8377☆重賞レース回顧〜ラジオNIKKEI賞・北九州記念〜 | 九頭馬(万事馬九行久)~Ver.16.7

8377☆重賞レース回顧〜ラジオNIKKEI賞・北九州記念〜

雨・良馬場で行われた、第73回「ラジオNIKKEI賞」(GⅢ)は、6番人気のオフトレイルが重賞初勝利。2着4番人気シリウスコルト、3着5番人気ヤマニンアドホック。1番人気のサトノシュトラーセは9着、2番人気のウインマクシマムは7着に敗れた。



[ハロンタイム]

12.3―10.7―11.5―11.9―12.0―11.9―11.5―11.7―11.8(1:45.3.良)


前走で逃げ・先行スタイルをとった馬は多かったが、抜けて速い馬もなく、どの馬が逃げるかと思われたが、ハナを切ったのはメイショウヨゾラ。最軽量51kgのハンデで2番枠。3戦連続で逃げていたので、この作戦は妥当だったが、2番手につけたのがセットアップ。こちらはハンデ58kgで3番枠。前に行って粘り込む算段だったのは想像できた。

 最軽量馬が逃げて唯一の重賞勝ち馬が番手。各馬の意識が前に行ったか、5ハロン通過が58秒4のハイペース寄り。良馬場とはいえ、雨中のレースとしては速かった。


勝ったオフトレイルは、スタートで出遅れて最後方からの競馬。こうなるとジョッキーには腹をくくった騎乗が求められる。内にコースを取り脚を溜め、3角でスムーズに外に出して4角から直線は大外回しだったが、前が流れてくれたこともあり、上がり最速34秒2の末脚で一気に前をとらえての勝利。流れが向いたとはいえ、小回り福島でこれだけの脚を使ってのコースレコードタイの勝ち時計は評価できる。牡馬としては小柄な430kg台の馬体だが、長距離輸送でもプラス10kgと増えていたのも良かった。


シリウスコルトは、揉まれやすい最内枠だったが、1角への入りもスムーズで6番手のインを確保。道中も内をロスなく進めてゴール前で先頭に躍り出たが、ゴール寸前で勝ち馬に差し込まれた。内容としては惜しい2着だったが、立ち回りの上手さでこなした印象。大箱コースで改めてというと、どうなのかなという感じがした。


ヤマニンアドホックも好位のインを取り切っての追走。1〜2角でやや行きたがる面を見せ、道中は鞍上が抑えていて折り合い重視の競馬だった。勝負どころで内外から他馬が上がって行っても仕掛けを待ち、どこから抜け出そうかという態勢だったが、直線内めから伸びての3着。スパッと切れないので距離はもう少しあった方がいいかなという印象だった。


人気を集めた2頭、サトノシュトラーセとウインマクシマムは、共に12ハロンの青葉賞からの距離短縮だったが、9ハロンの流れに乗れなかった。特にサトノシュトラーセに至っては、スタートから出して行っても行き脚が全くつかずに鞍上も諦めたのか後方から。脚も使ってしまったため、見どころなく馬群に沈んだ。コースには対応できるとみて主軸に推したが、同じコーナー4つの小倉2000には対応できても、福島1800には適性がなかったのは読みが甘かったなと反省(苦笑)。距離延長でもう一度買ってみたい。



曇り・稍重馬場で行われた、第59回「北九州記念」(GⅢ)は、3番人気のピューロマジックが優勝。重賞2連勝を飾った。2着9番人気ヨシノイースター、3着に16番人気のモズメイメイが入り波乱。1番人気のサーマルウインドは12着、2番人気のナナオは6着に敗れた。



[ハロンタイム]

11.4―10.2―10.7―11.1―11.9―12.6(1:07.9稍重)


勝ったピューロマジックは、好スタートから二の脚も速くて楽にハナ。軽量53kgも味方して前半3ハロンが32秒3。馬場を考えたら超ハイペースであり、内からテイエムスパーダが押して行ったが、さすがに速いとみたのか2番手に控えた。他馬もハイペースに付いていけず単騎逃げ。4角での手応えもあり、一気の逃げ切り勝ちだった。さすがにラストは甘くなったが、それでも1分7秒台の勝ち時計は評価に値する。


ヨシノイースターも好発から4番手の外ポジション。勝負どころでの手応えも良く、これは!と思わず声が出たがw、勝ち馬と4kgの斤量差もあり、最後は脚色が一杯だった。着差は半馬身。1kg軽い56kgなら逆転していた計算(1kg=1馬身)だった。


モズメイメイがここで来るとは、誰が予想していただろうか。私には想像がつかなかった(苦笑)。強いて言えば、1週前追い切りで栗東坂路自己ベストの49秒5をマーク。前走で減っていた馬体もプラス12kgと回復していて体調面が良かったのだろう。今後も走るとは断言できないが、まだ4歳。奇しくもピューロマジックと同じ葵ステークスを昨年に勝っており、来年以降も北九州記念と葵Sとのリンク性を考えた方が良さそうだ。


予想は両レースとも不的中。北九州記念でヨシノイースターに◎を打てたのが、せめてもの慰めだったと、自らに言い聞かせたのであった(苦笑)。🤣