戦国自衛隊(1979)

 

戦国自衛隊1549は弾薬他装備が有限だってことも後半のピンチに繋がってたけど、こちらの本家本元はそういう描写無く常に全力。ていうかテーマがそこじゃないしね。

CGが無い時代なのに、大規模な合戦なんかの迫力はこっちがはるかに上で、おじさん達が輝いてる。いい意味で泥臭くて素敵だった。

 

●現代→戦国時代●
・伊庭(とても素晴らしかった板垣信方)
54普通科連隊、三等陸尉。
部下達の信任厚いカリスマ。無駄に運動神経いいし頑丈だし、かといって厳格でとっつきにくいわけでは決して無くジョークだって飛ばしてくれる、ザ・ボス。取り敢えず彼についてけばなんとかなりそう感が凄い。男に好かれるいい男。憧れの雄々しい男像を体現するのってこういう感じなんだろうな。

最初は戦闘行為にためらいがちだったのに、後半からいきなり天下取り目指して走り出してこれは、矢野の死も影響してるのかしらん。

………俳優さん、生身でヘリからぶら下がってたんですって。ヒェッ!JACこわい!


・矢野(おみやさん)
陸士長。
取扱注意にも程がある尖ったナイフ。

木で作った拳銃のおもちゃを後生大事に持って伊庭さんを狙ってる。

時計を投げ捨てるシーンが印象的(対照的に景虎公が腕に付けるシーンがあるもんだから余計にね)

四方八方に配慮して編集でカットされがちな乱取りシーンのせいで、矢野が他の輩とは一線を画した孤高のナイフって事がぼやけがち。加納とは違うのだよ加納とは!

序盤の内ゲバ(違)で削れた戦力・兵力が、あとあとどえらいもったいなく思える。


・三村(役所版「燃えよ剣」で七里研之助やってたな、そういやこの顔だわ)
54連隊随一の狙撃手、ちゃんと見せ場もあるよ!
一昔前の俳優さんとは思えないレベルの長身ハンサム。なんだこの脚の長さ。

立ってるだけで絵になるな〜。斜めから見ると意味不明レベルにハンサム度が増す。

 

・加納

グラサン装備で矢野にべったりなヒャッハー。

完全版だろうが編集版だろうが、これ以上なく、擁護のしようもない突き抜けたやべえやつだった。


・菊池(スターな格好でチャリ型のソリで雪山を滑降した勇姿が未だに記憶に残るスター錦野)
自衛隊の仕事のせいか周囲から結婚を認められずに、仕方なく恋人・和子の友達を頼って駆け落ちを決断。演習中に脱走するつもりなのはあかんけどな。

ご本人が自称してたとおり、若い頃はなかなかハンサム。


・西沢
ちょいぽちゃの眼鏡で、自衛隊員らしからぬ見た目。周りがみんな精悍なのに、一人だけ遠目からでもわかるずんぐり感。
菊池のお友達で、友達がいの?ある良い奴。なんでこんなに尽くしてくれるのこの人。

 

・野中(テレ朝「新撰組血風録」のサンナンさん)

トイレが近いばあちゃん子。

仲良くなった蛾次郎と戦場で再会した戦車乗り。


・根本(『我が良き友よ』っていい歌ですよね)
魚の掴み取りしてたら、警戒心バリバリの現地の子供やその家族と仲良くなって、親しく付き合える程度の半端ないコミュ力の持ち主。


・県(最近だと、「相棒」の内村刑事部長が職を懸ける程の友人・娘を殺された笹山さん)
タイムスリップなんてカッ飛んだ結論に真っ先に行き着いた柔軟な脳の持ち主で、伊庭さんの副官的ポジション。金星がどうのと彼なりの独自理論もあるみたいで、外野から見てると申し訳ないけど「ムー」でも愛読してるのかな?と。

…フル版ではまた印象も違うんだけどね!

 

・丸岡

戦車大好き。平時じゃ役に立てない戦車が存分に走れる戦国がちょっと嬉しい。

燃料切れたのか故障したのか、もうほとんど動けない戦車を水に沈めるのは、葬式みたいでなんか見てる側にも辛いものがある。

 

・平井(メリーアン他アルフィーの曲て、有名どころはこの人の作詞なんですか!?)

