンキウナギの水槽にイン…デンキウナギってそこまでスパーク出る程?と思ってググったら、最大800V程と…家庭用の電圧考えたらかなり強いやつ…あ、馬すら失神させられるんだ…結構リアルなのねここ。
そのままトンズラしたら分からないのに敢えて出てきたキリファーVS現場で更に火がつくボンド+サメにビビりながらも地下から潜り込んでたシャーキーで、勝てるはずもないキリファー。
フェリクスを鮫に喰わせた下手人をバッチリ吐いて、200万ドル抱えてダイブさせられて、鮫に喰われるキリファー。残念でもないし当然だね。シャーキーは残虐さにウワァとなってたけども、ボンドはフェリクス夫妻の発見者だもん、そりゃただじゃ済ませられないわなー…。

そして翌朝、流石にというかやっぱり海洋生物研究所の死体の件で麻薬取締局の捜査官に目をつけられたボンドはやっぱり話を聞きゃしないので上司のM自らアメリカ入りしてボンドをお説教。アメリカでイギリスの軍人が私憤で暴れるのは流石にねぇ。
ヘミングウェイ記念館にて、辞職しますわ、ライセンスと銃の返還?「これがホントの武器よさらばですねぇ!」と警護を蹴り飛ばし殴り飛ばして逃亡するボンド。
Mの真横の警護を叱り飛ばしはしても、結局命令違反の上問題起こして逃げたボンドを切り捨てきれないMが良い人なんだよなぁ。

水中からのカメラならエイにしか見えない不思議な何かでクレストの船に近付くボンド。毛色は違うけどこれもQの発明かなぁ。
船に乗り込みはしたけど……シャーキーがとっ捕まって、助けるためにまた注意を引いて水中へ。
無人艇のカメラ回転させたら、積んだ麻薬にナイフ突きつける不審者ボンドの姿…操作役も流石にこれはビックリだろうなぁ。
酸素ボンベのチューブ切られてもただじゃ終わらない主人公補整の男ボンド。成り行きでウェイクボードになってるけど…時代先取りしすぎじゃね?と思ったらどうもウェイクボードの原型自体は1980年代の頭にはあるのね。でもソリもなく二本の足で海に立つとか凄すぎて意味がよく分からない…。ぶら下がってるところは小さくてよく分からないけど、生身でヘリにしがみつくのは……命綱無しの実写だもんなぁこれ。しかも(多分ほとんど全部)ダルトン本人。末期のムーアボンドが(流石にお年だし)若いスタントマンとのアップでの違和感バリバリだったのに比べてこれは凄い。一歩間違えなくても大怪我やんこんなの……俳優さんのガッツが凄すぎるのか、監督のヒャッハーな無茶振りが爆発したのか、前者だと信じたい。
そしてしがみ付いてきたボンドを思わず二度見する乗組員二人を蹴り落としボンドは小型機で悠々と逃亡……とっ捕まってサメの横につるされてたシャーキーどうなったんでしょう。
それはそうと海に捨ててあげるなんてめっちゃ優しい( )と思いました。骨くらい折れてそうだけど運が良ければまぁ生きてるかな。

捜査が入ってるフェリクスんちに侵入してCIAの(フェリクス個人のかも)協力者リストを盗み見。潜り込んでる最中にほとんど死んでるとか当たり前だけどすごい世界…一人だけ生きてるP・ブービエさんはパイロットやってるらしく、接触するボンド。あ、式の日にフェリクスとお話ししてたキリッとした美女さんじゃん。パメラ?パム?とかいう。
サンチェスが送り込んできたヤバそうなのがバーに続々集合したのを見たパメラ、ボンドが持ってたハンドガンにガッカリ失望。…持ってるだけ偉いじゃん、じゃあそんなパメラは何持ってるんだよ〜と思ったらごっついショットガンみたいなのチラリ。ヒャーカッコいいな。

バーのお運びのお姉さん、ボンドがいきなり別の客を殴ってノしても全く驚かずに平然とまたいでいくのが強い。潰れた酔っ払いだと信じたの?どっちにしてもこんなゴロツキだらけの所で働くと色々逞しくなるんだなぁ。

