8444☆重賞レース回顧〜若武者賞〜 | 九頭馬(万事馬九行久)~Ver.16.11

8444☆重賞レース回顧〜若武者賞〜

晴れ・稍重馬場で行われた、第2回「若武者賞」(SⅢ)は、単勝1.1倍の圧倒的1番人気に支持されたベアバッキューンが逃げ切り勝ち。2着に単勝万馬券の最低人気ゴールドモーニンが入って波乱。3着5番人気プレミアムハンドで決着。



[ハロンタイム]

5.7―11.4―12.6―14.1―12.6―13.1―13.6―13.3(1:36.4・稍重)


全馬ほぼ揃ったスタートから押してハナに立ったのはベアバッキューン。スタートはいい馬だが、1角までに早目に先手を取れたのが第一の勝因だろう。第二の勝因は、誰もベアバッキューンを潰しに行かなかったこと。2角から向正面に入ったところで12秒6→14秒1とペースダウン。隊列が早めに決まったので、ここで動く馬もいなかった。ベアバッキューンはスタートで脚を使った分をここでリカバリーして息が入った。直後に14秒1→12秒6とペースアップして後続を引き離して楽な手応えで直線に入ると、後ろでもがく後続勢を尻目に着差を広げて9馬身差の圧勝。今回も逃げて上がり最速なのだから他馬はお手上げだった。


これで無傷の3連勝で2着につけた着差が計24馬身。1レースあたり8馬身差という凄まじさだ。跳びが大きいのに四肢の回転が速いので加速がつくと止まらない。9馬身差も終わってみれば納得の結果であり、雄大な馬格と奥を感じさせる走りは、まだまだ距離が延びても大丈夫そう。人気のヤギリケハヤとファイアトーチが敗れてメンバーレベルには疑問が残る結果だったが、次に向けてプラス10kgの余裕ある馬体での圧勝は単純に強かった。勝ち時計も稍重馬場とはいえ速く、暮れの大一番に向けて楽しみが増す。

 ベアバッキューンの父モズアスコットは、今年の2歳新種牡馬。中央・地方を通じ産駒の重賞初勝利。管理する鈴木義久調教師は、開業13年目にして待望の重賞初制覇。鞍上の町田騎手は、22年しらさぎ賞以来、2年5か月ぶりの重賞勝利となった。


2番人気のヤギリケハヤは4着、3番人気のファイアトーチは最下位に沈んだが、ヤギリケハヤは脚を溜めたかったのか動かず、ファイアトーチは番手追走も脚をなくしての敗退。2頭とも2戦連続での馬券圏外であり、トライアルでベアバッキューンに3秒3も離されたゴールドモーニンと、前走でヤギリケハヤに2秒7も負けたプレミアムハンドに先着されたのを見ると、ヤギリケハヤとファイアトーチは成長力に疑問が残る結果となった。2頭ともデビュー2連勝の馬だが、早熟馬という扱いでいいのかも知れない。