臆病なのか、子供ができて我が身が一層大事になったのか、戦闘シーンでは若干足手まとい感ある。でもエンディングの廃寺までは生き延びるラックの持ち主。

 

・森下(仮面ライダーX)

三村の仲良し。足が速い。

命がけの伝令はヘリに気付いてもらえず、そのヘリも落ち、特に報われない死を遂げた。

 

・大西

ヘリの操縦士。副かも。

嬉々として景虎を撮影してたし、現代っ子って感じ。

眼下に広がる武田軍優勢のヤバめな旗色で森下が死に、ショック受けてる間にこっそりよじ登って侵入してきた四郎に殺されて、「お母さん…」とか口走りつつ絶命。…しゃーない。

 

・清水(俳優さん本人が、リアルパイロットで元特攻隊員だそうな…昔の映画ってたまにそういうガチな人が出てるからすごいわ)

ヘリの操縦士。ベテラン感すごい。俳優さんが本当に操縦してたと言うから驚くしかない。

気付いたら後ろの大西が殺されて、ヌルっと移動してきた四郎君にまた殺されることになる。そして落ちるヘリ。あー…。

 

・木村(ゴリさん)

戦国時代人との積極交流はちょっと…派。

子どもだと油断したどこかの若様に殺害されたシーンで初めてはっきりとゴリさんに気付いた私。隊員たちの中ではあんまりキャラ立ちしてなかったんだもん…。

 

・関

二等陸士。

飛ばされた先で第一陣に襲い掛かられたときにアッと言う間に殺された。早い。

西沢と水浴びしてて、上官を前にしてもなかなかズボンがあげられなかったパン一の方。白いブリーフがめっちゃ目立ってて、正直ここくらいしか覚えてない。

 

・堀(海自出身の落語家)

二等陸士。

飛ばされた先で第一陣に襲い掛かられたときにアッと言う間に殺された。早い。

隠れてれば多分あそこでは死なずに済んだけれど、目の前で同僚が殺されたら「ふざけやがって!!」となるのはまぁ…ね。

 

・須賀(幸楽二代目)

いつの間にかキャラ立ちして矢野サイドでヒャッハーはじめた。

 

・島田

目の前で小野が殺害されたら即・矢野に寝返る奴。

旗色が悪くなったら、というか上官の伊庭さんとは直接対決やだなーと即・投降しようとしたら、やっぱりね!矢野に殺害された。風見鶏の宿命だもの、しゃーないね。

 

・高島

家族と再会したい執念は大いに分かるけれど、爆薬に火を点ければ現代に帰れるに違いない!と斜め上な謎の核心をもって行動に移ったところ、矢野の投げナイフで仕留められた。海自。

ほっときゃ辺り一面巻き込んで大爆発してたろうから仲間を守ったとはいえるんだけど、仲間を躊躇なく消していける矢野メンタルを視聴者に印象付けるシーン。

 

・小野(勝千代に配慮できる叔父上)

三等海尉。飛ばされてきた海自組では一番偉いのに、クーデター起こした矢野が哨戒艇かっぱらうついでにどえらいあっさり殺された。

 

●戦国時代●
・長尾景虎(孫ラブにも程がある神戸喜久右衛門)
新技術に興味津々の若かりし頃の越後の龍。順応するのもとても早い。「同族じゃ!」

隠れまっちょ。

腕時計は文字通り二の腕につける。

…Wikipediaに影虎表記が混ざってるのは誤植なのかちょっとわかんない。上杉謙信その人で間違ってないよね。

・武田信玄
堂々としてとても立派な棟梁らしい描き方されてる。ピークは過ぎてるだろうに、純粋な剣術だけなら伊庭さんより遥かに上の実力者。


・武田勝頼(粗野なハンサム感がパない松平忠輝)
父上の血をばっちり受け継いでか驚異の身体能力の持ち主。馬にも乗るし、飛んでるヘリにもよじ登る。四郎君すごいや!

 

・真田昌幸(映画プロデューサーなのになかなかロックな経歴持ち。実はちょくちょくカメオ出演してる)

好き放題できるのはプロデューサー特権だよね。

真田鉄砲隊を率いて、とてもしぶとく戦った。

 

・戦車によじ登って来たおっさん(ゲストキャラではやたら印象に残るんだけど…蛾次郎さん)

まさかの再会。笑顔が良いね。

 

・みわ

一言もしゃべらないのは耳が不自由だから、らしい。

何とも言えないお役目とは言え、最後まで出番がある。その後どうなったのか気になる。

 

・本願寺光佐

この人そこまでフィクサーっていうか偉い人だっけ?信長包囲網作った人だけど、この映画では特に関係ない。

 

・細川藤孝&足利義昭

光佐にベッタリ。

 

・九条義隆

障子を開けて一言発して即閉めて、出番それだけ。鳩時計を思い出した。

 

・子供のような武士(星泉、愛情深い昭和のおかん鈴木トモエ)

着ている物を見る限りではそこそこ良いところの若様ぽい。

下男でもそばに置いてればこうもあっさり死なずに済んだのに。

 

・正吉(大河で真田幸村やったと思ったら、また別の大河で真田昌幸やったよ)

草を刈ってた。草刈さんだけに。

謎のチョイ役。

 

