8279☆GⅠレース回顧〜高松宮記念〜 | 九頭馬(万事馬九行久)~Ver.16.6

8279☆GⅠレース回顧〜高松宮記念〜

小雨・重馬場で行なわれた、第54回「高松宮記念」(GⅠ)は、6番人気のマッドクールが優勝。GⅠ初制覇となった。2着2番人気ナムラクレア、3着5番人気ビクターザウィナー。1番人気のルガルは10着に敗れた。




[ハロンタイム]
12.5―10.8―11.6―11.4―11.0―11.6(1:08.9重)

レースは想定通りにビクターザウィナーが逃げて前半3ハロンが34秒9、後半3ハロンが34秒0の後傾ラップ。34秒9は、過去10年で不良馬場だった昨年の35秒6に次ぐ遅さ。重馬場だった2020〜22年でも34秒2が一番遅かったのだから相当なスローだ。後傾ラップも96年のGⅠ昇格以降でたった一度だけ(13年ロードカナロア)なのだから、異例と言えるレースになった。
 超スローとなった原因は、ビクターザウィナーに誰も競りかけず、2番手を取ったウインカーネリアンは、マイルからの距離短縮で無理はしたくない騎手心理が働いて動かず。故にスロー。前半で前内有利な展開が確定した。
 ビクターザウィナーは、インの馬場が悪いと判断したのだろう。内を開けての逃げだったが、開催最終週とはいえ、まだ3週目の芝は「内がまだ残っていた」(マッドクールの坂井瑠騎手)ので、インを突いた2頭に先着された。4角では外に膨れたが、全14戦中13戦が右回りで左回りが初めてだったことも影響して外に膨れたと思われる。馬券圏内に入ったのは、スプリント王国の香港馬として意地だったか。

勝ったマッドクールは、スタートで押しながら3番手のインを取った。ビクターザウィナーとは付かず離れずの絶好のポジションから直線で内から末脚を伸ばした。最後はナムラクレアに詰め寄られたが、馬場を読んで走らせた鞍上の好判断と、重馬場での勝利もあり馬場を苦にしなかった馬が見事にマッチングしての勝利だったと思う。

ナムラクレアは昨年に続く2着で、これで重賞では5回目の2着。この馬らしいと言えばらしいのだが、ここまで惜敗が続くと鞍上交替の非情采配も陣営は考えないといけないだろう。個人的には、そう思う。

4ハロン目から徐々にペースアップして、3〜4角をロスなく回った馬には流れが向いた。1着から7着までが、ほぼ内目を通った馬たちだったのもわかる。そんな展開の中を、期待したソーダズリングは中団の内から3列目のポジション。位置取りが後ろで直線で外に出して追ったが伸びなかった。敗因は距離ではなく馬場。武豊騎手も「のめって走っていた」とコメントしたように、稍重までなら何とか我慢できるとみていたのだが、それ以上に悪化したのは厳しかった。また1400以下のレースに出走してきたら買ってみたい。

ルガルは相手強化にも関わらず、人気を吸ってくれてしめしめと思ったがw、この馬の敗因も馬場だろう。今回の経験は次に活きる。

予想は撃沈したが、馬場発表で対抗のマッドクールからの馬連を追加。合計21点買い(1点100円計算)で馬連が2,110円。プラス10円という、何とも虚しい結果となったのは内緒だ(苦笑)。