案の定ダリオが動き出して大乱闘が始まる訳だけど、こんな中でもクネクネ回転してるダンサー凄い〜とかどさくさでカウンターに詰め寄る男を蹴り飛ばす女性達も凄い〜とかダリオを取り敢えず拳で沈めるパメラさん強い〜とかボンドの拳はやっぱり重い〜とか、色んな感想を吹き飛ばすカジキのおっさん。確かに尖ってるけど、2メートルくらいあるカジキの装飾外して突っ込んでくるのはシュールすぎてインパクトすごい。しかも椅子を貫き通すほどの鋭い強さ。ヒェッとなるボンドにさらに繰り出そうとするおっさんはパメラが酒瓶で沈めました。
そのパムさんはバーの壁ショットガンで打ち抜いて逃げる途中背中をダリオに撃たれたけど防弾チョッキで命は無事。自分はプロだなんだと文句つけてたけど…ボンドの言う通り、頭撃たれず済んだのはひとえに運だと思うな……。

マネーペニーがタイプミス連発してるのはボンドの安否で気もそぞろだから。先回りしてアメリカの入国管理局に問い合わせる有能っぷり、まぁMもああやって消えたボンドを容認してるようだしクビにはなってないようで何より。

エンストしたボートからどうやって脱出したかは結局描かれてないけど、なんとかしてパメラとイスマス・シティにたどり着いたボンド。秘書のミス・ケネディとか言われてイラッ。ボンドが言うように、男の秘書を従える女管理職とか当時なら超目立つからなーしゃあない。
トランク一杯の札束、おいくらあるんだろう。

サンチェスの仕切るイスマス銀行にばらまいてもなおズッシリな現金持参でやってきた外国人に、怪訝な顔してた支店長も秘書も思わずニッコリ。金で対応変わるのはどこも同じね…。
札束一つで秘書らしい身なりとやらにアップグレードしてきたパメラをボンドも二度見。いやぁお綺麗。秘書風ってこんな感じのキリッとした雰囲気のこと言うのね。

サンチェスの銀行が運営するカジノで大負けするボンド。限度額なしで賭けるカモにサンチェスも注目………そういや直接には面識なかったっけ。サンチェスのチャーター機運転したことあるパメラは見たことある?はずだけどまぁそこまで気にも留めないのかな。
ボンドが大勝ちしちゃった直後に現れたディーラーはサンチェスが派遣したルペ。連れ立ってどっか行っちゃうから、言われた通りマティーニ持ってきたのに置いてけぼりのパメラ。あんまり美味しそうに飲まないね、不味いってよりアルコールキツいのかな。

トラブルの元を消すお仕事なんですぅ今失業中ですけどもなんて物騒な職業:お察し下さいの状態でサンチェスに近づくボンド。(多分偽造の)パスポート取られちゃったけど大丈夫?
ホテルに帰ってきたら「伯父」とやらが来てるそう………パメラがあっちからこっちから銃出すのがなんか色っぺぇ大人の女〜って感じ。ハンカチしか入らなそうな鞄から手のひらサイズの銃って不二子ちゃんが持ってるような奴じゃん素敵。
予想してたけどね!やっぱりマネーペニーが派遣したQだね!掴みかかられて突き飛ばされてひっくり返ってたけどお怪我なくて何より!
休暇の必須アイテムなんてまたヤバげなものを…ちょっとしたオプションでアストンマーチンからミサイル発車させる爺様なんだもの、わざわざ持ってきたこのトランクなんてもうヤバいに決まってるじゃん。
「爆弾を仕掛けた目覚まし時計…これを使ったものは永久に目覚めない」
「チューブ入りの歯磨き…これは少しずつ使ってくれ、中身は最新のプラスチック爆弾だ」
他にもビデオカメラに見せかけた掌紋認証付きの銃だの、ポラロイドフィルムの顔をしたX線撮影装置だの(フラッシュはレーザービーム)、派手さは無いけど威力は相変わらず。

西洋と東洋の歴史的瞬間!麻薬でフランチャイズ!ウィンウィン!とかなんかやってる最中に…ボンドは何してるのかな。
例の歯磨き粉を窓枠に塗り塗りして、カッコよくラークを咥えて…あ、これ導火線?少しずつ使えって言われてたのにまぁまぁ絞り出してるけど大丈夫かしら。当のボンドはQおじさま(タクシー運転手変装済)の運転する車でさくっと離脱。