●現代●

・和子

菊池の恋人。

雨が降っても来ぬ人を待って待って待ち続ける。

台詞が一切ないのが、逆に心情を際立たせてると言うか、狙ってこの演出ならすごい。

 

 

…多分これで網羅してるはず。

人物多いわ、見せ場が死ぬシーンの連中すらいるわ、昔の映画だから俳優として認識できてないわで、取りこぼしあるかも。


金星の位置が違うって時点で当事者には分からないところで得体の知れない事態に巻き込まれてたみたいだから、実際このあとどう立ち回っても飛ばされる事になるのが約束されてそう。
真っ先に時計確認した時点で伊庭さんらの狂うはずない腕時計は5時18分だけど、普通に暮らしてる一般人の時計は午前2時37分(こんな時間にこのおねーちゃん電車に乗ってどこ行くの!)。初っ端からこんな感じだと、私が思う所では正常な時の流れで生きてる一般人の目に、すでに時間が歪み始めてる?自衛隊員が写るのかすら怪しいと思うのだけれど。

あんまりにも暑いからか、一応仕事中でも演習の待ち合わせに他の師団が来ないもんだからパンイチで水浴びしてても(しかもパンモロ半裸敬礼)「この辺は海賊が出るのか?w」で済ませてジョークにしてくれる伊庭さんがなんか好き。
一方でナイフ投げたり上官を戯れに狙ってみたりとキレッキレの矢野がとんでもないことやらかして火種になりそう。渡瀬さん若い…(´;ω;`)

恋人と駆け落ちする予定の菊池さん、激しく死亡フラグ立ってる気がするんですが(´・ω・`)

なんかよく分からないうちに飛ばされてる自衛隊御一行。止まってた時計はよく分からないところに飛ばされてから突然動き出すのね。というか体感時間も何が起こってるかも分かりづらいけど、時計が止まった→めまいがしてそこらじゅうがチカチカした→気付いたら真夜中、アッ時計動いてるじゃん!って感じだろうし、副官らしい男が「今日が何日か分かりません」って…タイムスリップしたって、なんで思ったの!?察し良すぎィ!とかゆいところ。
日の出の後に色々見えて、発電所が無い!!って時点でいよいよ異常事態だって事だからね。

どんな事態に巻き込まれても平然と小便に行けるなんてなかなか肝が座ってる感あると思うよ!逆にね!

戦国サイドからしたら、突如現れた老緑色の謎の集団が変な鉄の塊を沢山浜辺に並べてて怪しいことこの上ないしそら、弓矢の一斉射撃にもなるわな。無理もないね。

やっぱりやらかすのは矢野でした。右腕射られてムカついて、騒がず矢を抜いてまさかの機銃掃射たぁ、……リメイク版というか続編の戦国自衛隊観た私からすると、弾は大切にしよう!と言いたいところだけどまぁそれはそれ。今命令違反して、更に何かやらかす予感しかしなくてヒヤヒヤするねぇ!渡瀬さんキレッキレ!部下にはちょっといらんタイプ!
生きた人間に向けて撃つってどんな感じっすか!?と矢野にむかってワクワクしながら聞きにくる隊員もいるあたり、自衛官にも色々居るんだなぁ。

龍の旗印!越後の龍長尾景虎公!浅く広く、かつ特定ジャンルにはキリのように深い歴オタだけど、私には厳密にはこの懸り乱れ龍がどの時点から使われてたかとか知らんけども、パッと見でのちの謙信公だって分かるからこれはこれであり。大体こんなの史実じゃない!とか言う人は見ちゃダメな映画だと思うし…大河以上の史実を期待したらあかんてそら…。まぁ小ネタとしてじっくり考証してあるのを見つけるとときめきを感じざるを得ないけどね!それにしても夏八木さん若くて素敵!(´;ω;`)
あと、別に関東やら北陸やらの武将ガチ勢って訳でもないから、栗林孫市だの石庭竹秀だのが実在の人物かはちょっとわかんない。ググっても出てこないからまぁオリキャラっぽい。上杉謙信や武田信玄出すなら、実際の側近出しても構わんだろうに。

景虎公は伊庭さんに興味津々。このバイタリティと頭の柔らかさはタイムスリップもんだとテンプレで信長秀吉あたりの担当になりそうな所を敢えての上杉さんちってのが何かイイね!
シャカシャカ戦車やトラックやらによじ登ってご機嫌の景虎公。景虎って言うとなんか養子にした、北条から貰ってきた三郎みたいでややこしいけどこの世界じゃまだ「謙信」公になってないしなー。

伊庭さん、現地人の中で取り敢えず一番偉い人と友好を築く為とはいえ、機関銃、撃ってみますか?はちょっとあかんてwあーあー危ない危ない。上杉の敵にとって半端ない脅威なのが即知れ渡るのは兎も角、弾が本当勿体ない。大体戦国自衛隊って、続編しか知らないけど現代人が戦国時代でバタバタ死んでわずかな生き残りだけが帰還…みたいな話だし、多分これもそうだろうなー…ここにいる21人が何人エンディングまで生き残るかって考えると、景虎公の乱射事件を微笑ましく見てらんない。既になんかフラグ立ってそうで素直にこわい。

ちょっとまったりしてたら海からヌッと出てきた長尾氏の敵対勢力の弓兵集団に2人やられちゃった。戦国時代の戦って、遠距離からの投石や弓での射殺が死因上位だからその辺は妙にリアル。
部下を殺されたもんだから先陣切って機関銃構えて突っ込んでいく伊庭さんと、おまけで矢野。テーマソング高らかに響かせながら二丁でバババババ!って良いわぁ。

水中への手榴弾で正直あそこまで一斉に吹き飛ぶかは置いといて一気にお片付けして、後詰にやってきた先遣隊とのどんぱちも、火縄銃の短い射程距離と現代の銃火器の性能差を裏切ることなく圧勝。弾幕にバタバタ斃れる戦国人に大喜びする矢野の副官みたいな奴が地味にヤバくてこいつも矢野と一緒に一悶着起こしそう。M72を嬉々としてぶっ放すとか、今そこまで深入りした追撃せんでもええがな。弾、大切(`・ω・´)
矢野も矢野で、上官に当たるはずの伊庭さんのジープにわざと追突したり、やな感じィ。伊庭さんが素早く受け身取って無かったら投げた手榴弾の衝撃で無事にはすまなかっただろうに。マジで何考えてんだこいつ。自衛隊員が一枚岩じゃないのは最初から丸出しだったけど、ここまで露骨に対立しているとは思わなかった。
所で遠慮なく機銃掃射しながら突っ込んで行ったけど、万一この中に遠いご先祖がいようもんなら現代の人が消えちゃうとかそう言うタイムパラドックス的ジレンマはこの話に存在するのだろうか。

隊員2人殺された自衛隊の突撃に機を見た景虎公がお味方サンキュっ!とばかりに駆けつけて総仕上げしてくれちゃうけど、がっつり長尾氏サイドに組み込まれたことは後々面倒に巻き込まれる事になるのかどうなのか気になるところ。まぁ、現世へ帰るためのクリア条件分かんないし、隊員達も目の前の敵を排除しつつ流れに身を任せるしかやる事ないわな。この辺は当事者の立場を考えたらしゃーないわ。
流石にヒャッハー矢野も景虎公を撃ちはしなくてちょっと安心。何やらかすか分かんねーもんなぁピン抜いた手榴弾みたいで。そもそも敵陣突撃は伊庭さんと副官だけでやるつもりだったのになんか勝手についてきて伊庭さん以上のヒャッハーしてるし。

騎馬武者の首が飛んで胴体が落馬するのが妙にリアルな感じ。もののけ姫にも似たシーンあるけど、こう言うのが元ネタだったりするんかな。伊庭さんのそばで常に控えてる県は現代人かつ常識人らしく景虎公の無双を若干引きつりつつ見守ってるけど、矢野とその副官のグラサンはニヤニヤ見てて、これだけでもキャラクタが察せられるのが上手い。

アァァア御大将自ら先陣切って、蒲生さんちじゃないんだから駄目ェ!あれだけうじゃうじゃ付いてた沢山の側近達何してんのマジで。必死で殿の後を追いかけてきてたけど遅い!
お約束のような後ろ後ろ〜は伊庭さんのスナイプで無事回避。良かったね。
あれよあれよのうちに討ち取られた黒田長春さんは……やっぱりオリキャラだろうな。実在の合戦に降り立って介入しちゃった話にするのもありだけど、後々話をまとめ辛そうだしやっぱり架空の合戦になるのは仕方ないかな。

割と暴れたと思うけど、ここに来て県が、あんまり介入すると歴史が変わるんじゃ?と、私が最初からとても気にしていたことを突っ込んでくれた。
連絡手段もない中、待たせてる駆け落ち予定の恋人の所に取り敢えず行こうとする菊池の考えには、命令違反とは言え心情は理解をしやすいから、やっぱり菊池は常識人寄り。

海上自衛隊員高島は爆弾爆発させる若干斜めの手段で現世に帰ろうとしたけど、見咎めた矢野(髭剃り中)が投げナイフで始末。マジで「なぜ殺したァ!!」だけど、トラックに積んだ弾薬爆発させたら多分帰れる!筈!とかやられたら確かにほぼ全員がお陀仏になりそうだし、難しい。
菊池と、なんやかんやで駆け落ち計画打ち明けられるほど仲良しな西沢はドン引き。無理もねぇ(´・ω・`)
1人じゃ危ないよ、とついてきてくれる西沢いい奴じゃん。鈍臭いぽっちゃり枠かと思っててごめん!