向かいから監視してたらなんかあちらの警備主任とパメラ(早よ帰れお疲れさーんって言っておいたのに!)が会話してて周りに注意を払いそびれたボンド。窓枠爆破してついにサンチェス暗殺だ!と言うところで現れる忍者………ニンジャ!?アイエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!?とか言うやつだ!この頃は東洋のニンジャに変な無敵感でもあったのか、2対1で力及ばず攫われるボンド。
………裏取引に来てたアジア人も実は官憲サイドの人間で、取引をただ台無しにしただけのボンド。サンチェスが軍率いて戦車で攻撃してきて更に事態が悪化。台湾の麻取もニンジャ二人組もMI6からのボンド回収係も皆死んで、そいつらに殴られて捕まってた「どっかの金持ち」ボンドが逆にサンチェスに保護されて、何がどう転ぶか分からんな〜とりあえず人面魚の人形はラグジュアリーなお部屋の置物デザインとしてどうかと思う。

イギリスの元諜報部員だからああ言う連中に詳しいんだ〜僕を捕まえてた連中は口封じに来た殺し屋で〜今日金をやり取りする君の仲間になんかやべぇのいるくさいけど大丈夫〜?と虚実織り交ぜた世間話でサンチェスの信頼を得て疑心暗鬼させるボンド。

ルペの協力でサンチェスの豪邸から脱走したけどこれはこれで彼女の言う通り面倒の予感。
ボンドの狙撃失敗でパメラがうちうちに動いてた寝返り工作も台無しになって、なんかボンドが動かなければ割と丸くおさまってたぽいのがまぁ皮肉。

港では船が桟橋に突っ込んでくるしクレストから受け取るはずの金は(ボンドが盗んで)無いし、ボンドが植え付けた種が芽吹いてサンチェスの疑いの目は決定的に。そら、水上スキーにしがみついた男が金盗んで飛んでったとか、サンチェスじゃなくてもハァ??だよなぁ。ナイナイ言ってたお金がまた(ボンドが戻したから)船から出てきて、サンチェスは更に激昂盗んだ金で殺し屋雇いやがってー!とクレストは破裂の刑。
…雑な割に仕込みがちゃんとしてるからか、単に運が良いからか、巡り巡ってそんなにボンドが困る事態にならないのがなんかすごいな。ボンドも見届けてさくっと離脱。
ボンドもこっそりサンチェス邸に戻って、セーフ。どうやって?船どうしたの?と色々あるけどまぁ主人公だしね。

国際瞑想センターとかいうなんか何やってるか胡散臭すぎて近寄りがたい看板のアレさが功を奏してか、規模の割にバレてないこの得体の知れない建物は麻薬プラント。
ガソリンに溶かしてバレずに密輸ってのはまぁシリコンバレー爆発しようとした人より頭良いかもしれないけど、そんな事よりサンチェスが連れてきたダリオはボンドと取っ組み合いした仲だけど大丈夫かしら。マスク外したら当たり前だけどあーやっぱりバレた!
パメラもパメラで瞑想センター責任者のすけべじじいのジョー博士を上手いこと騙して閉じ込めてシャカシャカと潜入開始……安全なマイアミで待機してろって言ったのに!Qももうちょっと目を光らせて欲しかった!

ずっとダリオに銃突きつけられてるボンドのひと暴れで火が出て大混乱に。
…麻薬入りのガソリンから麻薬を博士が抽出して見せてたけど、ビーカーの壁面に漏斗をくっつけずにジョバジョバ落としてるセッティングにモヤモヤする〜理科で先生にあかん言われるやつじゃん。
ガソリン扱ってたプラントはあちこちで爆発、さっさと逃げるビジネスマンや作業員たち。
コンベヤーに引っかかったボンドをじわじわオーバーキルしようとしたダリオの性根がきっかけで、駆けつけてきたパメラとボンドの合わせ技の餌食に。サンチェスがニヤニヤ宣言してたように足から粉々にされてお陀仏のダリオ。さっきの破裂したクレスト死亡シーンもまぁまぁグロかったけど、こちらの破片すら残らず血煙になるのは流石にやりすぎでは?

ヘラーもどうだかね、ミサイルもごにょごにょとコンベヤーに載せられてたボンドが言ってた疑心暗鬼の芽が出てミサイル運ぼうとしてたヘラーまでフォークリフトに串刺しバイバイ。あーここでもまぁまぁグロい。

パムがポケットマネーで献金持参してすけべ心で利用されただけのジョー博士、逃げる途中の行きがけの駄賃で「献金」まで回収されちゃった。色仕掛けに騙されても、お金取り返されてもヤレヤレ…みたいな顔で「神の祝福を!」だもん、やだこのすけべなおっさん、本当に魂のステージが違う所にある人なのかしら。変な人だけど死んでないからまぁそこは何よりですね。