時空を超えたスーパー兵器を持ち込んだ自衛隊を取り込みたい小泉越後守とやらからの軍使から、クッソめんどくさい予感しかしないていのいい恭順命令が来たけど、そこは景虎公の裁定(物理)で解決。前線に出てきて自ら頭を下げるわけでもなく誰しもがひれ伏す新兵器を手に入れる事が当然可能だと思ってる姿勢がムカつくよね、分かるぅ。主筋だろうに腑抜け呼ばわりで手切れしちゃって若干大丈夫??とは思うけど、まぁこれまでにも積もり積もったものがあるのでしょう。夏八木さんのフハハハハ!好き!

いつのまにか褌装備してた伊庭さんは景虎公と心根が似てるのかなんかいつのまにか対等な友人みたいになってるのが面白い。それにしても当然千葉真一もめっちゃ若いんだけども、なにより夏八木さんの若い頃の鍛えられた体つき、「のぼうの城」あたりの晩年の激やせした姿とは大違いでなんか泣きそう。こんな頃があったのね(´;ω;`)

隊員は隊員で、戦国時代の民草とトラブルほぼなく普通に交流してるのが、…まぁフィクションだしね、いいんじゃない。
婆ちゃん子設定!しかも孫に似てる!ひしひしと感じるベタな展開、これは野中に死亡フラグかな!
他にも落ち武者に父親殺されて一生懸命母や妹たちを支えなきゃいけない子供と仲良くなるムッシュかm…根本隊員が出たり、娘っ子といい感じ…いい感じ?になる三村(脚なっが!の驚愕のハンサムさん。えっ、191センチとかマジで!?)が出るけど、現地人との交流はキャラクターの安否的にヤバい感じがするのは、リメイク?第2弾を観てるからかしら。あれも息子がくれたライターを息子と同じ年頃の戦国時代の少年に見せて仲良くなってた嶋大輔が戦死したしね(´;ω;`)
あといかにハンサムさんとはいえ、斜面から突き飛ばされてから川の中まで深追いしていく三村のスタイルは側から見てると普通にヤバい。※ただイケでも流石にヤバい。別に鎌持って襲い掛かってきたわけじゃないんだもの、好みドンピシャで追いかけたのかすら分からなかったけど色々言葉が足りなすぎて…。さらに言うなら、いきなりシーンが変わって滝の下にいた訳なんだけれど、この2人あの頼りない丸太橋から落ちたのかな。

山越を敢行する菊池と西沢は………あっ、武士だか落ち武者狩りだかに狙われてる!

帰る方法がわからない以上、天下を取って正しい歴史をぶち壊して、歪みのパワーで帰れるはずってのは………流石に無理だと思うなぁ私。

無人駅で来ぬ人を待ち続ける和子さんが気の毒すぎる。
時間軸がずれまくってるからその頃ってのも変だけど、肝心の菊池と西沢はゲリラみたいな野伏集団にやられて菊池を先に行かせた西沢は死に、菊池も崖下へ転落してまぁ……助からなかったろうなぁ。理不尽だわぁ。なんて感慨も、このシーンで流れてるBGMがそぐわなすぎて色々持ってかれちゃったわ。「無くすものも無い〜yeah〜」って何のこっちゃ!!気になるわ!!

矢野は伊庭さんにクーデター(何年かぶり二度目)を計画して、哨戒艇を守ってた海尉を殺害。ここまで海上自衛隊2人も殺して、無事に現代に帰り着いたところで殺人云々以前にスゲー問題になりそう。
その上斜め上な乱取りまで始めてもー手がつけられないレベルに悪化。こうなる前に何とかするべきだっただろうあたりは少しだけ伊庭さんの責任問題かも。

ヘリから伊庭さん吊るして囮にするとか一歩間違ったらかなりヤベー事をやって、腕前お墨付きの三村に哨戒艇を狙わせる作戦らしいけど、素人考えでは恐ろしくザルな感じに思えるんだけども。ライフルの有効射程距離がわからないけど、死角になってる岩場から海上の哨戒艇をターゲットにするとか、哨戒艇に乗ってるクーデター組が伊庭さん狙いにノーガードになってたとしてもそう上手くいくもんかねー…あら上手く行っちゃった。
まだ虫の息で生きてて、諦めてない矢野を介錯的に息の根止めてやるのは良いんだけど、ピストル一発とかじゃあかんのか?M3サブマシンガン乱射するとは思わんかった。オーバーキルにも程があるよね(´・ω・`)

ここまでで10人とか、内紛あったとは言え死にすぎじゃない?

残った隊員も、伊庭さんについて暴れて目指せ天下!でまとまるかと思ったら、男の子といつの間にか相当仲良くなったらしいムッシュ根本は戦国時代残留を決意するよう。離脱もひとりだけで、死んだ孫に似た隊員を可愛がった婆様はちょっと寂しそう。

やたら印象的に映り込む農夫は……普通の農夫じゃないんだろう。探りに来た透破かな。それにしても草刈りしながら「俺は忙しいんだ…」って草刈正雄さんじゃないスか。多分彼は真田昌幸(`・ω・´)

ジープも走り続け、ヘリコプターもぶんぶん飛ばしてるけど、燃料大丈夫かしらん。
ところで菊池生きてたァ!!!精神的にも結構ダメージ食らってるけど生きてたァ!!

鼻に付く小泉越後守は春日山城主だったみたいで、景虎公がここで会談中伊庭さんと示し合わせて正式に下剋上。四方八方からの白刃に怯まず大暴れって素敵。それにしてもあっけない越後守であった、小姓や周りをぐるっと取り囲んでた側近が恐ろしく役立たず。侍がヘリから降りる縄ばしごに掴まって高笑いで脱出って絵が物凄い気に入ったわ。

景虎公の騎馬鉄砲と伊庭さんの流鏑馬から始まって、雄々しくむさ苦しいおっさん二人がアハハウフフと騎馬で波打ち際を駆ける姿(スローw)がまたなんかシュールで良い。普通こういう画面って、若いカップルの専売特許だよね。謎に雰囲気あるBGM、何故か衣装交換してる二人……何だこれ…何だこれ…意味わかんないけど何故か惹きつけられる、気に入った!

景虎公は浅井朝倉連合軍と戦って、伊庭さん率いる自衛隊軍は武田信玄をブッ散らばして、京で握手!エー本当?川中島は!?
じっとり見つめてついて来ちゃった娘っ子・みわを仲間に入れることにした三村。自分の分のもご飯分けてあげるって、昭和の男っぽさが少なくてやっぱり今風。
いいなぁって目でじっとり見てるその他何人かの男どもが正直すぎるわw

流石映画というか、日本がまだ娯楽にじゃぶじゃぶお金かけてた時代の作品だけあって、合戦シーンのエキストラの数が昨今の大河より豪華。馬の数も人の数もものすごいワラワラ感。日本だと今後何年も使い回すつもりで葵徳川三代の関ヶ原を全力で金かけたけど、いまだに再利用されてるけど、少し前のフィルムだからリマスターかけても今のシーンと浮くし、またもう一度派手にやれば良かったのに。出来れば真田丸でね!やるべきだった!あれ面白かったのに第2部の合戦ショボすぎでしたわ。私も、多くのファン達と同じくスタッフ側を心の中で擁護しながら予算は上田合戦に取ってあるよ→関ヶ原に取ってある筈→大坂の陣を華やかにするに違いない→アルェ〜!?だったもんな。土木工事で真田丸を復元したとは言え、衣装やなんかは基本使い回しなんだし何に金使ってたんだろう。あの大河ならタダでも喜んで出るエキストラ沢山いただろうにね。

未知の破壊力を持った弾丸に晒されながらも突っ込んでくる武田騎馬隊の皆さんに、面白いくらいに吹き飛ぶモブ。自衛隊相手には当時の定石戦法が通じなさそうだし大変だよなぁ。ていうか、バーっと本陣まで飛んで行って対象周辺をヘリでバーっと狙ったらそれだけで勝てそうだけどな。
…隊員も一個師団いるわけじゃないんだし、点で散開したら囲まれて危ないって。
あとかゆいところは真後ろに戦車や人がおるのにM72ぶっ放すとかマジでぇ…と思わなくもない。ミリオタじゃないけどこれは流石に危なくないか?

武田軍も色んなこと考えるなぁ。あれだけ有利に無双かましてたのに、火矢だの丸太だの恐ろしいまでの人海戦術だの透破だの落とし穴だのみるみる装備を削られていく自衛隊。大八車に竹槍積んで火をつけたやつで突っ込んでくるとかめっちゃ考えられてるね。あーあージープも物資積んだトラックも無くなっちゃったよ。戦車も至近距離まで詰められてワラワラ囲まれて、操縦士もゴロゴロ転がってる死体にショック受けてるうちに退却不能になっちゃうし。
落とし穴に嵌ったのが痛かったな〜。ニンジャがアクロバティックな動きで逃げたと思った途端にブワッと湧く真田鉄砲隊なる六文銭集団まじで怖い。何この絶望感。
塹壕で三段撃ちどころか二段撃ちしてるし、まぁ突っ込んだらいかんのでしょうが。
ていうか、真田鉄砲隊率いてるおっちゃん、胴に梯子が書いてある鎧の感じだと真田昌幸公なんだけど。そうなの?
(※チラ見した父曰く「これ角川春樹じゃん」との事。昌幸公でアタリでした。プロデューサー御自ら出演とか自由だなぁ)