逃げる途中にサンチェスに運良く拾われたロッジが人生初のかもしれない荒事に巻き込まれて、雇い主が機関銃ぶっ放してはビビリ、前にタンクローリーの運転手が降って来てはビビリ、とにかくキョロキョロあわあわと可愛らしい。律儀なビジネスマンだし、ちょっと生存エンドに期待したい。

クソお高いミサイルを、タンクローリー運転して追いかけてくるボンドに撃とうとするサンチェス。唖然とするロッジ。…高い物を粗末に扱う事じゃなくて、すぐそこの人間にぶっ放そうとする行為に驚きを禁じ得ないだけだと思う。なんだかんだで彼普通の人っぽいし。ガソリン積んだタンクローリーにそんなもんブチ込んだらボンド始末以前に大惨事では。
ボンドの華麗なドライビングテクニックでミサイル避けてタンクローリー片輪走行。……なんか途中ワイルドスピードかなんか見てる気分に…?後輪が崖の上で空転するシーンに既視感…。
トラック潰されたサンチェス配下のゴロツキが四人並んでちまちま追いかけて来たけどそこはパムのアシストでボンドは回避。今回のボンドガールは本当頼もしい。

4台あったコカイン入りのガソリン積んだタンクローリーは、ボンドの逆さ落しに巻き込まれたのも含めてこの時点で3台廃車。更に8000万ドルの損失だなんて余りのことにロッジが癇癪起こしたら、人件費減らすとか言ってサンチェスに射殺されちゃった…なんでや!別に裏切った訳でもないし金勘定だけが大事だった(比較的)普通の律儀さが貴重な人材だったのに!

今度はタンクローリーの車体部でウィリー走行しよるボンド。火の海から身を守るためには仕方ないとは言えいちいち派手でちょっと面白い。いちいち唖然とするゴロツキ4人衆も良い味出してる。

撒き散らしたガソリンや炎でゴロツキ達も次々戦線離脱していってついにサンチェスとボンド(と、唯一残ったタンクローリーの運転手)だけに。サンチェスが無駄にナタみたいな刃物振り回すからブレーキチューブ切れちゃってちょっとしたら崖に向かってトロトロ一直線。運転手は運良く逃げたけど、ボンドとサンチェスはそのまま落ちて結構な怪我。な割に復活早いなサンチェス。
サンチェス「何でも手に入ったのに!」
ボンド「理由を教えようか」
しぶといサンチェスが例のナタみたいな剣でボンドにとどめ刺そうとしたとき、あの記念のプレゼント、ライター夫妻から貰った、あの火力の凄いライターがをカチン。ガソリン浴びてたサンチェスは火達磨に!火力すごすぎて火柱みたいだわ。そのままタンクローリー巻き込んで大爆発!はー……すっごい。
旧作ボンドにあるまじき血塗れズタボロの様相で復讐終わらせたけどちょっと浮かない顔のボンド(鼻血まで!)。タンクローリーの車体部分だけで迎えに来たのはサンチェスのミサイルで飛行機ダメにしたパム…色をアピールポイントにしない、戦闘力高めの美女かぁ。正直好みだわ。

フェリクスはボンドと普通にお話しできるほどまで何とか回復。
何のパーティーか分からないけど兎に角サンチェスから解放されたルペはイグアナちゃんの首輪をブレスレットにして「イグアナは女性の一番の友達」と微笑むけど、マリリン・モンローのあの歌の引用かなこれ。
ルペがボンドにキスしてるの見て、ヒョー!って顔のQおじさんはやたら可愛いし、キッと殺しかねん顔してるパムも良い。アッ見られたヤッベ!って顔してるボンドは…気付けるだけ偉い。
ルペに君と新大統領はお似合いお似合い〜と唆すのはちょっと唐突すぎて分かんないけど、パムとボンドがまぁ丸く収まったところで完。よく考えたらモデルが誰かをわかりやすくアピールしてるだけかも。

このエンディング、どこかで聞いたことあるなと思ったら、セリーヌ・ディオンがカバーしてたの聞いたことあるからでした。

次回作を宣言しつつもタイトル書いてないし、この後5年開いたのよね…。ダルトンが降板したのももったいないし、さらに言うならこれが無かったらもっとあのQ出演の作品も増えたんだろうなぁ、残念。今回は珍しく?事件進行中にラボ出て運転手や掃除夫のコスプレしてチョロチョロしててほっこりしました。マネーペニーのお願いとはいえ、職務に関係なくボンドひいきがQだから。

そしてええと…多分これ喫煙に関する注意までクレジットされてて、映画にこれを載せるかぁ!時代とは言えちょっとびっくり。