万事休すな状態でやっと来たヘリコプター。あれだけピンチだったのに戦車もヘリもなんとか生きてた模様。まーでも間に合って良かったなぁ。
機銃掃射で、陸にわらわら沸いてる人達を一斉に片付けて、ついでに件の昌幸公も被弾。流石プロデューサー、なかなか死なない見せ場をつくらせてて超目立つゥ!
ホバリングでこれ以上ない低空飛行を試みた意味が少しわからなかったんだけど、案の定乗り込まれてあーあーあー。
飛び上がった飛行機に、陣羽織着てる如何にもな若様がしがみついてて、ヌッと入って来ちゃったよスゲーなこの子。短刀で即大西と操縦士を始末する手際の良さ!見てすぐわかるよね!真田広之さん若い頃からカッケェなぁ!
大事な若様を幟旗で受け止める雑兵がなんか可愛いく思えた。\離すなー!/

伊庭さんは伊庭さんで、驚異の適応力を見せて槍で突き殺し始めたと思ったら、馬を掻っ払って走らせながら弓矢を死体からちょろまかして疾走。景虎公とのキャッキャウフフの特訓の成果かな。

崖ダイブから奇跡の生還果たした菊池は遂にここで力尽きちゃう。来ない人を待ち続ける和子さんは相馬野馬追見ながら更に待ち、祭礼がはけて雨が降り出しても更に待ち、気の毒すぎてみてらんない。怖気付いて逃げた男に捨てられたみたいになってるじゃん(´;ω;`)いずれは彼氏ごと演習に出た一部の隊が丸っと消えてる異常事態を知る事になるのだろうけど、それにしても答えの無い疑問を生涯持ち続ける事になるしなぁ、辛い。

逃げた先に、良いとこの子何だろうなぁ初陣かなぁ、甲冑着た元服したての若様がいて、隊員が毒気を抜かれて銃口下げちゃうけど残念、戦国時代なんだよなぁ。相討ちだけどなんか複雑な気持ち。

遊牧民みたいな馬術の忍者集団と戦う伊庭さんだけど、爆弾で吹き飛んで盛大に転倒する馬、……これどうやって撮影してんだろう。下手したら骨折して馬も潰れちゃうんじゃ……?

武田本陣てまさかの一騎打ち。刀の帽子どころか半ばから真っ二つになったら戦国時代人なら諦める所、最後はピストルで決着つけるのが現代というか昭和人。
父上殺された勝頼が凄い勢いで突っ込んで来てからの殺陣を、吹き替えなしでやってるのがまた凄い。昨今無いよねぇ、こういうアクション映画。JACが一枚噛んでる作品って最近あるのかしゃん。
若いとは言え走る馬から飛び上がって斬りかかるとか真田勝頼の運動神経がおそがいおそがい。

総髪兜のふわふわの毛の部分だけ掴んで人間の頭って持ち上がるの?と素朴な疑問。大将首取ったらそら勝ちだけど、兵器は戦車1つと各々の銃くらい、生存者は6人かな。減ったなぁ。まだ動く戦車も水に沈めちゃったしねぇ…満身創痍のただの人6人じゃ、正直なんもできないわなぁ。

対武田戦、生存者の中に三村がいるね!じっと目で追ってまだ着いてくるみわ、誰も気にもしてないけどみわはそれで良いのか。

京都で握手!僕と天下!だった筈なのに将軍の周りの人達からしたら、最早未来の兵器も持たないそんな来歴不明の胡散臭い奴に従ってたまるか〜ってなるのはまぁ、分かる。本願寺光佐の言い草はムカつくがw

細川藤孝とか九条義孝とかまぁまぁな有名人がいるけど、伊庭一味の排斥しか考えは無いみたいでぶっちゃけあの浜で誰とも関わらずぼーっと待っててもいずれは戦国連合みたいなの作られて鎮圧されたろうし、結局飛ばされた時点で生存エンドは無理っぽかったよね。
県がタイムスリップの専門家みたいな事言ってるけど、金星云々は実際もうどうにもならん気がする。廃寺にいるよりは補給地の方が生存フラグの芽がありそうだけど、今更だよなー。

逆らったら撃つとか言い出して、暗黒面に堕ちた伊庭さん。ていうか、景虎公とキャッキャウフフしてた時点で相当戦国時代に適応してるし、元々素質があったんだろうな。途中から天下天下しか言わんくなっとったし、上官がこうなるとタチ悪いな〜部下たち、身の処し方あらせんがね(´・ω・`)

景虎公が自ら引導を渡しに来たのは、まぁ月並みだけど、他の連中に盟友を殺させるには忍びないって事なんだろうけどね。援軍が来た〜って伊庭さんの満面の笑みから、察してからの険しい顔が台詞なしでも色んな事が察せられててとても良い。景虎公の遣る瀬無そうな無表情も良いなぁ。
現代人が刀を持って、戦国時代人がカービン銃構えるのが面白けど、視線だけで人殺せそうな気迫で構える伊庭さんはあっけなく撃たれて死に、逃げられずに止まってた部下達も上杉軍に矢の雨を降らされて1人残らず死亡。おぉ、途中で離脱したムッシュ以外誰も助からんとはちょっと予想外。

訳の分からん他人の手にかかりたく無い、とみわに拳銃を渡してた三村もその願いは叶わず、…………と思ったら、矢鴨みたいになった三村にすかさずきちんととどめ刺しに出てきたわ。嫌な役回りだったろうに良く怖気付かずに頼みを聞きとどけたなぁ。

伊庭さんの亡骸に陣羽織かけてやって、蝶の標本みたいに打ち付けられて死んでた隊員達を綺麗にととのえてやったのがせめてもの友情というか、できうる最大の敬意を示したと無言でひしひしと伝わるのがすごい。
するっと炎上する廃寺を後にするみわに誰も目をくれないけど、この場合はこれで良かった良かった。割とシャレにならない末路しかないからね、戦地で強そうな護衛とか親兄弟ら夫なんかの保護者も無く小綺麗な格好してふらふらしてる女の子なんて。




結局タイムスリップした組は離脱したムッシュ以外誰一人として助からず、スカッとさわやかなほのぼの心地の良いエンディングでもない。

でも、炎上する古寺をバックにしたエンディングは鬱エンドというほど暗い話でもなく、最後まで通してみれば濃いおじさんたちの織りなすむさくるしくも清々しい青春群像劇という感じ。

 

完全版か、ディレクターズカット?テレビ放送版見るかで数名のキャラクタへの感情が180度ガラッと変わるのはちょっと、切り貼りのやり過ぎだと思う。昔テレビで見た時は矢野に対して胸糞悪さすら感じてたもんだけど、フル見たら、ちゃんとそれだけじゃない良いところというか考え無しの楽な方に流されるDQNじゃないんだとはっきりわかるシーンがあったし、県だってムーみたいな超常現象だけじゃない、忠実な伊庭さんの副官だってちゃんと理解できた。あと乱取りだの夜這いだの省くから、戦車の窓越しに蛾次郎と再会してもなんのこっちゃだしな。

無料放送だから規制はある程度は仕方ないにしても、BSでもそうなるかぁ…そこはかとなくモヤッとしたわ。

 

激しい落馬にゴロンゴロン転倒する武者と馬、CGなしにどうやって撮影したのか本当気になる。こういう撮影に使う馬って、骨折してもおかしくないよなー…。

※曲芸乗りもなんのそのなアメリカ生まれのの特別なお馬さんだそうです。ちゃんとクッション引いた上で転倒してたんだって、ちょっと安心。

 

血気盛んな部下をたしなめてはいるものの、胸の内では伊庭さんこそ、思いのままに力を試せる戦国時代に適性があったのは面白い。飛んだ先の戦国時代で必要とされる人間では無かったのが気の毒なんだけどね。

どこから決定的に変わったかっていうならやっぱり部下の矢野を殺した時だと思う。そのまま総力戦で武田と当たって、冒頭なら冗談もわかる頼もしい伊庭さんが、帰りたがる部下達を厳しく恫喝するほど周りが見え無くなってドツボに嵌っていくのが晩年の秀吉感というかなんというか。

他の部下の心は離れたけど命惜しさに離反できず、でもそんな事になっても県だけはなんとも言えない寄り添い感でもってそばに使えてるのが不思議だけど、県にとってはどこまでも着いていくのが当たり前なんだろうな。

 

ふんどしも重火器も謎の凄みとリアリティがあるもんだから、リメイク?映画には無い渋い格好良さが素直に伝わって来る不思議。俳優のイメージ・力量のせいかしらん。

 

Wikipediaの登場兵器一覧が、私ミリオタじゃないのに面白かった。レプリカ戦車に8000万ンンン!?その後いろんな映画で使ったみたいで多少元は取れたでしょうけどそれでも凄い話。バブリー!内輪揉めも含めて、日本人に向かって撃つシーンがバンバン入ってるから?菊池の脱走が問題?兎に角自衛隊の協力が得られなかったとは言え(時代もあるでしょうけど)、昨今は割とお手軽に自衛隊が協力してくれる印象があるだけに、現場の人の知恵の絞り方は相当なもんだったと思われますね。

「実際は採用してない」「実際は装備してない」の連続でも、なんかそれっぽい雰囲気は伝わるし!

サブマシンガンの安全装置かかったままなのはど素人の私でも気になったけど、撮影当時誰も指摘しなかったのか知らん。

 

 

面白かったです。